実は違う!…「彼の本命になりたい!」が危険な思考である理由 #62
ananweb / 2020年3月26日 19時50分
彼の本命になりたい! その気持はかわいい乙女心? それとも競争心にまみれた恐ろしいもの? 実は彼から愛されたいと思う気持ちと、本命になりたいという気持ちは似ているようで違います。
そして本命になりたいと思った結果、心の中ではちょっと危険な競争心が芽生え始めているかもしれません。
イラスト、文・おおしまりえ
【おおしまりえの恋愛道場】vol. 62
■ 「彼の本命になりたい!」その気持ちがちょっと危険な理由とは
彼に愛されたい。そんな気持ちを強めた女子は、きっといろいろな恋愛テクニックを勉強し、「彼の本命になるぞ!」と意気込んでいることでしょう。でもちょっと待って!!!
彼と恋愛したい、彼に愛されたいという気持ちを「本命になりたい」という言葉に置き換えるのは少し危険です。なぜなら、本命になることと、愛されることはイコールではないから。では彼から愛されたい女子たちは、何を目指せばよいのでしょう。
■ なぜ彼の本命を目指してはいけないのか
最初にアンサーをお伝えすると、なぜ彼の「本命」を目指してはいけないのか。それは、本命という立場にこだわると、気づかないうちに恋愛の競争に勝つことが目的になってしまうからです。
本当の目的は「幸せな恋愛をすること」ですよね。そのために「彼に愛されること」が必要なんですよね。そして彼に愛されるために、本命になることが必要と……。
確かにすべて繋がっている気もしますが、スタート時にあった「幸せな恋愛をするために、彼に愛されること」だけ考えて進んだほうが、心は健康的なのです。
どんなに好きになった彼がモテモテだとしても、「本命になるぞ!」という気持ちで動き出すと、どうしても「他の女の子から一歩抜きん出るために」という考えが起きます。
その結果、モテテクを過剰に意識したり、彼に合わせるように自分を殺したりし始めます(全員そうなるというわけではありませんが)。その結果、彼から愛されたとしても、その愛は不安定なものでしかありません。
もちろんモテるために、愛されるためにモテテクを知ったり、男性心理を知ったりすることもムダではありません。しかし大切にしてほしいのは、本命として選ばれることではなくて、「愛し愛される関係」を目指すこと。これは間違えないようにしたいですね。
■ 「与えること」から始めよう
理想の関係である「愛し愛される関係」。言い換えるなら、「好きを与える」と「好きを受け取る」の関係がバランスよく成り立っている状態といえます。
つまり彼に「好き」とささやけば、「僕も好きだよ」ときちんと同じだけの愛が返ってくること。これを目指すことが、恋愛関係においては大切です。
大事なのは自分も相手もお互いがバランス良く与えることなのですが、私達はつい「僕も好きだよ」を先にほしがってしまいがちです。しかもいきなり「キミが本当に好きだよ」といった、特大の気持ちを求めがち。
そうなると、彼からの愛をとにかくゲットするぞ! と気合を入れて、気を惹いたり、他の女子との戦いに挑んだりするしかなくなり、疲れた恋愛になってしまうのです。
恋愛というのは、イメージとして雪だるまをコロコロ転がして玉を大きくしていくことに似ています。スピードは人それぞれですが、「与える」と「受け取る」のリズムをぐるぐると回していき、だんだんと気持ちを大きくしていく感じです。
つまり、彼に愛されたいと思ったら、まずはあなたから玉を転がし始めること。それは自分から彼に気持ちを示す動きをすることです。そして最初は小さいであろう彼からの「気持ち」を1つ1つ受け取っていくことが大切です。
■ 見るべきは言葉ではなく態度
これって目に見えない話だから、難しく感じる方もいるでしょう。じゃあどういうふうに彼と接したらいいか、もう少し具体的に説明します。彼に与えるとは、「彼にこうしてほしい」といった見返りの気持ちを抱かず、行動を起こすことです。
例えば、朝、顔をあわせたら、元気よく「おはよう」と挨拶するところが、ハードルの低い行動かもしれません。このとき「彼からどんなリアクションが来るかな」「もっと私に態度良く接してよ」と期待をせずに気持ちを表現することが重要です。
そして同時に、彼から「おはよう」という返答を、ちゃんと受け取りましょう。つい「もっと会話がしたい!」と前に前にいきがちですが、積極的に次の行動を起こす前に、まずは今の関係性にもちゃんと感謝をしてください。
こうして自分の中で「純粋に彼に対してしたいこと」をおこなっていくと、不思議と関係が少しずつ発展していきます。もちろんその過程で「もっと愛されたい」「もっと私のことを考えてほしい」といった気持ちが湧き上がるのもいいでしょう。恋愛の醍醐味ですから、それは否定しなくて大丈夫。でも前提として、愛されたかったら同じだけ相手を愛さないと、無理やり気持ちを奪い取ることになるというルールを覚えておいてほしいのです。
恋愛とは、ドギマギするラブゲームと思っている人もいるかもしれませんが、大人の恋愛は「2人の関係性を育む」ことの練習です。少しだけアプローチ方法を変えてみると、気づくと自然と彼にとってなくてはならない彼女になっているものですよ。
おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト
10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。
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