【世界大会優勝者に聞きました】マーチングの魅力3つと上達ポイントとは?|大人の音楽LOVER♪ #2
ananweb / 2017年8月16日 20時50分
元吹奏楽っ子(担当:Euphonium)の音楽好きharakoが、大人になってから、改めて音楽の楽しみ方を見つける連載です。第2回目は、マーチングの世界大会(DCI)で優勝経験のあるトランペット奏者・指導者の梅澤伸之さんに、マーチングの魅力と上達のポイントを教えていただきました!
■ 魅力① 洗練された統一感
【大人の音楽LOVER♪】vol. 2
harako
マーチングならではの動きって、すごいですよね! 私は今まで、座奏経験しかないのですが、どんな感覚なんでしょうか?
梅澤さん
おそらく吹奏楽やオーケストラのように、座って演奏するスタイルで味わえないのが “究極の一体感” だと思います。テーマに合わせて動きをつけていくんですが、その統一感と団結感は、まさに芸術的な要素が強いですよね。見て楽しむパフォーマンスと演奏が重なり合うのが魅力的。その代わり、同じ曲でも座って演奏するより、何倍も体力的に大変ですけどね……(笑)
あとは、日本の吹奏楽の大会の多くは “人数制限”があるので、 どうしてもメンバーを決めるために、オーディションをすることがありますよね。しかし、日本のマーチング大会の多くは人数制限はないので、例えば200人部員がいても、全員参加することが可能。メンバーになれずに、残念!ということが少なく、仲間の絆が生まれたり、自分が与えられたポジションをこなしたりしながら、承認欲求や存在意義を深く感じることができると思います。
■ 魅力② 圧倒的な音圧
harako
なるほどー! あとは、マーチングの基本編成って吹奏楽やオーケストラとは異なりますよね。
梅澤さん
そうですね、吹奏楽に比べて大きく違うのは、音圧かもしれません。マーチングは木管楽器もあるけど、主に金管楽器が花形。僕が世界大会で演奏したチームは、全てフロントベルの金管楽器だったんですが、正面から聴くと、ものすごい音の重圧感でしたよ。
正直、実際に演奏している側からは感じにくいけれど、マーチングのショーを聴く側だったら、何重にも重なるハーモニーを、ぜひ感じて欲しいですね。打楽器の演奏スタイルも、吹奏楽とは大きく違います。パーカッションたちの粒の揃った演奏は、ため息が出るほど爽快感があると思いますよ。
■ 魅力③ 進化する動き
harako
マーチングの動き方って、どうやって考えていくんですか?隠された意味が、あるのでしょうか?
梅澤さん
実は、毎回テーマがあるんです。例えば、“空” と言うテーマがあったら、そこからイメージできる動きをどんどん加えていく。“空” って言ったら、何を思い浮かべますか?そう、雲や風、青、太陽などが出てくると思います。
ショーでの動きは、決して初めから全て完成されているわけではなく、少しずつ加えたり削ったりとブラッシュアップしていくもの。最後まで、どんな動きになるのかわからないのが、おもしろいところでもありますね。
harako
てっきり初めから形が決まっていて、その通りに練習していくのかと思っていたんですが、実際はどんどん変化させていくのが醍醐味なんですね。一番初めに決めた動きは、最後には全く違うものになっているということは、どのタイミングでショーを見るかで別世界に見えそうですね!
■ 上達ポイントは「急がば回れ」
harako
マーチング指導をする時に意識していることや、よく失敗しがちなバンドの練習方法を発見することはありますか?
梅澤さん
マーチングは、通常の演奏に加えて、動きや自分のポジションが常に変動するため、複数同時にいろんな作業をしないといけないんです。だから、かなり頭を使うと思います。マーチングの指導に行くと、全て一気に完成させたい!と言う気持ちが先行してしまって、同時にアレコレと練習するグループをよく見かけるんですが、それは逆効果……。
“急がば回れ” なんて表現することもありますが、とにかくひとつひとつを丁寧に分解して、クリアにさせてから積み重ねて行くことが必要。時間がかかるけど、最終的には一番近道になるのは、どれだけ個々の作業を分解しているかが重要なんです。
よく音楽指導をする時に、感覚で表現する場合がありますが、梅澤さんのお話を聞いていると、とにかく理系脳を感じました。音楽は感覚ではなく、ちゃんとプロセスを踏むことで、ちゃんと機能していくということです。
マーチングの裏側を知ることで、楽しみ方が何倍にも変化しそうですね!
“魅せる演奏、マーチング” で、座奏にはない魅力を感じることができました……♡
■ 今回の音楽LOVERは……♪
梅澤 伸之さん
トランペット奏者・指導者、マーチング指導者
♪音楽を、ひと言で表すと?
「唯一やめなかったこと」
小学生でトランペットを始め、高校に入学後はマーチングの世界に出会う。そして、部室で見つけたマーチング世界大会(DCI)のビデオを観たことをきっかけに、単身でアメリカへ渡り、憧れの団体「Blue Devils」所属。
その年の優勝を飾ると同時に、Blue Devilsのメンバーと共に、全米各地でショーをやりながらアメリカを横断し、ディズニーワールドにて演奏するなど、貴重な経験をする。日本に帰国後は、本場のマーチングを学んだ知識や経験を生かして、指導や演奏活動をしている。
(C) sshepard/Gettyimages
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