飲まない夫が「お酒やめたら?」と言い出した。理由は「女性としてキレイに見えない」から
オールアバウト / 2025年2月3日 22時5分
妻は酒好き、夫は酒を飲まない。それで問題なくこれまでやってきたが、夫が突然「お酒をやめて」と言い出した。探ってみると「女性としてキレイに見えない」と言い出した。その理由は信じられないことで……。
食の好みが似通っていた方が、カップルはうまくいくと言われている。特に嗜好品であるお酒については、片方がお酒好き、片方がまったく飲まないとなると生活にも影響が出てきそうだ。
お酒が好きな私と、まったく飲まない夫
「夫とは大学時代からの付き合い。もともと私はお酒が好きで、夫はまったく飲まない。匂いをかいだだけで酔うタイプですね。でも食の好みは合っていたし、共にスポーツ好き。私は大雑把だけど、夫はそこを補ってくれる。周りも『本当に相性がいいよね』というくらい仲がよくて、卒業して5年目、付き合って7年という永い春を経て結婚したんです。27歳になる年でした」
リサコさん(50歳)はそう言って笑みを浮かべた。卒業後は半同棲状態だったので、このあたりではっきりさせたいとふたりとも思っていた。それぞれ仕事にも慣れてきたし、「いい時期だよね」と合意しての結婚だった。
「結婚後も、共通の友人やそれぞれの友人たちを大事にしながらの生活で、子どもができても友人たちとは行き来していました。みんな結婚して家庭を持って、でも『次の週末、誰か子どもの面倒見て』と言えば誰かが応じてくれる。家庭を持っても自由だねと親に揶揄されるくらい、いい感じで生きてきました」
共働きで2人の子を育て、現在、大学3年生の息子と1年生の娘がいる。子ども達が反抗期のころ、リサコさんは「もうあんた達のごはんなんか作らないからね」と激怒して夜中に近所に飲みに行ってしまったことがある。
「そんなときも夫が子どもたちを静かに諫めてくれた。私がカッカとしているといつも夫がこっている紅茶を入れてくれて。私はすぐお酒に走りますが、夫のいれてくれる紅茶はおいしかった」
夫が急に「お酒やめたら?」と言い始めた
それなのに、だ。ここへきて夫がリサコさんに「お酒やめたら?」と言い始めた。他人が好んでいるものをやめさせるような人ではなかったので、夫に何かあったのかとリサコさんは疑いをもったという。「たとえばお酒を飲まない女性と付き合うようになって、酒に走る妻が嫌になったとか。なさそうでありそうなことだと思うんですよね」
近所で飲んでいると、よく迎えに来てくれた夫だが、最近は来なくなっている。
「夫婦も長くなったから放っておこうと思っているのか、あるいは本当に私に興味をなくしているのか……」
強気に見せているが、リサコさん、夫の真意を図りかねて「ちょっと怖い」と思っていたそうだ。
夫に真意を聞いてみたところ
「疑って悶々としているのは私の性格上、できないので、あるとき夫に聞いてみたんです。それでも、なんだかおかしいなと思ってから半年近くたっていました。『気になることがあるんだけど』と前置きして、最近、どうして私にお酒をやめろっていうの、と」夫の答えがすごかった。酒を飲むきみを見るのが、なんだかつらくなってきたから、と言ったのだそう。
「つらいってどういうことかと尋ねると、『なんだか女としてキレイに見えない』って。はあ? と思いました。今さらそんな古くさい女らしさを私に求めるわけ? すると夫は『ごめん。好きな人ができた』と。ああ、だから比較してそういう発言が生まれたのね、と私は私で納得してしまいました」
夫の「好きな人」は共通の友人?
納得している場合ではないと思いながらも、比較対象が現れればしかたがないなと思ったリサコさん。で、どうするのと夫に聞くと「わからない」と言われた。「好きな人ができたけど男女の関係にはなっていない。自分はそうなりたいけど、相手は『あなたが離婚しない限り、そういう関係にはならない』と言っているって。で、離婚したいのというと、離婚したいとは思っていないと。さらに聞いてびっくりしたのは、夫の相手って、大学時代からの共通の友人だったんですよ」
リサコさんは淡々とそう言った。その女性への嫉妬や憎悪はないのだろうか。嫉妬してもしかたがない、問題は夫の心なのだからと彼女は冷静につぶやいた。
「その彼女、昔から人の恋人に粉をかけては逃げるタイプだったんですよね。自分がモテるのを確認したいだけ。いくつになってもやってることが変わらないことにむしろ笑ってしまいました。夫には『離婚したいなら、相応の補償はしてもらうからね』と脅してはいます」
とはいえ、盤石だった夫への信頼感があっけなく崩れたのは確かだとリサコさんは言う。夫が家庭に戻ると決意したところで、聞かされた事実を変えることはできないし、信頼も戻らない。
夫の恋愛沙汰をどう扱うか
「夫は多分、彼女に弄ばれているのをわかっていてイライラしているんだと思う。子どもみたい。彼女は、もともとそういう女だったでしょと言いたいけど、夫は彼女はそれほど親しくしていなかったからわかってないんでしょう。今、私がそういうことを言っても嫉妬しているだけだと思われるし、夫の恋愛沙汰に妻の私が関わるのもおかしいから黙っていますけど」
不愉快ではあるが、リサコさんはふだんと変わらず夫に接している。「あなたのしょうもない片思いで、私の心が乱されることはない」というアピールらしい。
「考えてみたら、いい年した夫婦がお互いに探り合いをしている感じ。バカバカしいですよね。もっときちんとした信頼関係を築いてきたはずなのに、そう思っていたのは私だけだったのかもしれない……」
そこがいちばん腹立たしいと、リサコさんはとうとう吐き捨てるような口調になった。落ち着いた夫婦関係を取り戻す日がくるのか、「いっそ離婚」となるのか、彼女自身、心は決まらないままだという。
亀山 早苗プロフィール
明治大学文学部卒業。男女の人間模様を中心に20年以上にわたって取材を重ね、女性の生き方についての問題提起を続けている。恋愛や結婚・離婚、性の問題、貧困、ひきこもりなど幅広く執筆。趣味はくまモンの追っかけ、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。
(文:亀山 早苗(フリーライター))
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