【セミヌード披露の元グラドル】生きるための仕事、本当にアレでいい?
ananweb / 2017年7月26日 21時30分
生きるための仕事として、美容家を選んだ筆者・小阪。まずは、周囲に助けを借りながらHP制作に奔走するが、ある思いが頭をよぎり、進んでいた足を止めてしまう。それは……。
文・小阪有花
【グラドルから保育園へ】
vol. 65
■ 私、どこに向かっているの?
HP制作は成果報酬という形で友人が初期費用を負担してくれることになった。かといって、何もかもを任せては申し訳ない。撮影では、少しでも金額を抑えて良いものを作らねばと考え、知り合いに頼んでカメラマンさんや古くからの付き合いのメイクさんに連絡してみた。スタイリストは雇わず私物の衣装を用意して、とにかく自分でやれることは全部やった。美容家になるには自分の美しさが勝負だ! 自分磨きにも念入りに、着々と準備にとりかかる。あたふたしながら、思い立ったら即行動とあっちやこっちや電話をかけては交渉し、ミーティングしての繰り返し。撮影日も決まり、なんとか仕事が作れたとき、ふっと自分の頭に疑問が浮かんだ。
私、どこにむかってるんだろう? 生活のためにと慌てて自分のやれることにフォーカスして動き出したが、他人を巻き込んでHPやら何やら作ろうとしているこの状況。ひとりでやっていた時は、できるときにできることを選択していたが、人を巻き込んでしまってはそうはいかない。そう実感しながら改めて自分のやりたいことを振り返る。そもそも私、何で美容の道に進んだんだっけ? ダイエットに成功したから。その経験が活かせると思ったから。良い商品にめぐりあって、これならダイエットを人に勧めることができるとか、少しだけ自分が自信を持てるものだったから。理由は並べればたくさんある。けど、私がやりたいことってこういうことだったかな?
■ 美容家ってアイドルと同じかも
自分磨きをすることが嫌では決してないけれど、キレイになることを仕事にして、憧れてもらうためにあれやこれや美容と名のつくものには手を出して、自分が商品となりお金を稼ぐ。これってアイドルをしていた時とあまり変わらないんじゃないかな? 美容は好きだけど、化粧品とかには疎く、スッピンで毎日を過ごすことも平気だし、目まぐるしく増えていく美容商品や美容技術にも興味はない。正直追いかけていく気もない。
ダイエット専門でやるからそれらは全く関係ない、なんてそんな甘いものではないことくらいわかっている。美容を専門にしてる人なんてあふれるほどいるわけだから、美容に敏感な人をターゲットにするなら美しくなるものは情報として知っておくのは当たり前だ。私は、これを自分の生きるための仕事にしていくのか? いままでのように、やれるものだからやる。ではなく、生きるための仕事にしてしまっては、立ち止まることは愚か、軌道修正すら難しい。
やろうとしていることが形に近づくにつれ、悶々としてくる。これって私がやりたいと思っていたこと? この考えすら、贅沢な悩み? 私、自分にとっての幸せをちゃんと理解できているのだろうか? 時間が進むにつれて不安は風船のように膨れ上がって、破裂しそうになっていった。
こさか ゆか/保育園プロデューサー
リバイバルミーティング代表。チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラー、幼児食インストラクター、ベビーシッター資格習得。 2004年ミスマガジングランプリを獲得し芸能界デビュー。グラビアアイドルとして活躍後、2009年に引退。現在は子どもの心スペシャリストとして活動中。
(C) Britus/Gettyimages
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