ゲイを隠すも元カレが娘と現れ…宮沢氷魚主演作などおすすめ“映画”4選
ananweb / 2019年12月14日 20時30分
年末年始に観たいムービーリストをご紹介! 人気急上昇中の若手俳優からベテラン俳優まで、魅力的な役柄を演じる役者にフォーカスをあてて、個性溢れる新作の数々をご紹介します。選んでくれたのは、映画に詳しい杉谷伸子さんです。
■ 宮沢氷魚
静かな佇まいが映し出す想いや温かさ。
「『偽装不倫』で女心を鷲づかみにした注目株が、『愛がなんだ』の気鋭監督とのタッグで演じるのは、周囲にゲイであると知られることを恐れていた青年の、愛と成長。宮沢氷魚は寡黙な青年の佇まいのなかに、元恋人との再会に揺れる想いや、その幼い娘と地域の人たちとの間に築かれる絆の温かさをも映し出して秀逸。彼自身の透明感が、この物語の空気感をより優しいものにしている」
『his』
周囲にゲイだと知られることを恐れ、ひっそりと田舎暮らしを送る井川迅のもとに、元恋人・日比野渚が6歳の娘を連れて現れる。戸惑いながらも3人での生活が始まるが、渚は妻との間で離婚と親権をめぐり協議中だった。
2020年1月24日公開 出演:宮沢氷魚、藤原季節、松本若菜、松本穂香ほか 監督:今泉力哉 ©2020映画「his」製作委員会
■ 成田凌
流暢な語りにも聞き入らせる映画初主演作。
「若手人気俳優の成田凌が、ヒットメーカー周防正行監督最新作で映画初主演。オーディションを経て勝ち取ったのは、無声映画を自分の語りで楽しませる活動弁士“カツベン”に憧れる青年・染谷俊太郎。バスター・キートンなど無声映画へのリスペクトが溢れるアクションも楽しませてくれるけれど、延べ半年間の特訓を受けた成田さんの変幻自在な活弁には、思わず聞き惚れずにいられない」
『カツベン!』
活動写真を語りで彩る活動弁士(カツベン)に、子どもの頃から憧れていた染谷俊太郎。ニセ弁士として泥棒一味の片棒を担がされていた彼は、流れついた小さな町の映画館で夢を叶えるチャンスを掴めるのか?
12月13日公開 出演:成田凌、黒島結菜ほか 監督:周防正行 ©2019「カツベン!」製作委員会
■ 松たか子
オールラウンドな魅力を再認識。
「『四月物語』以来の岩井俊二監督作で、シリアスからコメディまでイケる実力を発揮。再会した初恋相手と亡き姉のふりをしたまま手紙をやり取りする主婦という、一歩間違うと反感を買いかねないヒロインを温かなユーモアを交えて演じつつ、笑顔の奥に秘められた痛みを繊細に浮かびあがらせて、物語の陰影を深くする。妻のときめきに嫉妬する夫(庵野秀明)とのやり取りもサイコー」
『ラストレター』
姉・未咲の死を知らせるために出席したものの、姉と勘違いされてしまった同窓会で、初恋の相手・鏡史郎と再会した裕里。姉のふりをしたまま始まった鏡史郎との手紙のやり取りが、2つの世代の恋を浮かびあがらせていく。
2020年1月17日公開 出演:松たか子、広瀬すず、神木隆之介、福山雅治ほか 監督・原作・脚本・編集:岩井俊二 ©2020「ラストレター」製作委員会
■ 中井貴一、佐々木蔵之介
大人の男がふと見せる色気がたまらない。
「うだつはあがらないけれど、目利きの古美術商と腕利きの陶芸家。前作で初の本格タッグを果たした大物俳優コンビが再集結。それぞれの目と腕を駆使するコンゲームとして楽しませてくれるのはもちろんだけれど、美人にデレデレしてしまう大人の男のかわいらしさや、普段の駄目っぷりとは一変、ここ一番で見せる男気がたまらない。そのギャップも、ふたりのリアルな魅力があればこそ」
『嘘八百 京町ロワイヤル』
前作『嘘八百』で「幻の利休の茶器」をめぐり、コンゲームを仕掛けた古美術商の小池則夫と陶芸家の野田佐輔の“骨董コンビ”。今度は、陰のある京美人のために、「古田織部の幻の茶器」を仕立てて、大勝負に出る。
2020年1月31日公開 出演:中井貴一、佐々木蔵之介、広末涼子、友近、加藤雅也ほか 監督:武正晴 ©2020「嘘八百 京町ロワイヤル」製作委員会
すぎたに・のぶこ 映画コラムとインタビューを中心に、弊誌をはじめ、女性誌やエンタメ情報誌に執筆。映画誌『SCREEN』にて、俳優コラム「美男ですよね?」連載中。
※『anan』2019年12月18日号より。
(by anan編集部)
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