anan50周年記念表紙展レポート…創刊号からKing & Princeの最新号まで勢揃い
ananweb / 2020年3月3日 18時0分
anan創刊50周年を記念した表紙アーカイブ展が、3月2日~3月8日まで東京メトロ新宿駅 メトロプロムナードで開催中。表紙アーカイブ展のレポートと会場に設置された巨大パンダの制作秘話をお届けします。
文・小田原みみ
anan創刊50周年を記念した表紙アーカイブ展が、3月2日~3月8日まで東京メトロ新宿駅 メトロプロムナードで開催中。初日に早速行ってきました!
約80メートルの通路の壁に『anan』の創刊号から50周年記念の最新号2191号までの表紙が年代順にズラリと並び、そのど真ん中には巨大パンダが鎮座しています。また柱30本に創刊号の表紙や、最新号表紙の別カットが巻かれ、天井からもanan50周年の宣伝が吊り下げられて、周辺はanan一色です。
新宿駅の地下道、東口方面から西口方面に向かってananの歴史が進んでいきます。東口で最初に目に飛び込んでくるのは『anan』創刊号の表紙。当時としては珍しい海外のモデルを起用したセンセーショナルな表紙は世間の注目を浴び、50年たった今でも「おしゃれ」「斬新」という印象です。この一冊から『anan』の歴史は始まりました。
1970年代の『anan』の表紙は海外のモデルさんがメイン。当時『anan』は女性にとって旅や最新ファッションの教科書だったことがわかる表紙が多くを占めています。1980年代前半はキャッチコピー全盛期。「いけないことほどしたくなる」「いい女からかわいい女へ」等表紙に書かれている言葉は、今でも改めて読んでみたくなります。
そして、1980年代後半~1990年代は、現在も第一線で活躍されている方が表紙に多く登場しはじめます。特集内容もそれまでのファッションやヘアスタイルに加え、インテリア、雑貨、カルチャーと、時代に合わせて多岐にわたるようになりました。また、現在も続く「セックス特集」や「占い特集」はこの頃誕生しています。「好きな男」や「誌上ヘアカット」など『anan』が先駆者的にスタートさせた特集も多くみられます。
2000年代以降の表紙はまだ記憶に新しく、表紙の目の前に立つと、その表紙を飾った人と目が合うような感覚になりドキッとすることも。今をときめく方たちの表紙に心奪われうっとり。いちばん西側は50周年記念特別号のKing & Princeの皆さんがパンダになった表紙です。
老若男女を問わず皆さんジッと見入ったり、お気に入りの表紙をスマホで撮ったりしていたのですが、「かっこいい!」「かわいい!」という声にくわえ、「懐かしい…」とつぶやいている方がいたのが印象的。50年という雑誌の長い歴史があるからこそ、それぞれの時代を生きた自分と『anan』の歴史を重ね合わすことができるのだと感じました。
今回表紙展の中央には、周辺を見守っているかのような高さ約2メートルの巨大パンダが座っています。この巨大パンダにこめられた想いや表紙展の制作秘話をマガジンハウス宣伝プロモーション部の担当者に聞きました。
―今回なぜこの巨大パンダを制作しようと思ったのですか?
『anan』という雑誌の名前の由来は諸説あります。その中のひとつに、大のパンダ愛好家の黒柳徹子さんがロンドンで「アンアン」という名前のパンダを見て、帰国後にその話をしていたらたまたま新創刊準備中の雑誌の話になり…というエピソードがあります。「アンアン」という名前のパンダが雑誌『anan』のキャラクターになり、イラストレーターの大橋歩さんが描いたパンダが創刊号から現在も表紙まわりに登場しています。このパンダは今日まで50年間雑誌を見守ってきました。しかし、最近は『anan』のキャラクターがパンダだということを知らない方も多いのではないかと思い、あらためてパンダは『anan』と深いつながりのあるキャラクターだということを多くの方に知っていただきたく、インパクトのある巨大パンダを制作しました。
―立体的な巨大パンダ、どうやって作られたんですか?
制作会社にパンダのぬいぐるみを3Dスキャンしてもらって、様々な箇所にこだわりながら作ってもらいました。実はこの基となったぬいぐるみづくりが大変でした。『anan』では創刊30周年の時に、大橋さんのイラストをベースにしたパンダのぬいぐるみを作っているのですが、今回は50周年ということで新たに作り直しをすることになったんです。イラストのイメージを損なわず、立体的なので横から見たときのフォルムの再現に試行錯誤し、試作に試作を重ねたのですがなかなかうまくいかず(涙!)。試作6回目で、編集部の皆が納得するぬいぐるみが完成しました。大小200個、新聞広告や記念号の扉に、黒柳徹子さんとたくさんのパンダのぬいぐるみの写真がありますが、あれです。
―巨大パンダ、どのような点にこだわっているんですか?
いくつかあるんですが、まずはパンダの肌ざわり。生地サンプルをたくさん取り寄せてもらい、これだという肌ざわりの1枚に決めました。また、パンダの足にもこだわっています。実はあの足の中はFRPというレーシングカーでも使用されているような丈夫な素材が使われていて、大人が座っても大丈夫なようにできています。そして、いちばんのこだわりはパンダの目の位置! 身長160cm前後の人がパンダの前に立つとちょうどパンダと目が合うような高さになっているんですよ。
―パンダと目が合うなんてめったにない機会ですね! またどこかでこのパンダと会えますか?
新宿での展示は3月8日までなのですが、その後しばらくマガジンハウス本社に設置される予定です。残念ながら一般公開はしていないのですが。また、秋にもイベントを予定しているので、そこでも登場するかもしれません。楽しみにしていてください。
―最後に、この50周年記念展示で一番の見どころは何ですか?
インパクト大な巨大パンダはもちろんのこと、『anan』の50年という長い歴史をこの表紙展から感じてもらえたらと思います。
―お話ありがとうございました。
時代や流行は移り変わりましたが、『anan』は創刊時から変わっていないことがあります。それは、すべての女性の好奇心と幸せに寄り添ってきたということ。これからも『anan』はその時代を生きる女性たちの味方でありたいと思っています。
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