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あまりのリアルさに僧侶が涙…貴重な秘仏を集めた展覧会へ行ってみた

ananweb / 2018年1月25日 18時30分

あまりのリアルさに僧侶が涙…貴重な秘仏を集めた展覧会へ行ってみた



国宝アートや貴重な秘仏が大集合している特別展『仁和寺と御室派のみほとけ』に行ってきました。さらに関連イベントとして開催中の「お坊さんカフェ」にも潜入! 詳しくレポートいたします!

■ 国宝アートや秘仏が大集合!

【女子的アートナビ】vol. 97

上野の東京国立博物館でスタートした特別展『仁和寺(にんなじ)と御室(おむろ)派のみほとけ―天平と真言密教の名宝―』では、京都・仁和寺創建時のご本尊をはじめ、全国の御室派寺院から国宝や秘仏が大集合! ふだん目にすることのできない仏像や書、絵画、工芸品などをまとめて楽しむことができます。


仁和寺は平安時代の仁和2年(886年)に光孝天皇が建立を発願し、仁和4年(888年)に宇多天皇が完成させたお寺。ご本尊は国宝の阿弥陀如来坐像です。

宇多天皇は譲位されたあと出家、真言宗のお坊さんになり仁和寺に住まわれます。宇多法皇が住む場所が「御室(おむろ)」と呼ばれ、やがてそれが仁和寺の別称となり、地名にもなったとのこと。ちなみに、御室派とは仁和寺を総本山とする真言宗の一派のこと。全国に約790寺あるそうです。

歴代天皇に崇敬されてきた仁和寺は、天皇ゆかりの品々も数多く所蔵。最初の展示室では国宝となっている高倉天皇直筆の書《高倉天皇宸翰消息》(展示期間:~2月12日)をはじめ、肖像画や工芸品を楽しめます。

続く部屋では、弘法大師・空海ゆかりの国宝、「三十帖冊子」が登場! 空海と同じく“平安の三筆”と称されている橘逸勢(たちばなのはやなり)の書も見ることができます。(会期中の2週間、1月16日~28日までは全帖公開)

そして圧巻なのが、こちらの展示室。仁和寺の観音堂が再現されています! 実際に安置されている33体の仏像がずらりと並び、背景には高精細画像で壁画をリアルに再現。ふだん観音堂は僧侶の修行場所として使われていて非公開となっているため、今回の機会はとても貴重です。(こちらのコーナーは、一般のお客様の撮影が可能となっています)

実際に仁和寺の観音堂で修行されたお坊さんがこの展示室をご覧になり、あまりのリアルさに「修行中を思い出して涙が出た」と話していました。

最後の展示室では、仁和寺と御室派寺院の貴重な秘仏や本尊などが勢ぞろい。どの仏像も、ふだんはめったに見られないものばかりです。特に、大阪・葛井寺(ふじいでら)の国宝、《千手観音菩薩坐像》は必見中の必見。公開期間は2月14日~3月11日限定となっているので私もまだ見ていませんが、必ずその期間に再訪したいと思っています。

■ 展覧会の関連イベントにも行ってみた!

展覧会にあわせて、さまざまな関連イベントも開かれています。今回は、そのなかから「講演会」と「お坊さんカフェ」を取材させていただきました。

会場は、読売新聞社本社3階の「よみうり大手町スクール」です。

まずは講演会で仁和寺の歴史や文化についてお勉強。講師は、仁和寺執行(しぎょう)で真言宗御室派財務部長の大石隆淳師です。創建から応仁の乱、明治維新、太平洋戦争にいたるまでの歴史を振り返りつつ、仁和寺で起こったさまざまな出来事や秘話などを分かりやすくお話しくださいました。

また、仁和寺・御室桜の見ごろや仏教の教えについてのありがたいお話もあり、あっという間の90分でした。

■ 「お坊さんカフェ」に潜入!

続いて、同会場で開かれた女子限定の「お坊さんカフェ」に潜入! スタバのコーヒーを飲みながら、ざっくばらんにお坊さんとトークできるイベントです。この日ご担当されるお坊さんは、愛媛・醫王院(いおういん)のご住職、藤橋泰宣師。

まもなく40歳になるという、とってもイケメンなお坊さまです! 京都の仁和寺で修行され、その後しばらく仁和寺でおつとめをされたあと、ご実家のお寺に入られたという藤橋住職。まずは、お坊さんに関する素朴な疑問について、ご自身の楽しいエピソードを交えつつお話しくださいました。

例えば「お坊さんってクリスマスはどうするの?」との疑問については、「12月24日には家でクリスマスケーキを食べるし、子どもたちにプレゼントもあげる」とのこと。

お寺の子どもとして生まれ育った藤橋住職ですが、当時ご住職をされていたお父さまが一般の家庭と同じように育ててくださったとのこと。ご自身の家庭でも、ごくふつうの父親として子育てもされているそうです。

親しみやすいお話とあわせて、“お経” についてのレクチャーもありました。例えば、大般若経(だいはんにゃきょう)というお経は600巻もあり、全部読み上げると膨大な時間がかかるそうですが、実は「このお経の最初の部分を大きな声で読み上げ、パラパラ~っと広げるだけで1冊拝んだことになるんですよ」とご住職。その様子も再現してくれました。

こんなふうにお寺でお坊さんにお経をザッと広げて読んでもらうことを “大般若転読法会(だいはんにゃてんどくほうえ)” といい、この法会に参拝すると功徳があるとされているようです。

■ 念珠づくりも初体験!

楽しくためになるお話しだけでなく、“念珠づくり体験” の時間もありました。数珠とひも、針金などのセットが配られ、その場で数珠ブレスレットを作っていきます。

ひもに数珠を通していき、自分の手首サイズになったら、ひもを結びます。

最後の結び目の部分は、なんとご住職が直々にやってくださいました!

こちらは、お隣の方のブレスレット。かわいい~!

最後は藤橋住職と一緒に記念写真を撮っている参加者も多く、とっても和やかで楽しいカフェでした。

この「お坊さんカフェ」イベントは、あと2回開かれるとのこと。お坊さんに恋や仕事の悩みをぶつけてもいいそうです! 毎回内容が違うので、すべてに参加してみるのも楽しいと思います。(詳しくは、最後のインフォメーション欄をご覧ください)

関連イベントも盛りだくさんの展覧会、ぜひ足を運んでみてはいかが?

■ Information

会期:~3月11日(日)
休館日:月曜日(ただし 2月12日は開館)、2月13日(火)
時間:9:30 ~ 17:00(金、土曜日は21:00まで、入館は閉館30分前まで)
会場:東京国立博物館 平成館
料金:一般 1,600円/大学生1,200円/高校生 900円/中学生以下無料



女子におすすめの関連イベント情報♪

※会場はすべて「よみうり大手町スクール」です。


・カフェと「阿字観(あじかん)」体験

仁和寺と御室派寺院の若手僧侶とコーヒーを飲みながら楽しくお話しをします。この日は、密教の瞑想「阿字観(あじかん)」も体験できます!

開催日時:1月26日(金)18:00~19:30 
参加費:コーヒー付き1,080円


・写仏を楽しむ

『なぞり描き 京の美仏』(JTBパブリッシング)をテキストに、仏像写真を見ながら仏さまを写していきます。講師は、ホトケ女子の安達えみさん。

開催日時:1月26日(金)19:45~20:30
参加費:1490円(テキスト代含む)


・お坊さんカフェ

仁和寺と御室派寺院の若手僧侶とコーヒーを飲みながら楽しくお話しをします。恋や仕事の悩みをぶつけてもOK。お坊さんから直接お話しを聞ける最後のチャンスです! 

開催日時:2月23日(金)18:30~20:00 
参加費:コーヒー付き1,080円





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