やっと光が見えそう?…辛い今の時期を乗り切る「不調解消お助けフード」
ananweb / 2020年3月11日 19時30分
最近、体が重い、だるい。そんな悩みを抱えている人は多いでしょう。漢方薬剤師の大久保愛先生よると、それはこの時期に起こる、さまざまな自然の変化によるものだそう。そこで大久保先生が、これらの不調から脱出できる食べ物をご紹介します!
そこで、漢方薬剤師の大久保愛先生が、穏やかに心を保てる最強フードをご紹介します!
文・大久保愛
【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 49
■ この時期に起こる体の重だるさを解消する食薬習慣
ここ最近体が重い、むくみが気になるなど全身の重だるさを感じることはないでしょうか。季節の変わり目だし、花粉の影響もあるだろうから仕方ないと感じることもあると思います。実は、それ以外にも自然界には変化がありました。ちょうど3月10日に春の到来を告げるとも言われる大きな満月を見ることができたのです。ただ、あいにく雲が多くなる低気圧が日本列島を覆い、しっかり満月を眺めることができた地域は少なかったかもしれませんね。
と、ごく普通の出来事のように感じますが、季節の変わり目、花粉、ウイルス予防、満月、低気圧など、ここ最近私たちの体に影響する自然の変化というものは、非常にたくさん起きていたのです。こういう環境が重なると体が重だるく感じることは、自然なことです。そこで、今週は自然と体の関係、体の重だるさを解消する食薬習慣を紹介したいと思います。
■ 自然の変化が体調に影響している
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一か月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。
月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。
つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。
■ 今週は、体の重だるさを解消する食薬習慣
今週は、さまざまな条件が揃い重だるさを感じやすいときです。何事もなく元気はつらつ過ごせている人は、日頃の食習慣や生活習慣、ストレス発散などが、程よくできているのだと思います。
先日満月があり、低気圧が日本列島を訪れ、雨の降った地域は多かったと思います。そして、気温も下がり寒い日となりました。ですが、また桜の開花にむけ気温はグンと上がっていきます。
さらに、花粉症を患っている人は、雨の翌日の晴天に症状を悪化させることもあるでしょう。また、外を出歩くときにはウイルス対策にも注意し、体に降りかかるさまざまな影響から逃れるのも至難の業です。
通常、春の季節の変わり目の時期を漢方医学的には「肝」の働きが弱り、ストレスに弱くなって怒りっぽくなったり、生理不順を起こしたりと自律神経の乱れやすい時期と考えます。それに加え、満月と気圧の変化により、さらに自律神経の乱れを感じやすくなったり、だるさや浮腫みを感じたりすることがあります。
こういった不調から脱出するには、まずは自律神経を支える「肝血(かんけつ)」を補うことと「気」の巡りを改善することが大切です。そこで、今週はこの時期に起こる体の重だるさを解消する食薬習慣を紹介します。今週食べるとよい食材・メニューは、【ホタテと小松菜のレモンソテー】です。
■ 今週食べるとよい食材:ホタテと小松菜のレモンソテー
「肝血」を補うホタテと小松菜、「気」の巡りを改善するレモンでこの時期を乗り越えましょう。さらに、ホタテに含まれる亜鉛は、レモンや小松菜に含まれるビタミンCと組み合わせると吸収率がアップします。
■ ホタテ・小松菜
ホタテの特徴は、低脂質で高タンパクでありながら、血液を作るために必要なビタミンB12や葉酸、肝機能を高めるタウリン、生殖機能を整える亜鉛も豊富に含まれていることです。さらに、ホタテは干してあると中華でお出汁をとるのに使われるくらいうまみ成分が豊富です。三大旨味成分のうちグルタミン酸、イノシン酸の二種類を含むため、どんな料理につかっても簡単に味に深みを与えてくれます。
小松菜の特徴は、血液を作るために必要な鉄や葉酸、水分代謝を上げるカリウム、肝臓の解毒の働きを助けるスルフォラファンが含まれていることです。ホタテも小松菜も肝臓の働きを支え、血液を作るサポートをするため、「肝血」を補うために役立ちます。
■ レモン
柑橘系の果物の香りには、「気」の巡りを改善する働きがあります。そして、ビタミンCが鉄や亜鉛の吸収をアップします。
作り方は簡単です。ホタテに火を通し、小松菜と塩麴(お好きな調味料でOK)をあえてサッと炒め、仕上げにレモン汁をたっぷり絞るとあっという間に完成します。肝臓を支えるタウリンは、貝類やタコ、イカ、魚の血合い部分などに多く含まれ、スルフォラファンはアブラナ科の野菜に含まれます。ホタテや小松菜だけではなく、バリエーションを増やしていくのもおすすめです。体が重だるい人はぜひ試してみてくださいね。
■ information
大久保 愛 先生
アイカ製薬株式会社代表取締役・漢方薬剤師。
昭和大学薬学部生薬学研究室で漢方を学び薬剤師免許を取得。その後、中国で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方相談、調剤薬局、エステなどの経営を経て商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。
著書『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。
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