生まれがいいと育ちもいい?「育ちが悪い」ママ友の意外すぎる素顔

オールアバウト / 2020年10月29日 22時15分

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「育ちがいいよね」と言われたら悪い気はしませんが、逆に「育ちがよくない」などと言われたら? 自分自身のみならず親兄弟や親戚縁者までひっくるめて否定されているような気すらしませんか。実際のところ、「育ちの良し悪し」とはどういうことなのでしょうか。どうやら日本人の琴線を揺らしまくるらしいこのテーマについて、3人の女性に実体験をお伺いしました。

「育ち」の悪いママ。でも、心まで醜いわけじゃない!?

小学校2年生の女の子を育てる羽菜さん(34歳)は、これまで他人に対していわゆる「嫌悪感」を抱くことなく生きてきました。ごく普通に育ち、ごく普通の大学に進学して、ごく普通に結婚。とりたてて「育ちが良い」わけではないけれど、世間一般のマナーはきちんと親から教えられ、困ることなく暮らしてきたといいます。

それがPTAの集まりで「もう二度と、この人には会いたくない」と思う出来事が起こりました。

「他のクラスの男の子のお母さんが、たまたま隣の席に座ることになったんです。コロナ禍での開催だったので、間隔を空けて座っていたのですが……その人、PTAの会長さんとか、別の人が話をしている最中なのに、すごい大声で話しかけてくるんです。静かにしたほうがいいのでは?という気持ちを込めて、私が声を落として返事をすると『なぁに~? 聞こえないんだけど~?』と大声で聞き返してきました。その瞬間、周囲の視線が私たちに集中。もう恥ずかしくて恥ずかしくて……」

その後もその母親は、大皿に盛られたお菓子をザーッとすくい上げるようにして自分のカバンに仕舞ったり、クチャクチャ音を立ててガムを噛んだり、「育ち」を疑いたくなるような行動を取り続けたといいます。

「育ちで人を差別することはしたくありませんが、私としては“区別”はせざるを得ないレベル。仲良くなりたいから電話番号を交換しようと彼女に言われた際、申し訳ないけれど、あなたのようなタイプとは付き合いたくないと、彼女にはっきりと告げました」

その母親は、羽菜さんの言葉を聞いて、初めのうちは驚き怒っていました。それが数日後のこと、「私はこれまでロクな教育を受けてきていない。それが恥ずかしいことだとあなたに指摘されて初めて分かった。こんなことを頼むのはおかしいかもしれないけど、一般的なマナーを教えてほしい」と、羽菜さんにお願いをしてきたといいます。

「私自身も人に教えるほどのマナーを身につけているわけではなかったので、それなら……と、近所で開催されたマナー教室に一緒に通ったんです。それが功を奏したのか、以前の彼女とは別人のようになりました。彼女からは『あのときキッパリ言ってくれてよかった!』と、ことあるごとに感謝されるのですが、私こそいい友人ができてうれしいくらいなのに、と今では思っています」

「生まれ」が良いはずの夫の友人。その行動に愕然

同様に「育ちを疑った」経験を持つのは、京都府在住の彩菜さん(44歳)。ご主人の友人夫妻を数組招いてホームパーティーを開いたときのこと。洋食が得意な彩菜さんは、オードブル、サラダ、スープ、メイン……と献立を考え、盛り付けにもこだわった料理で来賓をおもてなし。会食は和やかに進んでいましたが……

「ものすごく大きな音を立てて、夫の友人のひとりがゲップをしたんです。思わずその場が凍りついたのですが、本人だけが気にすることなく『出もの腫れものところ嫌わずだよな』と……。友人の奥さんが『そういうの、マナー違反だからやめて』と注意すると『いちいちうるせぇんだよ!』と逆ギレして、さらに驚きました」

靴の脱ぎ方やカトラリーの使い方などから、その友人の育ちが悪いであろうことは、なんとなく感じていたという彩菜さん。

「でもね、その人、けっこう有名な大企業の会長のお孫さんなんですよ。育ちって、いわゆる生まれや身分、地位ではないんだな、と感じました。お会いする機会は滅多にないので気にしないようにしていますが、二度と我が家に呼ぶことはないと思います。最低限のマナーすら守れず、注意されて逆ギレするような方とは、仲良くする必要が感じられませんから」

「育ち」は生まれではなく、身に着けるもの

神奈川県在住の泰子さん(45歳)は、15年ほど前、自身が勤める会社に転職してきた同僚女性の「育ちの良さ」に驚いた経験を話してくれました。それと同時に、自分自身がいかにガサツに生きてきたかを感じ、大いに自省したのだとか。

「彼女を見てまず驚いたのは、その箸使い。社食で一緒にランチをとったのですが、とても滑らかな動作で見ていてほれぼれとする感じだったんです。次いで目に留まったのは、彼女のさりげない気配り。誰かが後ろを通ろうとしたらスッとイスを引いてスペースを空けたり、書類をファイリングする際にもきれいに角を揃えたり。ああ、きっと育ちがいいんだろうな、これが良家の子女ってやつなんだろうな、そう思いました」

よくよく話を聞いてみると、彼女の家は母子家庭。母親はパートを掛け持ちして彼女を育てたようだし、出身校も含めてごく「普通」レベル。泰子さんが、所作がきれいな理由を訊ねたところ「母子家庭を理由に後ろ指をさされることがないよう丁寧に生きることを、母が教えてくれたから」と答えたといいます。

「ああ、そうか。育ちって、家柄とかそういうことじゃないんだ。自分が育つ過程で、きちんと正しいことを教わり、学び、大人として恥ずかしくない所作や常識を身に着けられているかどうかだったんだ!と思い至りました。勝手に『良家の子女に違いない』と決めつけてしまった自分が恥ずかしい……」

その後、泰子さんも同僚女性も、ともに良縁に恵まれ結婚。今でも家族ぐるみでお付き合いをしているそう。

「あの時彼女に出会わなければ、例えば私が何か恥ずかしい行いをしてしまったときに『育ちが違うんだから』という屁理屈でごまかしていたと思います。彼女のおかげで、“育ち”は自分で磨くことができるのだと知ることができました。この出会いに感謝しています」

残念ながら「生まれ」は変えることはできません。しかし「育ち」は、学歴と同じように、日ごろの生活の中で努力をすることにより手に入れることができるのだと、3人のお話から知ることができました。もちろん、どちらを選ぶかは本人次第です。それでも――周囲に嫌悪感を抱かせることのないように――「育ちの良さがにじみ出る人」に、なれるのであればなりたいものです。
(文:わぐり めぐみ)

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