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「おたがいさま」「もったいない」が“エシカル”の本質…世界を変える行動とは?

ananweb / 2020年4月1日 18時30分

「おたがいさま」「もったいない」が“エシカル”の本質…世界を変える行動とは?

たとえば何気なく行っている毎日の買い物。選びようによっては、自分以外の誰かや地域、環境に幸せな影響を与えるとしたら…? 「エシカル」な暮らしへ踏み出すための基本の考え方を教わります。
■ 「エシカル」な暮らしって、どういうこと?


「エシカル」は「倫理的な」という意味の英語。環境問題の改善や、持続可能(サステナブル)な行動を意識する人が増えてきた今、私たちの耳にもよく入るようになった。

「欧米発信のムーブメントですが、実は昔からある、『おたがいさま』『足るを知る』『もったいない』という日本らしい発想は、エシカルの本質をよく捉えています。私たちの協会ではわかりやすいスローガンとして、日本語にもじって“影(エ)響をし(シ)っかり考(カ)える(ル)”ことだと伝えています」(一般社団法人エシカル協会代表理事・末吉里花さん)

社会や環境などを意識すると難しく考えがちだけど、誰でも今すぐ始められるもの、とエシカルファッションプランナーの鎌田安里紗さん。

「特に取り入れやすいのが消費行動です。誰でも、毎日お金を使って何かを買っているから、そこにエシカルな視点を取り入れるだけ。私は一番好きなファッションから始めました。買う前にモノが作られた背景を考え、作り手のポリシーに共感したり、応援したいと思えるかどうかなど、自分なりの基準を決めました。ファッション以外でも無意識の買い物をやめ、自分基準でモノを選んだ結果、今は納得して買ったものに囲まれる幸せを味わえています」

ただエシカル消費には、100点満点の正解がない。

「全員が納得する正義がないのと一緒。でもエシカルは問いのようなもので、自分が大切にしたいものは何かを考えながら行動していけばいいのだと思います」(鎌田さん)

まずはできることから始め、日々続けていくことで、世界を変える動きが広がっていく。

末吉里花さん 一般社団法人エシカル協会代表理事。日本全国の自治体や企業、教育機関などでエシカル消費の普及を目指し講演を重ねている。著書に『はじめてのエシカル』(山川出版社)など。

鎌田安里紗さん エシカルファッションプランナー。慶應義塾大学総合政策学部非常勤講師。暮らしの小さな実験室「Little Life Lab」主宰。ものづくりの現場を訪ねるツアーを企画・コーディネートするなど、多岐に活躍。

※『anan』2020年4月8日号より。イラスト・石山さやか 取材、文・板倉ミキコ

(by anan編集部)

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