入院費用のうち医療費控除の対象外なのは何?

オールアバウト / 2018年1月13日 8時10分

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入院費用のうち医療費控除の対象外なのは何?

入院費用がすべて医療費控除の対象になるわけではない

確定申告の時期ともなると、税制上の優遇や減免措置、各種控除への関心が高まります。医療費控除はその中でも代表的なものの一つです。

昨年、ケガや病気などで入院あるいは通院などをして医療費の負担があった人もいると思います。医療費控除については、対象になるものとならないものの判断に迷う人も多いようです。また、医療費控除額の計算をする際、生命保険会社や損害保険会社で加入している生命保険、医療保険、傷害保険などからの保険金(給付金)なども考慮する必要があります。

今回はケガや病気などによる入院にスポットを当てて、入院費用の中で医療費控除の対象になるもの・ならないものを確認しましょう。平成30年からの医療費控除の改正についても合せて解説します。

医療費控除とは? 基本をおさらい

医療費控除とは、次の人が医療費を年間10万円以上(例外あり)支払った場合、一定額の所得控除を受けられる仕組みです。

・本人
・本人と生計を一にする配偶者及びその他親族

また、1月1日~12月31日までに支払った医療費(治療日ではなく治療費を支払ったときということ)であることが条件です。

医療費控除の対象になるかならないかの判断基準の目安

医療費控除の難しいところは、対象になるもの・ならないものを判断する線引きが分かりにくい点にあります。最終的に税務署に確認するのが確実ですが、目安としては以下の2つを頭に入れておくといいと思います。

・治療に基づくものか(予防や美容目的ではない)
・医師の所見や判断によるものか

例えば風邪を引いて風邪薬を買うのと、風邪を引かないようにビタミン剤などを買うのでは判断が異なるということです。細かい基準は色々あるので、個別の事情を考慮して確認してください。

医療費控除で医療費を補てんするものがある場合

実際に病気やケガで入院して医療費を支払ったとき、もし医療保険に入っていれば、入院給付金を受け取る可能性があります。生命保険や傷害保険の特約で入院給付金が支払われる、あるいは申請すれば健康保険組合から高額療養費が支給されることもあるでしょう。

これら医療費を補てんするものを受け取った場合、医療費控除を計算する場合に差し引く必要があります。実際の医療費負担は想定より少なく済んだわけですから、医療費控除の計算上も実際の負担で考えるということです。

入院費用のうち医療費控除の対象外となるもの

病気やケガの「治療」で入院しているなら、その費用は医療費控除の対象になると考えるのが普通でしょう。しかし、たとえば以下に挙げるように、医療費控除の対象とならない入院費用もあります。

・身の回り品(パジャマとか洗面用具)の購入費用
・医師や看護師に対する謝礼
・本人や家族の都合のみで個室に入院した場合の差額ベッド代
・付添人を頼んだ場合、付添人に対する心付けや謝礼
・入院中、病院の食事とは別に自己の判断でした外食や出前 など

なお、病院の都合や医師の判断に基づいて個室に入院した場合の差額ベット代や、付添人に対する療養上の正規の費用については、医療費控除の対象となります。

同じ差額ベッド代、付添い人に対して発生した費用でも、医療費控除の対象になったりならなかったりするわけです。線引きが分かりにくいかもしれませんが、上で述べた医療費控除の対象となるかどうかの判断基準2つを改めて見てもられば、理解しやすいのではないかと思います。

医療費控除にかかる改正

平成29年分、つまり平成30年の確定申告から医療費控除のかかる改正が関係する事項が2つあります。具体的に確認していきましょう。

■医療費控除の提出書類の簡素化(領収書の提出・提示不要)。
平成30年の確定申告から医療費控除にかかる事務手続きについて改正されます。

・医療費の領収書の提出又は提示が不要。
・医療費控除の明細書の提出が必要(但し医療費の領収書は5年間保管)

■セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)の創設
健康の保持増進及び疾病の予防に関する取組した場合、12,000円以上の対象医薬品を購入についてセルフメディケーション税制(医療費控除の特例)を適用可能

※医療費控除との選択適用。

ポイントとしては医療費控除は領収書の代わりに明細書の作成・提出が必要(領収書は5年間保管)、セルフメディケーション税制ができたことで医療費控除を適用するほど医療を使わなかった人も適用できる範囲が増えました。
(文:平野 敦之)

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