水分は摂りすぎもNG! あなたは大丈夫? “水毒”チェック
ananweb / 2020年3月20日 19時0分
人間の体の半分以上を占める「水」によって、女性ホルモンも必要な器官へと運ばれます。東洋医学でいう“水毒”とは、体内の水分が停滞している状態。まずは、あなたの状態をチェックして、今すぐできる対処法&簡単ケアをやってみて。水が動けば、女性ホルモンも体の隅々まで行き渡るはず!
女性ホルモンの働きを良くするには、体を巡る水分にも着目することが大切なのだという。
「女性ホルモンは、血液にのってバストや子宮など必要な部位に届きますが、水分の巡りが滞ると血流も悪くなるため、女性ホルモンが十分に巡らなくなってしまうんです。こんなふうに体の中の水分調節がうまくいかずに、体に不都合が出ている状態を、中医学では“水毒”といいます」(経絡整体師・朝井麗華さん)
人間の体はほとんど水でできていて、成人は60~65%が水分。
「自身に必要な水分量以上には保持できないのですが、許容を超えて摂りすぎていたり、逆に少なすぎても循環が停滞して水毒状態になります。水を司る腎臓の働きの低下や、体の冷えも水毒の一因です。また、熱を生む装置でもある筋肉が少ない女性は、溜まった水分をなかなか発散できないため、水毒になりやすいのです」
水毒の軽度~重度まで段階別に対処法を紹介。自分がどのタイプか、まずはチェックを。
■ 当てはまったチェックの個数で、あなたの溜まり具合をチェック!
□瞼が重く顔が厚ぼったい。
□肌荒れを繰り返す。
□髪がへたっとしている。
□顔色が青白い。
□古傷が痛むことがある。
□足や腰が重だるい。
□口が渇く。
□汗をかきにくい。
□頭皮がぶよぶよしている。
□胃腸が弱い。
■ 当てはまった項目が1~3個(軽度):水分の摂りすぎタイプ
許容を超えて摂取している可能性あり。
「水分は摂れば摂るほど体にいいというのは思い違い。むしろ自分の許容を超えて摂取すると、うまく排泄できずに体内に溜まり、水毒になってしまいます。一日の適正水分量は、下の数式を参照。それを基準に、自分のライフスタイルに合わせて調整することが大切です。飲み物だけでなく、食べ物にも水分は含まれるので、それも考慮しつつ、運動をする人や、よく汗をかく人は、基準以上摂ってもいいでしょう。1回の水分補給で消化吸収できるのは100~200ml。それを超えてがぶ飲みすると水毒につながるので要注意」
対処法:適正な水分量を摂る。
体重×35ml=一日の適正水分量
「このタイプは、一日に摂取する水分量さえ気をつければ、意外とすんなり解決する可能性があります。たとえば体重50kgの人なら35mlを掛けて、1750mlが一日の適正水分量ということに」
食事に含まれる水分量は、和食の場合、ご飯やみそ汁などからも摂れるので、1食につきだいたい300mlととらえて。
■ 当てはまった項目が4~6個(中度):お疲れ腎臓タイプ
腎臓の機能が低下して慢性的な水毒に。
「中医学でいう『腎』は、膀胱経と協力して、水分代謝を調節する役割があるとされています。そのため腎が衰えると体の中に余分な水分が溜まり、水毒に。中医学では体内の『気』の通り道を『経絡』といいますが、水を司る経絡は『膀胱』です。膀胱の経絡は、両眼頭から頭、うなじ、背中、腰、膝の裏、つま先までつながっています。背中や腰には腎臓を活性化するツボもあるため、ここが痛い場合は水毒の影響が考えられるでしょう。また、汗をかきにくい人や、1日3~4回しかトイレに行かない人は、水毒の可能性大」
対処法:水はけツボを刺激する。
「このタイプの人は、とにかく水分を溜め込みやすく、慢性的な水分オーバーに陥りがち。対処法は、水はけを良くすることが第一で、腎や、水を司る膀胱の経絡のツボを刺激すると効果的です」
【委中(いちゅう)】
膝の裏の中心から、少し下に位置。水毒による腰痛緩和にも効果あり。
指で押してもいいし、座っている時に脚を組んで、膝の皿の骨でツボを刺激する方法も。上に組んだ脚を上下にぶらぶらさせると◎。
【腎兪(じんゆ)】
ウエストのくびれに手を置いた時、親指が当たる場所にあるツボ。
コリッとするところや、痛いところを中心に親指で刺激。または、仰向けになり、腎兪の下にテニスボールを置いてもイタ気持ちいい。
【湧泉(ゆうせん)】
足裏の中央から少し上にあるツボで、腎臓の反射区。
ゴルフボールなど、硬くて小さめのボールを用意。床に置いて、湧泉に当たるように足で踏んで、体重をかけつつゴロゴロ転がす。
■ 当てはまった項目が7個以上(重度):体全体冷えタイプ
体に溜まった水分が体を冷やしている!
「代謝されずに体に溜まった余分な水分は、日陰にできた水溜まりのようなもの。蒸発しないまま、水は冷たく、淀んでいって…。体全体冷えタイプの人は、こんなふうに冷たく淀んだ水を溜め込み続けて、体を冷やしている可能性があります。水分の摂りすぎや、お疲れ腎臓が慢性的になるとこのタイプになるため、3つのタイプの中でも最も重度といえるでしょう。とくにむくみが深刻で、水分が溜まりやすい下半身だけでなく、頭皮までぶよぶよしていたり、皮膚を押すと跡が残ったりします。また、血色も悪くなりがちです」
対処法:天然塩風呂に入る。
「体を温めることが大事。入浴は有効で、冬はもちろん、夏も冷房で体が冷えるため、年間を通してできれば毎日。湯船には天然塩を大さじ山盛り1杯。普通のお湯より、体が温まるといわれています」
朝井麗華さん 経絡整体師。美しく健康になるサロン『氣Reika』主宰。著書に『水毒を溜めない人は美しい』(大和書房)など多数。また、バストから始めるビューティメソッド「乳トレ」を考案。“おっぱい番長”としても有名。
※『anan』2020年3月25日号より。イラスト・別府麻衣 取材、文・保手濱奈美
(by anan編集部)
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