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雨の日は頭がイタい…梅雨時期の頭痛の「お助けフード」 #61

ananweb / 2020年6月11日 18時40分

雨の日は頭がイタい…梅雨時期の頭痛の「お助けフード」 #61

梅雨の時期となりました。同時に頭痛が酷くなる人も少なくないでしょう。そこで、漢方薬剤師の大久保愛先生が、頭痛を緩和する食べ物をご紹介します!
文・大久保愛

【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 61

■ 梅雨の始まりは、頭痛が気になりませんか?


続々と梅雨入りする地域が増えてきましたね。自粛生活にひと区切りかと思えば、外に出るのが億劫になり、自ら引きこもりたくなる梅雨が始まります。蒸し暑く過ごしにくい季節に本格的に突入しました。気圧の変化が増える季節には、頭痛持ちのかたはつらい毎日に感じることもあるかもしれません。鎮痛剤の量が増えてしまう人は、副作用で胃痛を感じてしまうこともあるのではないでしょうか。

また、このような梅雨の時期には、漢方で考えると消化の働きの低下を感じやすくなると言われているので、薬の副作用である胃痛を余計に強く感じてしまうかもしれません。そして、漢方では頭痛の原因には胃腸の不調と梅雨の気候の両方が関連していると考えます。そこで、今週は梅雨の時期の頭痛を解消する食薬習慣を紹介していきます。

■ 自然の変化が体調に影響している

漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一か月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化と様々なものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

■ 今週は、頭痛解消のための食薬習慣

急に雨が降りだす日もあり、梅雨の始まりに煩わしさを感じる機会が増えましたよね。こうした気候の変化は、気圧の変化を伴うことになります。気圧の変化が多く、湿度が高い状態は、頭痛、むくみ、胃腸の不調などを感じさせる原因となります。こうした不調は、漢方で考えると『痰湿』が体にたまりやすい人、つまり、耳鼻科系が弱かったり、水分代謝が弱かったり、胃腸が弱かったりする人に起こりやすいと考えられています。

そして、胃腸の働きが低下することにより栄養の吸収に支障があると、手っ取り早く栄養を補充するために、カロリーを手軽に摂取できるピザ、ポテトチップス、唐揚げ、アイスクリーム、フライドポテト、チョコレートなどの高脂肪食品を食べたいと感じることがあります。そうすることで、さらに『痰湿』を体にため込んでしまいます。これが、梅雨の時期の頭痛の原因となることも。

そこで、梅雨の頭痛解消には、まず『痰湿』を増やす食事をとらないようにすることが大事です。そして、頭痛の緩和に役立つ『気血』を補い、巡らせるための食材を取り入れると良いと思います。今週は、『痰湿』を作り出す高脂肪食品を控え、『気血』を補い巡らせる食薬習慣を紹介したいと思います。食べるとよい食材は、「小魚アーモンド」です。

■ 今週控えると良い食べもの:高脂肪食品/今週食べるとよい食べもの:小魚アーモンド

梅雨が始まり夏至も訪れる、変化の多い6月には、悪習慣をやめ新しい習慣をとりいれることが大切だと考えます。そんな今月の控えた方が良い食材が高脂肪食品です。一週間ごとに自分の悪習慣と一つずつ向き合ってみることをおすすめしています。

■ 控えるとよい主食:高脂肪食品

ハンバーガー、フライドポテト、フライドチキン、唐揚げ、チョコレート、ピザ、パスタ、チャーハン、ラーメンなど私たちが好きな食べ物の代表のような食材は、梅雨の健康に悪影響を与えてしまう、高脂肪食品です。カロリーが高く、栄養に偏りがあり、胃腸に負担をかけてしまうというあまりよくない食材なので、たまに食べるご褒美食品と思っていただけるとよいと思います。高脂肪食品は、『痰湿』をためこみ、梅雨の時期の頭痛の原因になってしまいます。

■ 食べるとよい主食:小魚アーモンド

小魚には、しらす、シシャモ、煮干しなど手軽に手に入る食材が多いですが、頭痛の軽減に必要なマグネシウムをはじめ亜鉛、鉄、ビタミンD、タンパク質、オメガ3脂肪酸などが豊富に含まれています。さらに、アーモンドには、小魚同様にマグネシウムや血行を促進するビタミンEが豊富に含まれています。そのため、小魚アーモンドを梅雨時のおやつにするのはとてもおすすめなんです。毎年このシーズンに体調に悩んでいる人は、『気血』を補い、巡らせてくれる小魚アーモンドをチョイスしてみてはいかがでしょうか。

■ information

大久保 愛 先生
アイカ製薬株式会社代表取締役・漢方薬剤師。
昭和大学薬学部生薬学研究室で漢方を学び薬剤師免許を取得。その後、中国で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方相談、調剤薬局、エステなどの経営を経て商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。

著書『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。


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