「めまい」の原因は“不足か過剰” 目安は「舌の色」
ananweb / 2020年3月20日 21時0分
憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「めまい」です。
ふとした拍子にめまいや立ちくらみが生じる。すぐに治まるけれど、頻繁に起きて気になる――。こうした相談を、20代、30代の女性から受けることが時々あります。原因にはさまざまなことが考えられますが、その多くは「必要なものが足りない」か、反対に「余計なものが溜まっている」状態のどちらかに大別することができます。
まず、足りていないケース。これはエネルギーである気や、栄養を運ぶ血(けつ)が不足している状態で、全体に活力が落ちるためにふらつきやすくなります。いつも疲れていて元気がない人は、このタイプの可能性大。西洋医学的には貧血と診断されることもよくあります。 もうひとつは、体内に「痰湿」が過剰に溜まってめまいや立ちくらみが引き起こされているパターン。痰湿は、このコラムでも何度か解説しましたが、食べすぎによって生じるヘドロのような病理物質のこと。これが大量に増えると体全体が重くなり、頭もぼんやりと霞がかかったように重く感じ、めまいを生じます。特に雨の日にそうした状態になりやすい場合は、この「痰湿」が溜まっているサインといえます。
■ 気血不足? 痰湿タイプ? 舌の状態で原因を判断。
このように、一見同じ症状でも人によって原因が異なると考えるのが中医学。対策もそれぞれに違うため、不足か過剰、どちらのタイプかを見分けることが大切です。その目安となるのが、舌の状態。通常、舌は赤みのあるピンク色で全体に引き締まり、ごく薄く白っぽい苔状のものが付いているのが正常な姿です。これが、色が薄かったりむくんで締まりがないようなら、血虚・気虚のしるし。エネルギーや栄養不足を解消するために睡眠を取って体を休ませ、血のもととなるレバーやまぐろ、なつめなど、赤や黒い食べ物を摂りましょう。気を補うには芋類のようにほくほくした食べ物もおすすめです。
痰湿過剰タイプの舌は、もとの色が見えないほど、厚い苔が全面に付いているのが特徴です。舌がこうした状態で、めまいや立ちくらみが起こる人は、体にこれ以上余分なものを取り込まないことが先決。お酒や甘くて冷たい飲み物、脂肪分が多いものや味が濃いもの、生ものは控えましょう。そして痰湿を排出するきのこや豆類、海藻などを意識して食べるようにしてください。日々の行動を少しずつ変える。これが、不調の解消には一番効果的ですよ。
さくらい・だいすけ 漢方専門家、国際中医専門員。中医学の心得や養生法をゆるくつぶやくツイッターが人気。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書・著書多数。
※『anan』2020年3月25日号より。イラスト・原田桃子 文・新田草子
(by anan編集部)
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