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玉子を食べればいい!?…「正月ボケをなおす」ための簡単なコト

ananweb / 2020年1月1日 19時40分

玉子を食べればいい!?…「正月ボケをなおす」ための簡単なコト

2020年になりました。連休を取っている方も多いことでしょう。せっかくのお休みですから、ゆっくりのんびり過ごしたいですよね。でも、漢方薬剤師の大久保愛先生によると、遅寝遅起きが続くと体内時計が乱れ、通常の生活に戻すのが大変になってしまうのだそう。そこで、大久保先生が正月ボケを簡単になおす方法をご紹介します!
文・大久保愛

【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 40

■ 初日の出だけじゃなく1月の朝日は毎日見るべし


新しい一年が始まりましたね。初日の出を見ることはできましたか? 日付けが変わったのと同時に初詣に向かった人は、朝日が昇った頃には眠ってしまったかもしれませんね。でも、1月の朝日は毎日浴びて、5分くらいゆっくりと大きく伸び、深呼吸することがとても大切なのです。

お正月に体をゆっくり休ませることは必要なことですが、日が沈むのが早く太陽の光を浴びるチャンスの少ない時期に昼過ぎまで家の中でゴロゴロしていまっていては、体内リズムを乱してしまいます。

毎年、お正月明けは仕事に行くのが嫌になってしまったり、お休みの生活リズムに体が慣れて夜眠れなくなったりしてしまう人は、ちょうど今頃の生活習慣に注意が必要です。とはいえ、お正月に不規則な生活にならないようにすることは少し難しいですよね。

そこで、今週は生活リズムが乱れてもすぐに日常生活に適応できるような食薬習慣を紹介していきます。

■ 自然の変化が体調に影響している

漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? ひと月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

■ 今週は、体内時計を乱さないための食薬習慣

冒頭で、太陽の光の必要性をお伝えしましたが、それは太陽の光には体内時計を整える力が備わっているからです。太陽の光が足りないと、ビタミンDやセロトニンが不足してしまうことがあります。これらが減ることで、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が低下して深夜に目が覚めてしまったりと「季節性感情障害」といって冬にうつっぽくなってしまうこともあるのです。

毎年、お正月ボケで社会復帰が難しく感じてしまう人は、寝正月ばかり優先せずに、生活リズムを乱さないように気をつけたほうが良さそうですね。この体内時計が乱れてしまっている状態を漢方医学では、「腎虚(じんきょ)」と言います。

そこで、今回は体内時計を整えるために食べ物で対策をとる方法を紹介します。今週食べるとよい食材は、【玉子&きくらげ】です。

■ 食べるとよい食材:玉子&きくらげ

体内時計を整えるために必要なビタミンDやセロトニンを補うことで「腎」を補う食事をとることが必要です。そして、これらの栄養を補うために代表的なものが、玉子ときくらげです。

■ 玉子

タンパク質を多く含む食材のなかでも、必須アミノ酸のバランスが特によいものが玉子です。そして、必須アミノ酸のうちトリプトファンがセロトニンの材料となります。ほとんどの家庭に常備されている食材でもある玉子。お正月の食事に飽きてきたら、玉子料理を増やしてみましょう。

■ きくらげ

きくらげには、ビタミンDが非常に豊富に含まれています。また、食物繊維も多く含む食材です。年末年始の糖質や脂質の増えがちな食習慣で体の排泄能力が落ちてしまっていることもあります。体に溜め込む体質にならないためにも、この時期は食物繊維を積極的に取り入れることは大切です。きくらげは、乾物でも販売されているので、おうちにストックしておくことをおすすめします。

お正月明けに気持ちよく日常に戻るためには、今の時期の過ごし方が関係してきます。今年を前向きにスタートしていくために今から行動していきたいですね。

■ information

大久保 愛 先生
アイカ製薬株式会社代表取締役・漢方薬剤師。
昭和大学薬学部生薬学研究室で漢方を学び薬剤師免許を取得。その後、中国で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方相談、調剤薬局、エステなどの経営を経て商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。

著書『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。


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