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ウイルス最大の感染源は“自分の手”! 不安要素との向き合い方

ananweb / 2020年4月15日 20時30分

ウイルス最大の感染源は“自分の手”! 不安要素との向き合い方

ウイルス、細菌、アレルギー物質…身の回りにある、美と健康を脅かす不安要素とは?
■ あなたの周りにはいろいろな不安要素(リスクファクター)が!

■ ウイルス

[ノロウイルス、新型コロナウイルス、風疹、麻疹、インフルエンザ…]

大昔から人類を悩ませてきた困ったヤツ。新型コロナは、手洗いとアルコール消毒で対抗。

新型コロナウイルスの流行で、ウイルス感染の恐ろしさを再認識。

「今はがんや心臓病など生活習慣病で死ぬ人が多いですが、昔はウイルスなどによる感染症で死ぬ人が大半でした」(中村康宏先生)

そもそもウイルスとは、細胞を持たず、カプシドという殻で遺伝子を包んだだけの単純な物質。

「カプシドを包む膜があるエンベロープウイルスと、膜がないノンエンベロープウイルスがある。新型コロナウイルス、インフルエンザウイルス、風疹ウイルスは前者、ノロウイルスなどは後者です」

手洗いは両者の感染予防に役立ち、アルコールは膜を破壊してエンベロープウイルスにダメージを与えるので新型コロナウイルスにも効果的、と中村先生。


Point:アルコール消毒は、新型コロナウイルスのように膜を持つエンベロープウイルスに有効。

Point:ウイルスの最大の感染源は、自分の手。手洗いは感染症から自らを守る基本のキだ。

■ 細菌

[サルモネラ、カンピロバクター、黄色ブドウ球菌、溶連菌(扁桃炎)…]

食中毒のおよそ40%は細菌によるもの。食事の際の衛生管理を改めて徹底しよう。

ウイルスと細菌はどちらも人に感染症を引き起こす微生物で混同されやすいけれど、まったく別物。

「ウイルスは細胞を持ちませんが、細菌は1個の細胞からなります。細菌性の感染症には抗生物質が効きますが、ウイルス性は自分の免疫で治します。予防のために接種するのがワクチン(抗体)です」

細菌で怖いのが食中毒。O‐157、サルモネラ、カンピロバクター、黄色ブドウ球菌といった細菌による食中毒は、食中毒全体の40%近くを占めているとか。

「細菌による食中毒を防ぐには、食材をよく洗って、十分に加熱して殺菌するという基本の徹底が重要です。感染が起こったら、食器やタオルなどの共有を避け、感染を広げない注意が求められます」

■ アレルギー物質

[花粉、食物、ハウスダスト、金属…]

なるべく早く原因となる物質を見つけ、それをできるだけ避ける生活を心掛けて。

カラダには外敵から身を守る免疫という仕組みがある。その免疫の誤作動で起こるのが、アレルギー反応。

「これは、本来無害なものにも免疫が過剰に反応して起こるもの。小麦などの食べ物、花粉、ダニなどのハウスダスト、金属など、幅広い物質がアレルギー反応のもととなるアレルゲン、いわゆるアレルギー物質になり得ます」

食物アレルギー、アレルギー性鼻炎といった症状がある場合は、病院で調べて原因となるアレルゲンを特定してもらうのが先決。

「アレルゲンがわかったら、それを極力遠ざけてください。ハウスダストによるアレルギー性鼻炎は、エアコンやベッドなどのこまめな掃除で軽くすることができます」

Point:エアコンは定期的にキレイにする習慣を。ほこりだらけの換気扇もハウスダストの要因に。

■ 食品添加物

[保存料、甘味料、着色料、酸化防止剤…]

完全にゼロにしなくてもいいから、加工食品やインスタント食品の出番を減らす。

食品添加物とは、保存料、甘味料、着色料、酸化防止剤など。それぞれ、一日にここまでなら摂ってもよいという基準“許容一日摂取量(ADI)”がある。

「日本人の多くはADIを下回っていますが、加工食品やインスタント食品を食べすぎると、食品添加物の摂取も増えて弊害が心配。たとえば、スクラロースなどの人工甘味料を摂りすぎると、腸内環境が乱れて代謝異常が起こります。また、赤色2号という着色料は発がん性が疑われています」

食品添加物をゼロにするのは、難しい。加工食品やインスタント食品を食べる回数を減らし、そのぶん食品添加物を含まないナチュラルフードの出番を増やして、新鮮な食材で自炊も楽しんでみて。

■ 紫外線

体内で酸化を起こして老化を進める悪玉。適度に浴びれば、免疫が正常化しやすい。

シミやシワの原因となる日光の紫外線は美肌の天敵。

お肌だけではなく、紫外線は体内で“酸化”を引き起こし、老化の引き金となる。

「紫外線を浴びると、毒性の強い活性酸素が生じます。活性酸素による酸化は万病のもととなり、老化のアクセルを踏むのです」

日傘、サングラス、帽子、日焼け止めなどをフル活用し、なるべく紫外線を浴びないのが正解。

ただし、紫外線をまったく浴びないのも考えもの。

「紫外線を浴びると皮膚でビタミンDが合成されます。ビタミンDは免疫を正常化し、アレルギーの改善にも役立ちます。顔以外の手足で、日焼けしない程度に1日15分ほどは日光を浴びましょう」

Point:日傘で強烈な紫外線はブロックしつつ、日焼けをしない程度の紫外線でビタミンDを合成。

■ ストレス

[長時間座りっぱなし、睡眠不足、人間関係、肩こり、むくみ、手足の冷え…]

独りぼっちでクヨクヨと悩みを抱えない。じっとしていないで、チョコチョコ動いて気分転換。

ストレスのない人はいないけれど、ストレスが積み重なるとカラダも心も参ってしまう。

「ストレスがあると、自律神経のうちでも交感神経が優位となり、コルチゾールというホルモンが分泌されます。コルチゾールは免疫を抑えてしまい、さまざまな病気に罹りやすくなるのです」

現代でもっとも多いストレスは、職場などでの人間関係によるもの。

「人間関係のストレスは、独りぼっちで考え込まず、友人に悩みを打ち明けるだけでも軽くなります。また笑いはストレスを軽減し、免疫力を上げる作用もあります。仕事中も交感神経の興奮を抑えるため、座りっぱなしを避けて定期的に立ち上がり血流を促し、お茶などを飲んで気分転換しましょう」

Point:悩みを一人で抱え込むとストレスが高まる。気の合う友達とリラックストークの機会を。

中村康宏先生 虎の門中村康宏クリニック院長。医師、米国公衆衛生学修士。アメリカで最先端の予防医学などを幅広く学び、帰国。日本初のアメリカ抗加齢学会登録施設となるクリニックを東京で開業。

※『anan』2020年4月22日号より。監修・中村康宏(虎の門中村康宏クリニック院長) イラスト・加納徳博 取材、文・井上健二

(by anan編集部)

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