毎月イライラしちゃう…PMS(生理前症候群)の対策に知っておきたい睡眠とお風呂の関係。
ananweb / 2018年11月27日 20時30分
月経前は、イライラしたり、むくみやすくなったり、便秘になったり。確かに、女性ホルモンの仕業ではありますが、もしかしたら月経前特有の「睡眠の質の低下」によるものかもしれません。
今回は、睡眠や入浴など夜のケアで、多くのプチ不調や美のお悩みを解決してきた、ナイトケアアドバイザーの小林麻利子が、月経前の眠りの質を向上する方法をご紹介します。
文・小林麻利子
【小林麻利子の美人の作り方】vol. 107
■ 睡眠の質が悪い女性が多い
20~30代のanan総研メンバーに調査したところ、睡眠について問題があると感じる方は、なんと82%。
また、夜中に何度も目が覚める方は21%、夜中に目が覚めて眠れない方は15%いらっしゃいました。
何度も目が覚めてしまう方は、眠りの質が低いことが考えられます。そうすると、目覚めが悪かったり、日中も眠くなる方が必然的に増え、同調査でも、半数近い方が課題に考えています。
■ 特に月経前は中途覚醒が増える
本来、私たちは寝る前に体の内側の体温が下がることで、眠りが深くなったり、睡眠の持続時間が長くなります。ですが、排卵付近から月経開始までの体温の高い高温期は、寝る前に体温がきちんと下がってくれません。
体の内側の熱がこもったままなので、熟睡の条件に該当せず、月経前は特に眠りの質が悪くなってしまうのです。
■ 月経前は必ず湯舟に浸かること
対策は、必ず月経前こそ湯舟にゆっくり浸かることです。シャワー浴よりも、湯舟に15~20分ほどしっかり浸かることで、入浴後の体温の低下率が高くなるからです。湯舟にゆっくり浸かると、体表面の血流がよくなり、温まった血液が全身にまわり、一時的に体温が高くなります。そうすると、入浴後、脳は体温を下げなければならないと判断し、入浴前よりも、深部体温が下がってくれます。
お風呂は、体をキレイにしたり、リラクゼーションのためと考えられていますが、夜、深部体温を下げるために大変重要な生活習慣であると言えます。今は寒い季節なので、多くの方が湯舟に浸かっていることと思いますが、残業や深夜番組、飲み会などで、夜のひとり時間が減少してしまい、お風呂よりも睡眠を重視して、簡単にシャワーで済ましてしまう方がとても多いです。
もちろん睡眠は重視する必要がありますが、よい眠りを得るためには、寝る前の体温のコントロールが不可欠。睡眠のためにも、湯舟にゆっくり浸かることが大切です。
■ 残業や飲み会の夜は、湯舟だけ浸かり、洗髪は翌朝に
ですが、残業や飲み会などで、夜の自由時間が十分に取れない方もいらっしゃることでしょう。そんな方は、お風呂を2回にわけましょう。
■ 1回目のお風呂:帰宅後、湯舟だけ浸かる
1回目のお風呂の目的は「熟睡」です。まず、帰宅後、すぐに浴槽に栓をし、熱いお湯をシャワーで溜め始めます。しばらくすると湯気で浴室が温かくなるので、服を脱いで、まだお湯が溜まりきっていない浴槽に入り、シャワーで体を温めながら、お湯を溜めていきます。
ショートヘアの方など、洗髪や髪の乾燥に時間がかからない方は、そのまま浴槽の中で体を温めながら洗髪をするのも良いですが、髪の長い方は、洗髪や髪の乾燥に時間がかかるため、この時間帯には洗いません。ゆっくり湯舟に体をゆだねて、深い呼吸をしながらうっとりリラックスします。リビングでダラダラして時間を過ごすよりも、限られた自由時間を湯舟の中でゆったり過ごすほうが、睡眠や翌朝の回復度が断然違います。
■ 2回目のお風呂:翌朝、洗髪する
2回目のお風呂の目的は、「体の洗浄」です。前日の晩は、湯舟だけ浸かったので、洗髪は翌朝に行います。朝は、夜よりも熱いお湯でシャワーをすることで、目覚めがさらによくなり、シャキッとします。ただし、朝は体温が低く、脱衣所と浴室との気温差で血圧に悪影響が及ぶ可能性があるため、服を脱ぐ前に、浴室はシャワーなどで温めてから入室してください。
もちろん、毎回このようなお風呂の入り方をする必要はありませんが、先述の通り月経前は、寝る前に体温が下がりにくく、眠りの課題が多くなるため、特に月経前はいつもよりも過ごし方に工夫が必要です。みなさんもぜひ試してみてくださいね!
■ Information
ナイトケアアドバイザー・小林麻利子さん
生活習慣改善サロンFlura主催。ナイトケアアドバイザー。睡眠改善インストラクター。最新研究を元に睡眠や入浴等の生活習慣指導を行う。予約1年待ちの人気。
©LeoGrand/Gettyimages
©gilaxia/Gettyimages
©Choreograph/Gettyimages
※2017年11月17日作成
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