喉イガイガ、もしや感染?…いま最も大事!「喉を強くするお助けフード」
ananweb / 2020年3月27日 17時30分
新型コロナウイルスの感染拡大は依然続いています。そんな最中に、喉の痛みやイガイガ、咳などを起こしたくないですよね。そこで、漢方薬剤師の大久保愛先生が、喉を強くする食べ物をご紹介します!
文・大久保愛
【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 50
■ 今最もケアしたい! 喉を強くする食薬習慣
今一番ダメージを受けたくない部分といえば、喉ではないでしょうか。少し咳払いをするだけでも、周囲から冷たい視線をあびてしまい、つらい思いをしてしまう人も多いと思います。とはいえ、周囲に咳き込んでいる人がいるとやはり気にしてしまいますよね。なるべく喉は強くしておきたいものです。
また、日頃から口呼吸をしていたり、乾燥した空調の中で長時間過ごしていたり、話し続けるような仕事などをしていると口腔内が乾燥して、異物を排除する力が低下してしまい喉に炎症を起こしやすくなります。そこで、今週はウイルスから身を守るために喉を強くする食薬習慣を紹介したいと思います。
■ 自然の変化が体調に影響している
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一か月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。
月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月やd太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。
つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを「食薬」と呼びます。
■ 今週は、喉を強くする食薬習慣
今一番強くしたい部位である喉。風邪をひくときには喉からひく、乾燥した部屋にいると喉がイガイガしやすい、長時間話すと喉が枯れやすいなど心当たりのある人は、漢方医学では粘膜が乾燥しやすい『肺陰虚(はいいんきょ)』というタイプであると考えます。喉だけではなく全身的に潤いが不足しやすいタイプです。
また、『肺陰虚』のタイプは、アレルギーなどの炎症などを起こしやすく体に熱を持ちやすい特徴があるため、一度喉の風邪をひくとその炎症は治まりづらく長期化しやすくなっています。この炎症を『湿熱』といいますが、今週は粘膜を強化する食材と『湿熱』を取り除く食材をとりいれていきましょう。今週食べるとよい食材は、【鶏肉×ハーブ】です。
■ 今週食べるとよい食材:鶏肉×ハーブ
淡泊な食材は、ハーブとの相性が非常によいです。ハーブをいつもの料理に少しプラスするだけで、効能だけではなく、見た目にも香りも華やかになり、一気に料理上手な印象を与えてくれます。
■ 鶏肉
鶏肉は、タンパク質が豊富で、低脂質な部位の多いお肉です。また、他のお肉と比べてビタミンAの含有量が多くなっています。ビタミンAは、喉や鼻、気管支の粘膜の強化にも役立ちます。
■ ハーブ
紫蘇、ローズマリー、パクチー、レモングラス、ペパーミント、シナモン、バジル、フェンネル、クローブ、マローなどには抗菌作用や抗炎症作用などがあります。そのため、この時期には食事はもちろんのこといつも飲んでいるものにもハーブをチョイスしてみるのがおすすめです。
鶏肉は、下味にお塩と一緒にローズマリーなどのハーブを使って、香草焼きにしてみましょう。メイン料理だけではなく、ハーブはサラダもおしゃれにしてくれます。レタスなどの普通のサラダにバジルが少し混ぜるだけでおしゃれ度がグッとあがりますよね。今週を機に毎日の食卓にハーブをとりいれてみてはいかがでしょうか。
■ information
大久保 愛 先生
アイカ製薬株式会社代表取締役・漢方薬剤師。
昭和大学薬学部生薬学研究室で漢方を学び薬剤師免許を取得。その後、中国で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方相談、調剤薬局、エステなどの経営を経て商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。
著書『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。
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