磯村勇斗、東京は「ちょっと狭くて生きづらい(笑)」でも…
ananweb / 2020年1月10日 20時0分
人も車も賑やかに行き交うお昼時の虎ノ門。信号が変わるたびに押しよせるサラリーマンの人の波。そこに紛れるように磯村勇斗さんが佇む。この街とはどこか異質の彼の存在に気づき足を止め見つめる人もいるが、とくに気にする様子もなく、時にクールに時にお茶目な表情を見せてくれた。
磯村勇斗さんと、撮影した野田若菜さんに東京についてお話をうかがいました。
■ 虎ノ門×磯村勇斗
写真・野田若葉(TRON)
――まずは撮影を終えてのおふたりの感想を伺えますか?
磯村:こういうオフィス街での撮影ってあまりないんです。お昼時でサラリーマンの方が多かったですが、非常に自然にいられました。
野田:それは磯村さんの持っている雰囲気もあると思うんです。自然にいてくださったから…。
磯村:…(思い出しながら)そういえば、まったく気にしてなかったですね。普段、人混みが苦手なんですけれど、撮影になると気にならなくなるんです。映像の現場では、カメラマンさんや照明さんがいる前でお芝居してますし。
野田:そこは俳優さんならではかもしれません。実は今日、磯村さんがいらっしゃった時、SFっぽいイメージが浮かんだんです。あちこちで工事していて非日常感のある虎ノ門の街と、金髪・ロングコート姿の磯村さんが、映画『ブレードランナー』を思わせて…。
磯村:工事中の建物や看板の前で撮ってる時、不思議な感覚がありました。あまりないシチュエーションですよね。斬新というか…。
――虎ノ門という街は、馴染みがあったりします?
磯村:僕は…あまりないですね。
野田:私、撮影が始まるまでは忘れていたんですけれど、実は以前にこの近くで働いていたことがありました。
――その頃とは街の風景は、かなり変わっているんでしょうね。
野田:いまはまだ当時の面影も感じますが、進行中の再開発のプロジェクトが完成した時には、大きく景色が変わるんでしょうね。完成後どうなるか興味があります。
磯村:いずれはSF映画のような建物しかなくなっちゃうんですかね。古い居酒屋とか商店街とか、味のある雰囲気も残っていてほしいなと思いますけど。
――磯村さんは静岡、野田さんは福岡の出身ですが、おふたりにとって東京とはどんな場所ですか。
野田:小さい時から憧れの場所ではありましたよね。
磯村:僕も、キラキラしたイメージを持っていました。ただ実際に住んでみて思うのは、いいことだけじゃなく悪いことも全部が凝縮されているような気がします。ちょっと狭くて生きづらい(笑)。
野田:住んでみると酸いも甘いもありますからね(笑)。
磯村:皇居周辺は独特の空気…ただならぬパワーというか、そういうものを感じられて好きですね。あと、日本のエンジンで司令塔的な場所ならではのエネルギーはありますよね。話題の演劇なら東京公演は必ずあるし、東京でしか経験できないことも多いです。
野田:東京に来なければ出会えなかったような人もいて、私もそれはすごく幸運だなと思っています。
磯村:今年はオリンピックで外国の方も多く来日されますし、その影響を受けて、またいろんなことが変わるのかもしれませんね。
地下鉄新駅の開業も間近。ビジネス街から未来都市へ。
2014年の超高層ビル・虎ノ門ヒルズ(森タワー)の開業を皮切りに、再開発が進行中の虎ノ門エリア。6月には東京メトロの新駅が誕生するほか、’23年までにオフィスや商業施設、住居、文化施設が融合した新たな街が完成予定。働き方や暮らし方の進化を敏感に察知し変容していく東京という街の、まさに“いま”を感じられる場所だ。
いそむら・はやと 1992年9月11日生まれ、静岡県出身。ドラマ『仮面ライダーゴースト』や『ひよっこ』で注目される。1月期ドラマ『ケイジとケンジ』に出演。出演映画『今日から俺は!! 劇場版』は7月17日公開。
コート¥115,000(ディスカバード TEL:03・3463・3082) ジャケット¥157,000 シャツ¥145,000 パンツ¥73,000(以上マルニ/マルニ 表参道 TEL:03・3403・8660) その他はスタイリスト私物
のだ・わかば 1984 年生まれ、福岡県出身。スウェーデンのヨーテボリ大学芸術学部写真学科で写真を学んだ後、帰国。土屋文護氏のアシスタントを経て‘18年に独立。モード誌や女性誌を中心に活躍の幅を広げている。
※『anan』2020年1月15日号より。スタイリスト・丸山 晃 ヘア&メイク・佐藤友勝 インタビュー、文・望月リサ
(by anan編集部)
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