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Matt「僕、結構強いの」 何事もプラスに変える人生哲学に共感!

ananweb / 2020年3月3日 20時0分

Matt「僕、結構強いの」 何事もプラスに変える人生哲学に共感!

“マット化”加工が若い子を中心に大ブームを巻き起こしているMattさん。昨年末には、シングルを発売し、その歌唱力の高さが話題になりました。そんなMattさんに音楽のこと、羽を手放さなかった幼少期のこと、そして結婚願望についても語っていただきました。


――昨年末にリリースした「予想もつかないStory」を聴いて、歌がお上手で驚きました。作詞・作曲もされていますが、いつもどんなふうに曲を作るんですか?

Matt:プールに入っている時や、シャワーを浴びたり雨が降っている時など、僕はお水の音を聞いてひらめくことが多いんです。頭にメロディが流れ始めたらすぐ携帯に録音して、家に帰ってピアノを弾きながら作ります。

――音楽はいつから?

Matt:小学生の時に野球をやっていたのですが、パパがリハビリの一環でピアノを習っているのをいつも後ろで見ていて、独学でピアノも始めました。それからバイオリンも習っていました。中学校に入り、野球をやめて吹奏楽部に入ったんですが、ピアノもバイオリンもなかったから、ドラムをやることに。でもドラムって一番後ろだったから、一番前に座れるフルートに変えてもらったんです。そうしたら、フルートって音が小さいの! それで、翌年、大きな音が出せるサックスに変えてもらったんです。先生からは「毎年楽器を変える人は初めてだ」って言われたけど(笑)。そのままサックスで、吹奏楽部が強い堀越高校の一般科を受験して入りました。でも、堀越って芸能科もあるけど、芸能人でも特別扱いしない学校で、初めて電車に乗って通学しなければいけなかったのが不安でたまらなかった。

――それまで小中学校へは車で?

Matt:はい。僕だけ学校で一人、校門の中まで車で入って通学してました。何か間違えても周りから「いいのよ」ってなんでも許されて特別扱いされて育ったダメな子でした。高校は男女交際が禁止だったんだけど、僕って女の子の友達が多くて、距離も近いしボディタッチも多めだったから誤解されて。さらに敬語も使えず先生にも思ったことそのまま言っちゃったりしてたから、入学早々、先生から強く怒鳴られたんです。それが人生で初めて人から怒られた日で、びっくりしすぎてもう生きてる意味がないと思っちゃって…。学校帰りに知らない街の知らないマンションの屋上から飛び降りようと思ったんだけど、できなかった。それで夜中の24時頃泣きながら家に帰ったんですが。

――えーっ! その後の高校生活はどうしたんですか?

Matt:部活がとにかく厳しかったんで、いろいろ鍛えられたんでしょうね。高2の終わりには、部長になってたし、コンクールでは金賞も受賞して、そのまま大学もサックスで受験して入りました。

――意外とお強い…(笑)。

Matt:そうなの、みんなびっくりするんだけど僕、結構強いの。子供の頃からこの喋り方で誤解されて「おかま」なんて言われてきたけど、そう見られるからこそ中身はしっかりしなくちゃって生きてきたから。それに、自分を変えないように徹底してきた。だって人の意見に合わせて自分を変えて、自分じゃないまま大人になるなんて怖い。おかまって言われても「恋愛したいくせに女子に近づけないだけでしょ」ってつっぱねていたし、「息子、息子」ってからかわれたら「じゃああなたは誰の息子なの?」って言い返してきた。これは自分の人生で、パパの人生じゃないとわかっていたからこそ、やらされていた野球を早くやめたかったのもあったんでしょうね。だからいじめられなかったし、むしろいじめられている子を助けてたぐらい。落ち込むよりも、プラスに変える力があると思う。

――すごくかっこいいし素敵です。どんな幼少期だったんですか?

Matt:小さい頃からエンジェルを追いかけていて、1歳から保育園に通っていたんだけど、サンタさんからもらった羽を毎日つけて通っていたの。制服は着ずに、毎日おばあちゃんにお願いして包装紙で作ってもらった服にくるまって登園してた。毎年、年末年始は家族でオーストラリアで過ごしていたから、友達とサンタの正体について話す機会がなくて、中2までサンタさんはいるって信じていて毎年羽をお願いしていたの。そうしたらどんどんグレードアップしていった。ある時大きな羽をもらってつけたら風の抵抗を感じて、それで、飛べるんじゃないかと思って高いところから飛び降りたことも(笑)。絵を描くのも好きだったんだけど、描くのはいつも羽の絵でした。その筆が、いまは顔にきた感じ。

――もう、聞きたいことがありすぎて困っちゃうんですが、お休みの日は何をしているんですか?

Matt:この前は、朝起きてお風呂に入りスキンケアをして、ピアノを弾いて、友達と富士山を見に行きました。それで、河口湖で途方に暮れて…みたいな(笑)。ヨガをやってるし、スピリチュアルなことがもともと好きだから、自然の中で地に足をつけるグラウンディングを求めて、という目的もあります。その日はほうとうを食べて帰り、都内のバーで白ワインを飲みました。お酒はすごく強いんです。

――結婚願望はありますか?

Matt:ないです。芸能界で活動するうえで、心理的に誰かのものになってしまいたくないという思いもあるけど、メイクもメイク道具もよく飽きて変えたりして飽き性なところもあるから…。一途な人って、メイクポーチの中身もずっと一緒なのかな? って考えたりもしちゃう(笑)。でも恋愛はします。全部見せないミステリアスな人が好きで、ネイルや髪、メイク、肌の手入れをちゃんとしている人がいいですね。一緒に楽しみたいから。

――最後に、いまの世の中にMattさんが望んでいることとは?

Matt:メイクだけじゃなく、全体的にジェンダーレスな世の中になればいいなって思ってる。性別云々ってそろそろ古いんじゃない? みんなが多様性をもっと認識すれば、幸せな気持ちを持てる人が増えるし、人生=修業みたいな時代は終わり。誰もが自由に生きられる世の中になったらいいですね。

マット 1994年7月18日生まれ、東京都出身。大学時代よりブライダルモデルをスタート。現在は、ドレスやタキシード、和装のデザインなどもプロデュースしながら、歌や作詞・作曲などを手がけるアーティストとしても活躍。昨年末には、シングル「予想もつかないStory」で、本格的な歌声を披露し、その歌唱力の高さが話題に。

※『anan』2020年3月4日号より。写真・磯部昭子 インタビュー、文・若山あや

(by anan編集部)

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