太宰治がダンスに! スズキ拓朗が手がける舞台とは
ananweb / 2018年4月13日 7時0分
人を恐れるが故に道化を演じ続けてきた男を描いた『人間失格』に、失敗作の植物たちが自らの不遇を嘆く『失敗園』。太宰治の2作が“踊る小説”として『ERROR ~踊る小説4~』というダンス作品になる。
■ オモシロをこれでもかと詰め込んで、太宰治の『人間失格』をダンスに!?
「失敗作の植物たちが、太宰の有名な『生まれて、すみません』という言葉を発して始まり、『人間失格』を演る。この作品で、太宰さんはかなり人間について考えているわけで、その人間のことをわかるには、人間じゃない客観的な視点を入れた方がいいんじゃないかと思ったんです」
そう話すのは、本作を手がけるCHAiroiPLIN主宰のスズキ拓朗さん。蜷川幸雄さんの元で俳優として活動していた時にコンテンポラリーダンスの魅力に触れ、現在は、学ランダンスカンパニー・コンドルズのメンバーとしても活躍する。
「蜷川さんの元でいろんな文学を学びましたが、難解でわからないものが多いんです。僕は絵本が好きだし、チャップリンの『モダン・タイムス』に影響を受けていることもあり、文学もあんなふうに見てわかりやすくできたらいい。太宰さんの傑作といわれる『人間失格』の面白さを僕自身があまり理解できていないからこそ、ちゃんとわかりたくて挑戦するんです」
これまでも、シェイクスピアや芥川龍之介などの小説を題材にしてきた。作中のモチーフやオノマトペを、リズムに乗せて言葉遊びにしたり。ふたつの家の対立を、紅白の運動会に模してみたり。さまざまな趣向がこれでもかとてんこ盛り。音楽や演劇、パントマイムの要素も加え、ダンス作品の枠を超えた、賑やかで無条件に楽しい舞台を生み出している。
「思い付いたアイデアも現場の意見も、面白いと思ったら何でも盛り込む。全部入れ込んで、持ち上げた時に溢れ出たら、それは多分必要のないものだと思うから。小道具も過剰な数を登場させるし、出し惜しみナシ。だって、過剰なものって、それだけでも面白くないですか?(笑)」
すずき・たくろう 1985年生まれ。演劇的要素を取り入れたダンス作品が高く評価され、舞踊批評家協会新人賞など数々の賞を受賞。現在、舞台や映像作品で振付家としても活躍する。
4月21日(土)~30日(月) 三鷹市芸術文化センター 星のホール 振付・構成・演出/スズキ拓朗 一般前売り3000円(当日3300円)、学生2000円、高校生以下1000円(すべて税込み) ※早期観劇・平日マチネ割引あり 三鷹市スポーツ文化財団TEL:0422・47・5122
※『anan』2018年4月18日号より。写真・内山めぐみ インタビュー、文・望月リサ
(by anan編集部)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
木場勝己「74歳にしていよいよリア役に」 『リア王の悲劇』を“壮大なコントのようなもの”と語る理由
ananweb / 2024年9月10日 20時0分
-
Audible、宮崎あおいさんの朗読で村上春樹さんによる小説『スプートニクの恋人』を配信開始
PR TIMES / 2024年9月6日 11時45分
-
新原泰佑、舞台『球体の球体』は「ご覧になった人が自分自身を見つめる機会になるんじゃないかと」
ananweb / 2024年9月4日 21時0分
-
長澤まさみ、西島秀俊らダンス特訓の裏側 『スオミの話をしよう』でミュージカル・シーン
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年9月1日 12時7分
-
太宰治「人生まぢ無理…」→生家を見に行ったら 陰鬱な作風を育んだ青森の大豪邸
まいどなニュース / 2024年8月30日 8時0分
ランキング
-
1年齢のわりに老けて見える人は「化粧水」を間違えている…潤うどころか肌をヨボヨボにする「危険成分」の名前
プレジデントオンライン / 2024年9月22日 17時15分
-
2ペーパードライバーの “迷惑運転行為”に、走行距離30万km超のゴールド免許所持者が怒りの告発
日刊SPA! / 2024年9月15日 15時52分
-
3現在使用しているエアコンのメーカーランキング! 2位「ダイキン」、1位は?
オールアバウト / 2024年9月22日 17時15分
-
4姿を消していたヒロミが旬芸人をしのぐ人気な訳 打ち切り「ジョンソン」の後釜番組のMCに座る
東洋経済オンライン / 2024年9月22日 11時0分
-
5「築150年の巨大なゴミ屋敷」に隠された驚く事実 90代の父が暮らす、忍者屋敷のような実家を片付け
東洋経済オンライン / 2024年9月22日 10時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください