リンゴ丸かじりで気合注入!? Da-iCEの新曲とライブの秘密
ananweb / 2019年12月16日 19時0分
音楽をこよなく愛する、ライター・エディター・コラムニストのかわむらあみりです。【音楽通信】第19回目に登場するのは、4オクターヴを誇るツインボーカルと、キレのあるダンスが魅力の5人組ダンス&ボーカルグループ、Da-iCE(ダイス)!
写真・大内香織
■ インディーズ時代にライブを約130本!
写真左から岩岡徹(Performer)、花村想太(Vo&Performer)、和田颯(Performer)、大野雄大(Vo&Performer)、工藤大輝(Performer)。
【音楽通信】vol.19
2011年に結成し、インディーズ時代から精力的にライブ活動を展開。2014年にメジャーデビュー後、2015年には「第29回日本ゴールドディスク大賞」の“ベスト5・ニューアーティスト賞”を受賞。2017年には日本武道館公演を行い、2018年にはデビュー5周年を迎えたDa-iCE。
デビュー6年目となる今年、初のベストアルバムを引っ提げ、約7万人を動員した全国ツアーを成功させたDa-iCEが、12月18日にニューシングル「BACK TO BACK」をリリースされるということで、工藤大輝さん(Performer)、岩岡徹さん(Performer)、大野雄大さん(Vo&Performer)、花村想太さん(Vo&Performer)、和田颯さん(Performer)のメンバー全員にお話をうかがいました。
花村想太(Vo&Performer)。1990年8月15日生まれ。兵庫県出身。
ーー渋谷VUENOSで初ライブをされて以降、多くのライブをされていたインディーズ時代を振り返るといかがですか。
花村 ライブ活動を積極的にしていましたが、実はライブしかやることがなかったからなんです。
工藤 CDを作ることができる状態ではなかったですし、雑誌の取材があるわけでもないという状況でした。
岩岡 ひたすら練習ばかりしてたよね。
大野 当時、自分たちでやれることといったら、ライブしかなかったから。
和田 どうやってライブをするか考える日々でしたね。
花村 最終的に、当時は年間130本くらいライブをやっています。
工藤大輝(Performer)。1987年6月28日生まれ。北海道出身。
ーーもともとデビューを目指していたのでしょうか。
花村 そうですね。目指していました。
ーー2014年にメジャーデビューされてから、デビュー6年目を迎えて、これまでと現在のDa-iCEに違いを感じますか。
工藤 当時と違って、いまはこうして取材が入ることもあって、とてもありがたいと思っています。
花村 そうだね。忙しいのもありがたいです。
大野 “ライブが大事”という気持ちは昔から変わらないのですが、より楽しく活動できていると思いますね。年間でライブを100何本もやっていたことで、経験値が上がりました。
工藤 最近、ライブで音が止まるトラブルがあったんです。もしも僕らがライブをたくさんやってこなかったら慌てていたかもしれないのですが、これまでの経験があるから、そのトラブルもうまく処理できましたし、なんでもポジティブにできるようになれましたね。
岩岡徹(Performer)。1987年6月6日生まれ。千葉県出身。
ーーステージでの見せ方やパフォーマンスにおいても、レベルアップし続けているのですね。
花村 そうかもしれません。昔に比べると、のども強くなった気がしますね。前はすぐにのどが枯れてしまうこともあったのですが、いまは2時間半のライブを時には3日間やることもあるのですが、当時のままだったらきっと歌えなかっただろうなと思います。
ーーどうやってのどのケアをされているんですか。
花村 ケアしたいんですが、ズボラな性格なので、結局のところとくにケアはしていないんですよ(笑)。でも、僕と同じボーカル担当の(大野)雄大くんは、なるべくしゃべらないようにしていたり、加湿をしっかりしているみたいですね。僕は家に加湿器もないんです。
ただ、次の日に絶対にのどを壊しちゃいけないというときだけ、前日にマスクをします。そうすると、ちょっと良くなる気がするんです(笑)。
大野 わかる気はするね(笑)。
■ Da-iCEの新しい一面が見えるニューシングル
ーー今年の6月にはベストアルバムをリリースされ、25都市31公演の全国ツアーをされましたが、新たな手応えはありましたか。
工藤 新しいお客さんが増えたことは、手応えとしてありますね。いままで、どこの公演に行っても来てくださるお客さんもある程度いて、「あったかいなあ」と思っていましたが、今回はさらに全国各地に新しい人も増えてきたことを感じました。
花村 後ろの席や二階席が、ほぼ新しいお客さんで埋まっていました。とくに久しぶりに行く地方の公演だと、新しい方がたくさんいらっしゃいましたし、行った甲斐があったと思いましたね。
和田 本当に、その通りです。初めての人に見てもらえたということが、目の前で実感できることによって、「ああ、こういうふうに全国をたくさんまわっていてよかったな」と思いました。
大野雄大(Vo&Performer)。1989年4月1生まれ。愛知県出身。
ーー12月18日に、17枚目のシングル「BACK TO BACK」をリリースされます。タイトル曲は工藤さんがスウェーデンで作ってこられたものだそうですね。
工藤 はい。ベストアルバムを出して、ツアーも終わった時期でのシングルリリースということで、「新しい一面を見てほしい」という思いで作りました。楽器でいうと、これまでシングルでは使ったことのないエレキギターを使用しているのがポイントですね。これを用いたことで、かっこいいサウンドに仕上がっていると思います。
今年はいろいろな対バンライブやフェスもできて、僕らの表現力も上がって、個人的にこういう曲を作ったほうがいいと思って作りました。ふたりのボーカルが掛け算されて、楽しい楽曲になっています。
花村 デモ段階でこの曲を聴いただけで、誰が作った曲かは知らずに、めちゃくちゃかっこいいと思ったんです。みんなでシングルの候補曲を10曲ぐらい続けて聴いて、そのときの印象で、最終的にはこの「BAK TO BACK」か(収録曲の)「Damn it!」か、どちらかとなって、やっぱりこの曲がいいって満場一致で決まり、初めて大輝くんが作った曲だと知りました。メンバーが作詞作曲した曲が表題曲になるのは初めてなので、ベストアルバムを出した後の1曲目としては、意味のあるシングルだと思います。
和田颯(Performer)。1994年2月3日生まれ。群馬県出身。
ーーいつもリリースする候補曲を実際にみなさんで聴いてから、表題曲を決めるのですか。
花村 そうなんです。みんなで決めていますね。
工藤 視聴会があるんです。スタッフの方とメンバー全員で聴いて、多数決で曲を決めています。
ーーシングルに収録された2曲目「Damn it!」は、花村さんが作詞されたんですね。
花村 詞を書かせていただきました。実はこの曲、僕が別でやる(2020年1月始動の)バンドプロジェクト「Natural Lag」の曲作りに煮詰まっているときに、「ちょっと気分転換に違う曲を書いてみよう」と思って取り掛かったら1、2時間でできた曲で、かなり満足しています。
■ 2020年1月にはアリーナツアーを開催
ーー3曲目の「Only for you」は、大野さんが作詞されたそうですね。
大野 はい。この曲は、2020年1月からスタートするTVアニメ『宝石商リチャード氏の謎鑑定』(TOKYO MXほかで放送予定)のエンディングテーマになることが決まったので、アニメのストーリーを読ませていただいて、作詞しました。
これまでの作詞では、リアルに自分の思うことを書くことが多かったのですが、今回はアニメの主人公や自分の気持ちを交差させながら、空想で物語を思い描いて、いろいろなフレーズを入れてみたんです。そんな書き方は初めてだったのですが、まるで図画工作をやっているようで、新しく世界を作る感じがして、楽しくできました。
ーーエンディングテーマになるにあたって、アニメの製作側からリクエストはありましたか。
「生きた宝石」という言葉を入れてほしいと言われましたね。主人公が「生きた宝石」といわれているので、歌詞の中にも、どこかにそのワードを入れてほしいというリクエストでした。
そこから考え始めたときは、難しかったですね。自分だけでは普段使わない言葉を辞書で引いてみたり、調べたりしながら作詞をしていきました。
ーー4曲目の「VELVET EYES」は、シンガーソングライターのさかいゆうさんがプロデュースされた楽曲だそうですね。
花村 そうなんです。さかいさんにはディレクションをしていただきましたが、とてもアーティスティックな方でしたね。
工藤 曲は大人っぽくて、新しい層にアプローチできそうな予感がする曲になっています。
大野 さかいさんとは初めてご一緒したのですが、個性的な方でしたね。レコーディングスタジオにさかいさんは自転車で来られていたんですが、スタジオまでの道順を携帯のマップに入れて、自転車につけていらしたんです。
さかいさんが到着してからすぐにはそのことに気づかなくて、だいぶ時間が経ってからさかいさんの自転車を見たら、ずっとそのまま携帯がつきっぱなしになっていました。
「携帯ナビで来られました? 自転車につけ忘れてますよ」とお伝えしたら、「あ、そっかー!」って言いながら、さかいさんは全然焦っていませんでした(笑)。
ーー来年1月には、アリーナツアー「Da-iCE BEST TOUR 2020 -SPECIAL EDITION-」を開催されますね。東京は1月10日、11日に初の代々木第一体育館で、大阪は2月29日と3月1日に大阪城ホールで、それぞれ2日間ライブを行います。アリーナツアーは、今年11月に終えた全国ツアーの延長線上のような位置づけなのでしょうか。
花村 そうですね。ただ、“SPECIAL EDITION”と題されたアリーナツアーですし、全国ツアーよりも曲数は超えます。
工藤 キャパシティも全然違うので、今回のような見せ方もあると思いますが、ステージの作りはまったく違うので、もう1度練り直します。
花村 もしかすると、このアリーナツアーのほうが、僕らを身近に感じてもらえるかもしれません。もう発表されているのですが、中央に丸いステージがあって、それを囲むようにARENAのステージが正方形になっている“サイコロの形”をしたステージになるんです。
大野 その中央の丸いステージから、STAND席への花道が作られているので、ステージの場所によって、お客さんと近くなる位置もあるかもしれないね。
工藤 あとはどうやって誰がどの位置に行くか、これからリハーサルしていきます。
■ 知られざる5人の男前エピソードと女性の好み
ーーここで趣向を変えて、みなさんの「男前エピソード」があれば、ご本人以外の方から「1人1つ」ずつ、エピソードを教えてください。
花村 じゃあ僕から。(岩岡)徹くんの男前エピソードです。それは……朝、リンゴを食べていました(笑)!
メンバー一同 爆笑
花村 どこが男前かというと、スタジオで、リンゴを丸かじりする人、見たことないですよね!? 今朝、うしろで「カシャッ」って音がするから、何かなと思って振り向いたら、でっかいリンゴを徹くんがひとりで食べていて驚きました(笑)。
ーーそれは男前ですね(笑)。
花村 男前です!
岩岡 たまたま差し入れで置いてあったリンゴを食べただけだよ(笑)。では次は僕が(大野)雄大の男前エピソードを。アレ言っちゃおっかな〜。それとも、コレ言っちゃおっかな〜。
大野 どれもやめてー(笑)!!
岩岡 言えない話もいっぱいあるからね(笑)。その中からひとつ。新幹線に乗るときに、自分がほしいものを買いに行くとき、必ず僕にも「何かいりますか?」と聞いてくれるところが男前ですね。
ーー気配りされるのですね。
岩岡 はい。しかもそれをサラッとやるんです。すごいなぁと思います!
大野 次は僕が(工藤)大輝くんの男前エピソードを。いろいろな意味で、何事にも動じないところが男前ですね。
ーーたとえば、どのようなことに動じないのでしょうか。
大野 以前、イベントがあったのですが、そのときに披露する曲の中で、みんなで左を向くフリがあったんです。そのところで、大輝くんが一番端に立って、僕が大輝くんの背中を見ることになるんですが、大輝くんいつまでも堂々とこちら側を向いてるんですよ。
左を向くところを右向きのままでいることがありえなさすぎて、でもあまりにも堂々としているので、ツボにハマってしまって。次第に、大輝くんが正しくて、僕らが間違ってるのかなって思えてきましたから(笑)。動じない。これはもう男前だな。
花村 それが衝撃的で、歌い出しが歌えてなかったよね(笑)。
大野 ほんと(笑)。
花村 そういえば、昔、大輝くん、めっちゃ雨が降ってたステージで転んだことがあったんです。でも、2秒後に、何食わぬ顔でスッと踊ってましたからね。
ーープロフェッショナルですね。
花村 はい。いやもう、男前です! 僕なら、「こけたわ〜っ!」てすぐ言っちゃいますからね。
工藤 この話、何回もされてるんです(笑)。では(和田)颯の男前エピソードといえば、ライブで家を空けて久しぶりに帰るとき、ものすごく急いで家に帰っていたことがあったよね。
和田 うん、飼い猫に早く会いたくて。
工藤 猫に関しては行動が早いんですよ。
和田 ほかは行動が遅いみたいな言い方しないでくださいよ(笑)。
工藤 そんなことないよ(笑)。猫は家族ですからね、猫に対する愛情が、すごいなと思います。
和田 一人暮らしだと外出したときに、家にいる猫が気になると思うんですが、うちは妹が近くに住んでいるから猫を見ていてくれるんです。最近、猫が好きすぎて、2匹に増えちゃいました!
ーー続いては花村さんの男前エピソードをお願いします。
和田 集中力がすごいです。好きなこととかもそうですし、なんでもとことん突き詰めていくのはすごいですね。そこが男前だと思います。
ーーエピソード、ありがとうございました。これまで、Da-iCEには女性への思いを込めた曲もありますが、みなさんの女性のタイプを教えてください。
花村 会話能力の高い女性がいいですね。僕の話をちゃんと聞いて、理解してくれる人です。
岩岡 芯がある人がいいですね。これだけは譲れないということが、何かひとつでもある人。
大野 芯があるけど、やさしくて、器が広くて、笑顔がすてきな人がいいですね。
岩岡 それ、オールスターじゃない(笑)。
工藤 健康的な人です。筋トレをしているような引き締まったボディの人もいいですよね。
和田 やっぱり、顔です。
花村 好みの顔ってことね。
和田 そう。大事です(笑)
ーー最後に、今後のDa-iCEとしての目標を教えてください。
大野 まずはアリーナツアーをしっかりと成功させることですね。ananwebの読者のみなさんにも、ぜひライブで僕らのパフォーマンスを観てほしいと思います。
■ 取材後記
新曲やライブのお話はもちろん、“男前エピソード”などではメンバーの意外な素顔が垣間見えて、5人の仲の良さが伝わってくる和やかな雰囲気で取材させていただきました。アリーナツアーを控え、着実に進化し続けているDa-iCEさんは、これからも全国の乙女の心を鷲掴みにしてくれるはず。まずはニューシングルをチェックしてみてくださいね。
■ Da-iCE PROFILE
工藤大輝(Performer)、岩岡徹(Performer)、大野雄大(Vo&Performer)、花村想太(Vo&Performer)、和田颯(Performer)からなる5人組ダンス&ボーカルグループ。2011年1月17日に結成。渋谷VUENOSでの初LIVEを皮切りに、年間100本以上のLIVEを行いインディーズでの活動をスタート。2014年1月15日に1stシングル「SHOUT IT OUT」でメジャーデビュー。
2015年、「第29回日本ゴールドディスク大賞」“ベスト5・ニューアーティスト賞”を受賞。2016年7月、初の全国ホールツアーを開催。2017年1月には悲願の日本武道館公演を成功させる。6月、全国ツアーを開催し、11月、12月に神戸と幕張でアリーナ公演4DAYSを実施。
2018年、大阪城ホール公演2DAYSを含む全国ツアーを開催。2019年、4月に16thシングル「FAKE ME FAKE ME OUT」、6月6日には自身初のベストアルバム『Da-iCE BEST』とLIVE DVD&Blu-ray『Da-iCE 5th Anniversary Tour -BET-』を続けてリリース。ベストアルバムを引っ提げ自身最大規模の全国ツアーも開催。
12月18日には、現在放送中のドラマ『あおざくら防衛大学校物語』(MBSほか 木曜深夜0:59)の主題歌でもある17thシングル「BACK TO BACK」をリリース。2020年1月より初の代々木第一体育館公演を含むアリーナ公演4daysを開催予定。
■ Information
New Release
「BACK TO BACK」
01.BACK TO BACK
02.Damn it!
03.Only for you
04.VELVET EYES
12月18日発売
UMCK-5686(通常盤)
¥1,430(税込)
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