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阿部進之介、山田孝之らと決めた「やってはいけないこと」とは?

ananweb / 2018年12月14日 12時30分

阿部進之介、山田孝之らと決めた「やってはいけないこと」とは?

ドラマも映画もイケメンなしには楽しめない! 今回、ご紹介する作品は、名実ともに日本を代表する俳優・山田孝之さんが初の全面プロデュースに挑んだ『デイアンドナイト』。「人間の善と悪」をテーマにした本作に主演し、企画・原案も手がけた阿部進之介さんにお話を伺いました。
写真・角戸菜摘 文・田嶋真理 スタイリスト・澤田石和寛(SEPT PLUS) ヘアメイク・細野裕之(プュアナプー)

【イケメンで観る海外ドラマ&映画】vol. 24

■ 真摯に役者道を追及する情熱家


『デイアンドナイト』は、家族のいのちが奪われ、自らの善悪に翻弄される者たちを描く人間ドラマです。物語の中心となるのは、家族を殺された男、家族を生かすために罪を犯す男、家族を知らない孤独な少女という三人の男女。本作は彼らの生きざまを通じて、観る者に強く生きることの厳しさ、難しさを問いかけます。阿部さんが演じるのは、大手企業の不正を内部告発したことで自殺に追い込まれた父の復讐に駆られていく男・明石幸次。明石が次第に善悪の境を見失っていくさまを熱演しています。

ーー原案の段階から映画作りに関わったお気持ちは?

阿部さん 何も決まっていない状態の中、監督とふたりで話をするところからのスタートでした。形になるまで時間がかかりましたが、そのぶん余計に愛着を感じています。

ーー本作は「人間の善と悪」をテーマにしています。

阿部さん とても共感できました。普段から自分や物事の二面性について考えることが多くて。僕があまのじゃくなのかもしれませんが、「TVではこのように報じられているけれど、違う視点から見るとどうなるんだろう」と思ってしまうんです。確認した後に「やっぱり、報じられている通りだった」とわかるときもあります。そういう意味ではまわり道をしてしまうタイプかもしれません。

ーーそれは役作りのプロセスでも同じですか?

阿部さん 「こういうふうに演技をしてください」と言われたとしても、あえて違うアプローチを試して探っていき、可能性をつぶしてから挑むようにしています。そうすれば、言われたことが本当に正しいと実感できますし、役についてさらに深く考えるきっかけにもなります。

ーー藤井監督は脚本の執筆に約4年を費やして、決定稿に至ったそうですね。

阿部さん 僕は脚本が決定稿に至るまでの過程をすべて見ています。脚本に書かれていないことやセリフの意味の深さまで共有することができ、とても良かったと思っています。

ーーこの映画でもっとも大切にしたところは?

阿部さん 藤井監督や山田孝之くんとは、こちらから“これが正しい”と、わかりやすく提示するのは止めようという話をしました。僕が演じた明石を正義だと思う人、悪だと思う人……いろいろな見方があって良いと思います。僕ら自身も考えさせられるような映画が好きで。『デイアンドナイト』も観た方に考える余白を残した映画にしています。

ーー役作りとしてはどのようなことを?

阿部さん 脚本開発の段階で役作りは、ほぼできていました。ロケ地である秋田県に少しでも早くなじもうと思い、クランクイン前の2日前には現地入りをしました。

ーーとても寒い時期に撮影をされたとか?

阿部さん 撮影が夜にさしかかると、ものすごく冷えました。屋外にある倉庫のシーンでは、天井の開いている部分から雪が降る様子がとても幻想的で。寒さが良い方向に作用するところもありました。

ーー冬の秋田県という舞台が、この映画の雰囲気にマッチしていました。

阿部さん 藤井監督や山田孝之くんと三人で話しているとき、「夏じゃないよね」という話をしていました。良い時期に撮影ができたと思っています。

ーー明石が、父を自殺に追い込んだ大手企業の社員・三宅と対峙するシーンは、圧巻の演技でした。三宅役の田中哲司さんと共演したシーンで印象に残っていることは?

阿部さん ふたりが対峙するシーンは特に寒くて。素の自分としては「哲司さんはこの寒さがつらくないかな? 大丈夫かな?」と心配する気持ちが出てしまうので、そういった感情を押し殺して、役に入り込むことに必死でした。

ーー明石を慕う孤独な少女・奈々が問いかける「正しいって何?」というセリフがとても印象的でした。阿部さんにとって「正しい」とは?

阿部さん 答えはひとつではないと思います。答えが複数あるからこそ、ぶつかり合うときもある。それぞれがじっくりと考えて、自分が正しいと思う道を生きるしかないと思っています。

ーーこの映画のプロデューサーを務めた山田孝之さんと、プライベートで演技論を語り合うことは?

阿部さん 彼とはたまに飲みに行きます。彼はとても柔軟な性格で、考えを押しつけるようなことはしません。演技論を語り合うだけでなく、映画に全く関係のない、たわいもない話もしていますよ(笑)。

■ インタビューのこぼれ話

人間の二面性が描かれた本作にちなみ、阿部さんの意外な一面を聞くと、こんな答えが! 「以前、卓球にハマっていました。背が高いと有利なんですよ(笑)」(※阿部さんの身長は185cm) 真摯に役と向き合う姿も屈託のない笑顔も素敵な阿部さんでした!

■ Information

『デイアンドナイト』
1月26日(土)より全国公開、1月19日(土)より秋田県先行公開
出演:阿部進之介、安藤政信、清原果耶ほか
配給:日活


©2019「デイアンドナイト」製作委員会
衣裳協力:スーツ、シャツ、タイ、チーフ、すべてエトロ/エトロ ジャパン 03-3406-2655

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