大人の恋愛をしたい…「アラフィフ人妻の呆れた欲望」を覗き見 ＃97

銀座のマガジンハウス6階、anan編集部の片隅に『クラブ佑雪』が開店。人生相談で有名な当クラブのママ、藤島佑雪さんが迷えるみなさんのお悩みにお答えします。今回は、かつての意中の人と十数年ぶりに偶然再会できたことで、よからぬ願望を抱き始めたアラフィフ人妻。佑雪さんのアドバイスは？
文・藤島佑雪 イラスト・小迎裕美子

【クラブ佑雪】vol. 97


「50歳人妻が、再会したイケメンと恋に落ちるには?」

佑雪ママ、先日は私の投稿を採用してくださりありがとうございました。 感謝の気持ちでいっぱいです。 人妻でもありますので、恋を忘れたといっても、生活を楽しんでいる今日この頃。 庭のアジサイの色づき、梅干しを漬けながら、「梅酢が上がった!」と日々小さな喜びを感じる私はまさに「今」を楽しんでいると思います。 恋のあの甘美な苦悩が少し恋しい気もしますが、この完全なる平凡もいつくるかもわからぬ天災で奪われかねないかもしれぬと思うと、大切な1日です。 恋はするものではなく堕ちるもの! そうですよね。 本当にそう。いつも気付きをありがとうございます。

実はまたしてもご相談があります。細かいことは省略いたしますが、10数年前に派遣社員として働いていた会社のグッドルッキングガイと偶然の再会を果たせたのです。彼はあの頃以上に素敵で、本当に本当に再会できた自分に感動でした。そこで大人の再会のお作法、そして再会時の私の言動の添削をお願いします。 「お久しぶりです、お元気でしたか? え? 今このビルに? なんと偶然、私はこのお隣のビルで勤務中。はい、私のイケメンセンサーがビビっと反応したからすぐに○○さんとわかりましたとも。はい、ええ、ええ、ではまた」 。連絡先を聞かれることもなく、そのままその場は別れました。連絡先をこちらから聞くのはマナー違反と存じ上げております。だってそうでしょう? 14年ぶりの再会なのにあちらから聞かれなかったのですからね。 私の何がいけなかったのでしょうか? 今更ながら、なんだかちょっとさびしいような、これでよかったような。進まなかった現実にホッとしている自分もいます。50歳からの大人の恋愛の作法&添削をご教示願えたら幸いです。

(camellia 50歳既婚 秘書)

■ 50歳以上の恋愛はマーケットを拡げて

毎度、当お悩み相談コーナーをご利用いただき、ありがとう存じます。さて、さっそく本題に入りますが、そもそも14年前の時点で、先方のグッドルッキングガイの方から連絡先をご所望されてなかったんですよね? なので、その時点でその程度のご縁なのかなぁと思います。

占い活動その他で、多くの方のお悩みに接してきて感じることですが、既婚熟女のみなさまって望みすぎ、期待しすぎな傾向があるんですよね。「私の何がいけなかったのでしょうか?」って自意識過剰なんです。彼からすると「あ、どーもお久しぶりです」以外、なにかを思う対象に入ってないんです。

確かに世の中に、不倫は存在します。でも、一般的には「人妻は対象外」というのが、人間として望ましい態度ですから、何もないのがフツー。何もないのが当たり前。14年も経って、お互いを認識できたことにただ感謝するのみという状況だったわけです。「進まなかった現実にホッとしている自分もいます」とありますが、それって何もない、誰もいないところでの完全なるひとり芝居ですよね。まあ、そんな女優さんごっこで楽しめるだけ、お幸せそうで何よりですが。

ただ、恐ろしいことに、こういう‘女優さん’のニーズもあるのが、現実世界のすごいところ。恋に飢えた人妻専門家ってたくさんいて、じゃんじゃん熟女キャバクラで人妻ホステスを指名していたりするので、めげずにご自身が必要とされるマーケットを探されるといいと思いますよ。

また、対象年齢を70以上に上げると、これまた「人生最期の恋」を真剣に求める男性にヒットしやすくなりますから、視野を広げてみるのもオススメです。シニア世代は押せばなんとかなることが多いので、成功確率がグーンと上がります。わたくしのおじいちゃん友だち(お金持ちだらけ!)もそんな話ばっかりしてますから、ぜひとも頑張ってください!

※ お悩み募集しています。お気軽ににどうぞ!

藤島佑雪(ふじしま ゆうせつ)
元リアル銀座のクラブのホステスを経て、WEB上の銀座『クラブ佑雪』オーナーママ。占い師・開運アドバイザー。著書に『元銀座ホステスが教える強運!美女になる方法』(文藝春秋社刊)。WEBサイト『TABI LABO』で「「今、ツラい」が自由になる! 12星座占い」、『食ベログマガジン』で『出世ごはん』の連載中。


©J.A. Bracchi/Gettyimages