2024年『紅白歌合戦』名場面ランキングベスト5! 「Number_i」「星野源」……1位は?【元テレビ局員が選ぶ】
オールアバウト / 2025年1月1日 18時30分
さまざまな人気アーティストが出場した『第75回NHK紅白歌合戦』。驚くような演出の数々も話題を集めるなど、見どころ満載の放送となりました。この記事では、番組を全て視聴した元テレビ局スタッフが、ランキング形式で紅白を振り返ります。(サムネイル画像出典:『NHK紅白歌合戦』公式Webサイト)
2024年12月31日の大みそかに放送された『第75回NHK紅白歌合戦』が放送されました。年末の風物詩である番組で、今回も人気の高いアーティストが多く出場し華やかなステージを披露。特別企画で登場したアーティストも大きな話題を呼びました。
本記事では、元テレビ局スタッフの筆者が『NHK紅白歌合戦』をすべて視聴したうえで、独断と偏見で作成した名場面ランキングを発表。見どころ満載だった放送を振り返っていきたいと思います。
5位:「THE ALFEE」「GLAY」に見た、ベテランミュージシャンの安定感
久しぶりの出演となったアーティストが注目を集めた今回の紅白歌合戦。中でも印象的だったのが、デビュー50周年を迎えたベテラン・THE ALFEE。41年ぶり2回目の出演となった今回は代表曲の『星空のディスタンス』を披露し、百戦錬磨の安定感ある演奏を聞かせました。メジャーデビュー30周年を迎えたGLAYは、25年ぶり4回目の出場で、大ヒット曲の『誘惑』を演奏。こちらも胸にグッと来る歌唱を披露しており、ベテランミュージシャンたちの安定感・底力を強く感じました。
4位:異様な盛り上がり! 来年以降も見たい「紅白ウラトークチャンネル」
出場アーティストが多く出演したのが、ロッチ、赤木野々花アナが司会を務めた「紅白ウラトークチャンネル」。番組ホームページや「NHK MUSIC」YouTubeチャンネルで配信されるおなじみの企画で、本編で見られないアーティストの素顔のトークを楽しめました。中でも印象深かったのは、新浜レオンさんの応援で出演した木梨憲武さんと所ジョージさん。新浜さんそっちのけで自由奔放なトークを展開し、配信を盛り上げました。ロッチの2人、赤木アナウンサーのまったりとした雰囲気も「ウラトーク」の雰囲気に合っており、来年以降もぜひ実施してほしい取り組みと感じました。
3位:抜群の存在感。「Number_i」のクールなパフォーマンス
今回出場するアーティストの中でも、高い注目を集めていたのが3人組ダンスボーカルグループ・Number_iです。元King & Princeの平野紫耀さん、神宮寺勇太さん、岸優太さんからなるグループで、2024年1月1日にデビュー。すぐに大ブレークし、1年足らずで『紅白歌合戦』への出場までたどり着きました。紅白の舞台では、激しいダンスミュージックナンバー『GOAT』を披露。クールなダンスを見せ、紅白の舞台にふさわしい華やかなパフォーマンスをお茶の間に届けました。
また、3人は放送100年特別企画「歌って踊ろう! KIDS SHOW」にて、 ILLIT、ME:Iのメンバーと『コンピューターおばあちゃん』をパフォーマンス。こちらでは、King & Prince時代を思わせるアイドル的な姿も披露し、ファンを喜ばせました。
2位:「星野源」が見せた、アーティストとしての凄み
いろいろな意味で、今回の放送で衝撃を受けたのが星野源さんです。今回で10度目の出場となる星野さんは『ばらばら』を弾き語りでパフォーマンス。披露する楽曲が『地獄でなぜ悪い』から『ばらばら』に直前で変更されたという経緯があるだけに、どのような演奏になるのかファンだけでなく多くの視聴者が注目をしていたのではないでしょうか。実際の演奏は張り詰めた空気の中で行われ、歌詞も一部変更されていました。これまでの紅白の長い歴史の中でも、あまりなかったような緊張感あるパフォーマンスだったのではないでしょうか。心を揺さぶられる歌声と演奏、表情も含めて、星野さんのアーティストとしての凄みと覚悟が感じられました。
1位:「B’z」「藤井風」「米津玄師」……サプライズ演出で感じた紅白の「本気」
『紅白歌合戦』は他の音楽番組とは異なる規模感の番組、今回も特大のサプライズを用意していました。その1つが、デビュー36年目で初出場を果たしたB'zです。特別企画の枠として登場したB'zは、放送中のNHK連続テレビ小説 『おむすび』の主題歌『イルミネーション』を演奏。これまでの『紅白歌合戦』では、特別企画で出演する大物は別スタジオでの演奏というパターンが多かったため、B'zの『イルミネーション』も同様……と思いきや、演奏後にB'zが生放送中の会場へサプライズ登場。ざわつく中で、『LOVE PHANTOM』『ultra soul』と大ヒット曲を披露して、この日一番の大盛り上がりを作り上げました。さらにNHKの本気を感じさせたのが、アメリカ・ニューヨークから生中継で届けられた藤井風さんの『満ちてゆく』のパフォーマンス。映画のワンシーンのような演出で楽曲を披露し、通常の番組では実現できないような豪華なパフォーマンスを見せました。セットからニューヨークのストリートへと場所を移動しながらの歌唱は、圧巻の一言。『紅白歌合戦』でしか見られないような演出を、視聴者も堪能できたのではないでしょうか。
米津玄師さんはNHK連続テレビ小説『虎に翼』の主題歌『さよーならまたいつか!』を歌唱。番組では、スピンオフドラマ『虎に翼 紅白特別編』とのスペシャルコラボでパフォーマンスを披露しました。ドラマの豪華キャストと共演する演出で、作品のファンも涙なくしては見られないパフォーマンスとなりました。
「さすが紅白歌合戦」という豪華さは健在!
STARTO ENTERTAINMENTに所属するアーティストが2年連続で0組になるなど、今年もさまざまな角度から話題を集めていた『紅白歌合戦』。一方で、視聴率の低迷や、民放各局が年末に多くの大型音楽番組を放送する中で、『紅白歌合戦』を見る必然性はかつてより薄れているのも事実です。しかし、前述したとおり『紅白歌合戦』でしかできないような演出もあり、他の音楽番組にはない圧倒的な豪華さを感じられました。今回の『第75回NHK紅白歌合戦』でも、「さすがは紅白」と感じられるような底力を見せたといえるのではないでしょうか。
この記事の筆者:ゆるま 小林 プロフィール
長年にわたってテレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。
(文:ゆるま 小林)
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