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ドキドキ…“洞窟”のような店の“新米おにぎり”が絶品!

ananweb / 2019年11月27日 18時0分

ドキドキ…“洞窟”のような店の“新米おにぎり”が絶品!

フードライター・平野紗季子さんの「MY STANDARD GOURMET」。今回は『めしと、さけ anno(アンノ)』の新米おにぎりです。


本当にこんなところにあるのかな……。ドキドキしながら上った階段の先に広がったのは、穏やかな光の灯る洞窟のような店だった。アーチ状の入り口、左官仕上げの塗り壁、その陰影を照らす明かり。徹底された美意識が貫かれながらも緊張感はなく、包み込まれる安心感。

今年の10月に浅草橋にオープンした家庭料理の店『めしと、さけ anno』は、料理を阿武真亜子さんが、空間デザインを夫の山崎勇人さんが手がける、二人の店だ。山崎さんのデザイン事務所の移転をきっかけに元印刷工場だったこの物件に出合い、1階は山崎さんのアトリエ兼ショップ、2階に阿武さんの店を開くことになった。

栄養士の母のもと小さい頃から手料理に触れて育った阿武さん。彼女が作るおかずや揚げ物は、素朴さの中にきらりと光る味付けがあって、口に運ぶたびに嬉しい。なかでも絶対の一品は、おにぎり。オーダーが入ってから土鍋で炊き上げたお米で握る三角形は、驚くほどつやつやと輝く。「お米農家やまざきさんの新米を、とにかく味わってほしいんです」と阿武さん。派手な具も、海苔もいらない。すべてを削ぎ落としたおにぎりは、小さな米粒にぎゅっと味わいが詰まって、噛みしめるたびに香りと甘さにほころぶ。見るもの触れるものすべてが美しい「anno」という場所で出合うのは、心の奥のほうにしんと積もるようなおいしさだった。

新米おにぎり¥300(右)のフィナーレへ向けて、里芋の唐揚げ¥700(左)や、前菜の盛り合わせ¥900(下)を楽しむ。酢醤油につけた半熟卵の軽やかさ、クミンを効かせたバターナッツかぼちゃのグリルなど、きらりと光る美味。ヒトミワイナリーのスチューベンロゼ¥800(上)を合わせて。

めしと、さけ anno 東京都台東区浅草橋3‐29‐5‐2F 18:00~23:00(食事のみ21:30LO) 日・月・祝日休(予約はInstagramアカウント@annomeshiのDMにて受付)

ひらの・さきこ 1991年生まれ。フードライター。著書にエッセイ集『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)。

※『anan』2019年12月4日号より。写真・清水奈緒 取材、文・平野紗季子

(by anan編集部)

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