『家族のはなし』岡田将生が「疲れているとウルウル」最近泣いたのは?
ananweb / 2018年11月26日 19時30分
寒さがどんどん増してくる季節になると、心だけでも温かくしてくれるものが恋しくなるところ。そんなときにオススメしたいのは、温かい涙と感動で胸いっぱいになると話題の映画『家族のはなし』です。そこで、今回はこちらの方にさらなる見どころを聞いてきました。それは……。
写真・大内香織(岡田将生)
■ 主演を務めた岡田将生さん!
【映画、ときどき私】 vol. 203
本作では、夢に近づきかけては挫折を繰り返してしまう青年・拓也を演じている岡田さん。家族をテーマにした作品を通して感じる家族への思いや理想の父親像、そして現場での様子などについて語っていただきました。
―この作品は鉄拳さんのパラパラ漫画が原作ですが、最初に読んだときはどのようなところに魅力を感じましたか?
岡田さん
本当にシンプルでわかりやすいし、見たあとにすごく温かい気持ちになる素敵なお話だなというのが一番。最近、こういうストーリーはなかったので、ウルっともしましたね。
あとは、僕自身がどうしても親に対して、どこかまだ素直になれないところもあるので、そういうことをお芝居でできるのもいいなと思うところもありました。『家族のはなし』というストレートなタイトルも素敵ですよね。
―物語としては、どこの家族にもあるような普遍的なことが描かれていますし、お父さんと息子の関係もリアルでしたが、共感するところもありましたか?
岡田さん
それはけっこうありましたね。もがいている人が親のありがたみを改めて知るというのは、みなさんも感じる部分があると思いますし、僕にもありました。実際、こういう年齢のときは僕もすごくナーバスになってしまうことがありましたし、そういうときにはすごく親に助けられたと思っています。
やっぱり帰れる場所があるというのはすごく大きなことですよね。なので、この作品ではそういうことを表現できるのはうれしかったです。
■ 父親が隣にいるだけで安心できた
―岡田さんも何かあったときには、実家に帰ることが多かったですか?
岡田さん
そうですね。あえて何があったかは言わないですが、親もそういうことは理解していたみたいです。だからこそ、僕も意識せずに帰れたんだと思います。「温かいご飯が食べたいな」とか、そういうことを口に出して言うことはなかなかないできないですから。
なので、今回は両親に電話してみるとか、実家に帰ってみるとかしてもらえるような映画にしたいなという思いはありました。
―ちなみに、お父さんとの忘れられないエピソードや愛情を感じて感動した出来事などはありますか?
岡田さん
僕は中学受験をしたんですけど、合格発表のときに父親と2人で見に行きました。結果は落ちてしまったんですが、そのときに父が温かい言葉をかけてくれたのは覚えています。
僕はすごくくやしかったんですけど、隣に父親がいてくれるだけですごく安心した記憶があるんです。父はわりと寡黙なほうなので口数は少なめですけど、いてくれるだけでいいという感じでした。それを大人になって改めて気づくようになったところはあったと思います。
―岡田さんも「将来はこんな父親になりたい」という理想の父親像はありますか?
岡田さん
僕は父のことを尊敬しているので、僕もやっぱり尊敬される父親でありたいなとは思います。父は仕事人間でしたが、それでも僕との距離を縮めるために、少年野球に一緒に入ってコーチをしてくれたりもしました。
日曜に自転車で一緒に通ってるときはすごく楽しかったですし、コーチをしているときは怖い父もそのときはすごく優しかったです。僕のために全力でコーチをやってくれたんだなというのがすごく伝わってきましたし、姉妹に挟まれている僕に「男の時間」というのを作ってくれてたんだなというのは感じました。
―ということは、お父さんの存在に救われてきたことが多かったと感じているんですね。
岡田さん
それはありますね。結局、家族との間を取り持ってくれていたのは父親だったなと思います。
■ 本物の家族のような空気感を作れた
―劇中では、お父さんに怒りをぶつけるシーンがありましたが、ご自身は反抗期で感情をぶつけたはことなどはありましたか?
岡田さん
感情をぶつけるというのはなかったかなと思います。逆に、父はよく僕の相談に乗ってくれていました。
今回のシーンはわりとすんなりと撮れましたが、それはお父さん役でもある時任(三郎)さんが僕のしたいことを全部受け止めて、ドンと構えてくださったからだと思います。やっぱり偉大なる先輩だというのは撮影中ずっと感じさせていただきました。
―では、時任さんとはすぐに親子の距離感を作り出すことができましたか?
岡田さん
以前、共演させていただいたこともあって、すぐにそういう関係になりましたが、僕の好きなようにさせていただいていました。今回はかわいいくらい反抗期ということで、ツンツンしてましたが、撮影の間はセットのリビングで時任さんとお母さん役の財前(直見)さんと3人でテレビをつけて、みんなでオリンピックの羽生くんの試合を見たりもしていました(笑)。そのとき、「こういう家族の空間っていいですね」って話をみんなでしていたくらいです。
―自然体でいられたからこそ、本物の家族のような空気感が出せていたのですね。
岡田さん
そうですね。本当に余計なことを考えなくていいというか、時任さんと財前さんがそういうスタンスでいてくださったので、若手としては「ちょっとだけ甘えさせてもらいます」という雰囲気の現場でした。
―撮影中は原作者の鉄拳さんも現場にいらっしゃったそうですが、どのような印象でしたか?
岡田さん
素顔でいらっしゃったので、最初は全然気がつかなくて、「知らない人が現場いるな」と思っていたら、「鉄拳さんです」と紹介されて、「ええっ!? 挨拶が遅れてすみません」という感じでした(笑)。
鉄拳さんは現場を盛り上げようとしてくださって、「いつでもエキストラで出ます!」とおっしゃってくれたりもしていましたが、鉄拳さんの温かい人柄と雰囲気だからこそ、こういうお話ができるんだなというのはすごく納得しました。
―鉄拳さんの原作は世界中で絶賛され、「涙が止まらない」とも言われていますが、ちなみに岡田さんが最近涙した出来事はありますか?
岡田さん
もともとあまり泣かないほうで、最近も泣いてはないですけど、疲れているときに犬が出てくる感動モノのCMとかを見るとけっこうウルウルします(笑)。犬の表情がかわいくて、自分の実家の犬に会いたいなと思ったりします。
■ 誰にも負けないこだわりのものとは?
―また、今回はリンゴ一筋のお父さんの姿も、かっこいいなと思いましたが、岡田さんはこれだけは誰にも負けないくらい好きなものはありますか?
岡田さん
朝ごはんはすごく大切にしています。というか、朝ごはんを食べないと元気が出ないんです。
―岡田さんにとって、こだわりの朝食を教えてください。
岡田さん
和食がいいので、ご飯とみそ汁と焼き魚と納豆です。撮影中はなかなか作れないのでおにぎりくらいですけど、休みの日は家でなるべくそういうものを食べるようにしています。ご飯は本当に大事なんだなということを改めて思います。
―ちなみに、本作で演じた拓也のように、うまくいきかけては挫折を繰り返すみたいな経験を味わったことはありましたか?
岡田さん
この仕事をしていると、挫折ばっかりです。10代からやらせてもらってますけど、だいたい毎年挫折してます(笑)。でも、そういうときは実家に帰ったり、共演者の方々やマネージャー、あとは友人たちに自然と助けられていることが多いです。聞いてくれる人がいることで、乗り越えられてきたんじゃないかなと思っています。
―まさにこの映画と同じような感じですね。
岡田さん
そうですね。そういう風に支えてくれる存在がいるだけで、挫折する前に気が付くときもあります。これはあの人に相談しようって先に決めてるときもありますけど、本当にズタズタになってるときは、やっぱり家族に会いに行くことが多かったです。
■ 落ち込んだときは家族といることが一番
―挫折を感じるというのは、役作りの過程で起きることが多いですか?
岡田さん
それもありますが、現場で全然できないときもあります。基本的に仕事においてですけど、「なんで今日はこういう感じになちゃったんだろう……」と落ち込むときもあります。
そういうときは自分が欲しいものを買ったりして、「がんばろう!」みたいなときもありますけど、一番はやっぱり家族といることかなと思います。
―それでは最後に、ananweb読者に向けて、この作品で感じて欲しいことをメッセージとしてお願いします!
岡田さん
この作品は、男女問わず誰にでも観ていただきたいと思いますが、親の存在というのを改めて考えて欲しいので、そういったところが伝わればいいなと思います。ぜひ、親子で観て欲しいですね。
■ インタビューを終えてみて……。
親に対して反抗期という役どころであるため、劇中は笑顔が少なめではありますが、岡田さん自身は優しい笑顔がとても印象的。取材中もいかに家族を大切に思っているのかが伝わってきて、こちらまで温かい気持ちになりました。金髪でちょっとやんちゃな岡田さんは、ぜひ映画のなかだけでお楽しみください。
■ 当たり前だけど、忘れがちな気持ちを思い出す!
家族とは面倒くさいことも多いけれど、やっぱり何よりも愛しい存在であることを改めて感じさせてくれる本作。きっと誰もが一度は経験したことのある感情がよみがえり、涙があふれ出してくるはずです。劇場を出たら、その足で家族に会いに行ってみては?
■ ストーリー
リンゴ農園を営む優しい両親のもと、一人息子として育てられた拓也。幼少期には、スポーツで神童とまで呼ばれるものの、ケガが原因で夢を絶たれてしまう。その後、大学に通うために上京した拓也は、バンド活動をはじめることに。
華々しいデビューを飾るものの、ふたたび挫折を経験。上手くいきかけてはつまずくことにいら立っていた拓也は、田舎でリンゴに愛情を注ぐ父親を疎ましく思うようになる。しかし、夢破れて久しぶりに里帰りした拓也に、あるささやかな奇跡が起こるのだった……。
■ 大切なものに気づかされる予告編はこちら!
■ 作品情報
『家族のはなし』
11月23日(金・祝)、イオンシネマにてロードショー!(一部劇場を除く)
配給:KATSU-do
©『家族のはなし』製作委員会
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