付き合うの考えさせて…男が心底呆れた「彼女と母親のやり取り」
ananweb / 2019年8月15日 19時0分
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、いつまで経っても子ども扱いする母親に嫌気がさしている22歳女子。母親への反抗的な態度を彼に見られ、愛想を尽かされてしまい……。三松先生のアドバイスは?
文:三松真由美 イラスト:犬養ヒロ
【レスなひとびと】vol. 42
■ 茉莉花(22歳)家族愛レス、母親嫌いのブチ切れ女子に彼氏は逃げ腰。
帰宅して玄関で靴を脱ごうとすると母親が必ず声をかける。
「まりかちゃーん。手を洗ってうがいしなさいねー」
ダイニングに行くと、手作りかぼちゃコロッケが湯気を立てている。
「かぼちゃはねβカロテンやビタミンCたっぷりよ。きれいなお肌を保って、孝介くんに嫌われないようにしなくちゃ」
「いちいちうるさい。孝介とどうなろうが母さんに関係ないっしょ。ほっといて!」
茉莉花は母親がうざくてしょうがない。過保護親の見本になりそうな母。茉莉花が家にいるときは、ネットリまとわりつくようにお世話したがる。
孝介と夏フェスに行った帰りの電車、騒ぎすぎた後の疲労感でぐったりしていた。スマホに母から怒涛のLINE。50本超え……。
「泊まるなんて知らなかったわ。犯罪に巻き込まれてない? 何時に帰るの? 孝介くんと一緒にいる?」
スルーすると電話に切り替える。着信着信着信着信。
孝介の肩に寄りかかって寝ようとしていた茉莉花の中で堪忍袋の紐がプチリと切れる。
途中下車して、駅のホームで母親に怒りの電話。大声で怒鳴る。
「ほっとけよ。こっちは大人なんだよ! 私の世話するより父さんの面倒みなよ。浮気されるよ。正直、母さんみたいな過度の世話焼きババア、うざいんだよ」
隣に立っていた孝介が青ざめる。
「茉莉花、言い過ぎだよ。まじでお父さんの浮気疑惑あるんじゃなかったっけ?」
「……ある。スマホに♡メール来てるの見て、母親、まいってた」
「弱っているお母さんにそんな言い方するなんてひどいよ」
「だってずっと私のこと小学生みたいに扱うのよ。パスモ持ったか。ハンカチ持ったか。バレッタ派手すぎる。スカート短すぎる……うんざり。家、出たい。孝介の部屋で暮らしていい?」
孝介は微妙そうな顔で茉莉花を見つめる。
その日は、ふたりとも言葉少なく、ネカフェでゴロゴロ過ごした。
数日後、部屋で洋服の整理をしていると孝介からメールが届く。
「茉莉花とは一緒に暮らさない。茉莉花の冷淡なとこが見えてきて悩んでる。うちの親は、無理して働いて俺を大学まで出してくれたから俺、ムチャ感謝してる。母ちゃんのこと大事にしてる。茉莉花と結婚しても、うちの母ちゃんのこと大事にしてくれないんじゃないかと思う。付き合うの考えさせて」
茉莉花の胸の鼓動が速くなる。孝介のことは大好きだ。一緒にいたい、妻になりたいとずっと思っている。てか、孝介以外の彼氏なんて考えられないほど好き。優しいとこも、頼りになるとこも全部好き。体温が高くて、エッチのとき、抱きしめられるとじんわりあったかいのも好き。失いたくない。孝介を。
しだいに事の重大さがわかって、涙が滲み始めた。
その時、階下から声が。
「茉莉花ちゃーん、お風呂見てー。新発売のアロマ入浴剤入れてみたわ。癒やしの香りよーー」
茉莉花は、怒りを抑えた。「うるせえ」という言葉を飲み込んだ。
しょぼい声を絞り出す。
「ありがと。かあさん」
さて茉莉花は孝介との仲を修復できるのか。
【三松さんからのコメント】
お母さんとの仲良し度合い、人によって全然違います。ママ大好きべったり女子もいれば、茉莉花さんのように「子離れしてよ」と願う女子もいる。
子どもをけなしたり、怒ってばかりのママより、優しくていろいろやってくれるママのほうがいい……というわけでもないのですよね。ママ世代にはよくアドバイスしています。何事もホドホドに。いい塩梅に。過干渉になっていないか、いちいち確認しようねと。
何歳から大人だという定義は、むずかしいけれど、「もう大人なんだからほっといて」のときが大人なのでしょう。
ってことは茉莉花さん、ママには大人対応を。だって孝介くんがばっちり大人だから、同じレベルに上がらないと、今回のような事件がずっと起こります。ママに「ほっとけ」と伝えるときは、自分で考えてやってることだから見守ってと、具体的に伝えましょうね。茉莉花さんが柔軟になった態度を見せると、孝介くんも
わかってくれる。
「両親思いの彼氏の前で、自分の親を罵倒するな! いや、どんな人の前でも罵倒するな。我の大人レベルをあげないと大人の恋愛相手は逃げてゆく」
三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。日本性科学会会員。ED診療ガイドライン作成委員。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。
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