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岡崎体育、ライブは「ビビりながら」登場? その理由は…

ananweb / 2020年2月2日 20時30分

岡崎体育、ライブは「ビビりながら」登場? その理由は…

岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「怖い音」です。

音楽は楽しいだけでなく恐怖を感じさせることもできます。僕はバラエティ番組などでも恐怖を煽るときによく使われている、バイオリンの音が「キュッキュッキュッキュッ」と迫ってくる曲が怖いです。ヒッチコック監督の映画『サイコ』の「The Murder」という曲です。同じく映画『ジョーズ』の「ジョーズのテーマ」も怖いですね。ドラクエのセーブデータが消えてしまったときの曲も怖くてよく覚えています。共通しているのは、同じ旋律を繰り返しているということ。反復が続くって、なんか怖いんですよね。ずっと無限にそのループが続くような、終わらない感じ。その場から抜け出せない焦燥感や圧迫感があり、息苦しくなってくる。

あとは、あえて怖くしている音というのもある。緊急地震速報の音とかめちゃくちゃ怖い。あれも繰り返しですし、音がわざと気持ち悪く感じる不協和音になっている。半音あがってさがるのをアルペジオみたいにしてちょっとずつずらしているので、それが何か不安定で人の心に「逃げないと!」という不安感を与えます。よく考えられた音だと思います。

僕は、普段から比較的怖いものを避けています。ホラー映画はまず観ないですし、遊園地などで怖いアトラクションに乗ることもない。心臓にできるだけ負担をかけたくないので、心拍数抑えめの生き方を選んでいます。あと個人的に、普段から怖いものを避けている人生のほうがいざというときに危機管理能力が高いのではないか、とも思うんです。怖いものに行きすぎてそういうことに慣れてしまうと、いざというときに、本当の“恐怖”を感じて行動できないんじゃないかと。なので、僕は怖い音に対してめちゃめちゃ反射いいほうだと思います。

ミュージシャンの視点で考えると、怖い音ってスリルがあり、気分を盛り上げてくれる要素も含んでいます。デスメタルとか、ツインペダルのドラムの「ドコドコドコ」という音とか、怖いですけど気分が高揚します。僕がライブの1曲目でやる「Open」という曲があります。イントロで「ワブルベース」というベースの音を使っていて、これも単体で聴くとけっこう怖めの音。スリリングで盛り上がるからライブの冒頭にぴったりで採用しています。とはいえ、僕はやっぱり苦手な音なので、内心ちょっとこの音怖いな、とビビりながらいつも登場しています。

おかざきたいいく ドラマホリック!『僕はどこから』(テレビ東京系、毎週水曜24:12~)に出演中。2/11、エディオンアリーナ大阪で、ワンマンライブ「OKAZAKI ROCK FESTIVAL 2020」開催。

※『anan』2020年2月5日号より。写真・小笠原真紀 ヘア&メイク・村田真弓 文・梅原加奈

(by anan編集部)

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