「イイ汗」はニオイがない!?…夏バテ防止にもなる「イイ汗」のかきかた
ananweb / 2020年8月3日 19時20分
梅雨が明けていよいよ夏本番です。そこで、暑さが増すにつれて気になるのが「汗」。ベトベトやニオイが気になる方が多いかもしれませんが、実は意識してイイ汗をかくと夏バテの予防になるんです。ananwebで好評だった「汗活」についての記事をまとめました。
まとめ構成・小田原みみ
■ 汗の質がわかる10の質問
■ いい汗は不快ではなく、むしろ体が喜ぶ!
「そもそも汗は、体を冷やすためにかくものです。人間には体温を一定に保つ機能が備わっていて、体温が1度高くなると汗をかいて体を冷やそうとします。こうして必要なタイミングで汗をかくことが体を守るためには大切ですが、日頃から汗をかく習慣をつけておかないと、いざ夏の外気にさらされた時に、うまく汗をかけず、体の中に熱がこもって熱中症になったり、夏バテをしやすくなったりするのです」(内科医・石原新菜先生)
ほかにも、汗をかく習慣がないと、こんな弊害が。
「汗は便や尿と並んで3大デトックスの一つで、体の中に溜まった毒素を外に出す役割があります。つまり、汗をかかないと体に毒素が溜まって、肌荒れなどさまざまな悪影響をもたらすことに。とはいえ、闇雲に汗をかけばいいというわけではありません。適切なタイミングはもちろん、“質”も良い汗が、体が喜ぶいい汗の条件です」
まずは、自分がいい汗をかけているかどうかを知るところからスタート。以下に挙げている10個の項目の中から、当てはまると思うものにチェックをしよう。
■ 「いい汗かけている?」チェックリスト
01:人と比べて、あまり水分を摂らない。
02:夏でも冷え症。
03:暑い場所にいても、あまり汗をかかない。
04:汗をかくと肌がベタベタする。
05:食事は肉や油っぽいものが多い。
06:ストレスフルな毎日を送っている。
07:ちゃんと眠れていないことがよくある。
08:比較的過ごしやすい季節でも、空調を効かせて快適に過ごしている。
09:運動をする習慣がない。
10:お風呂に入っても湯船に浸かることはほとんどない。
『anan』2019年8月28日号より。イラスト・沼田光太郎 構成、文・保手濱奈美
※2019.8.24作成
■ 臭わない汗をかくための3つの心得
■ いい汗って実はキレイ。においもベタベタもナシ。
汗の基本的な機能は、体が火照った時にそれを冷やそうとすることなので、いい汗の最たる条件も自ずと“必要な時にかく”ということになる。そのほか汗の“質”にも注目を。
「いい汗には、細菌を繁殖させる原因となる余分な成分が含まれていないので、サラサラしていて、においもほとんどナシ。その場はもちろん、乾いたあとからにおいを発することもないので、あまり汗クサさを気にしなくていいんです」(内科医・石原新菜先生)
質に加えて、“量”も判断材料に。
「必要な時に汗が出ないのは問題ですが、かきすぎるのもよくありません。体内に余分な水分が溜まっている表れで、漢方では水毒といいます。それにより体が冷え、代謝が低下し、悪い汗に…という悪循環です」
いい汗をかくための3つの心得をご紹介!
■ 心得1 運動
軽めでいいので体を動かして、1日1汗、体温1度上げ。
「汗をかくには、体温を1度上げること。必要な時にスムーズに汗をかけるように、1日1汗、体温を1度以上上げることを目指して、運動を取り入れましょう。もちろんハードな運動でたっぷり汗をかくのもいいのですが、それを毎日続けるのは大変なので、ウォーキングなど続けやすい運動で、汗をかくように心がけて。それも難しい場合は、1日にスクワット30回でもOK。筋肉がつけば代謝が上がって、汗をかきやすい体にもなります」
『anan』2019年8月28日号より。イラスト・沼田光太郎 構成、文・保手濱奈美
※2019.8.22作成
■ いい汗がかける入浴法
■ お風呂でいい汗かいて、不調しらずに。
厳しい暑さが続き、疲れが溜まってくると、お風呂に入るのが面倒で、ついついシャワーで済ませがち。しかし今の時期こそ、湯船に浸かって汗トレすべきと、石原先生。
「暑い季節は一日中エアコンにあたっていることや、冷たい食べ物やドリンクを摂取することが多く、体は思った以上に冷えています。特に運動不足や冷え症の人がシャワーだけで済ませていると、汗腺の働きが鈍り、汗をかきづらくなり、夏バテや体調不良になることも。だからお風呂に入り、体を深部から温めて汗腺を活性化させましょう。汗活を習慣づければ、自然といい汗がかけるようになります」
とはいえ、暑い日にゆっくり湯船に浸かるのは正直ツライ。
「『3-3-3入浴法』なら、短い時間で効率よく汗をかけます。よりデトックス&リラックス効果を得るためにも、入浴前後の行動もカギ」
一日の終わりの極楽タイムを利用して、汗腺を鍛えましょう。
■ 入浴前
入浴中の発汗量を増やすには、事前準備が必要不可欠。
「冷房の影響で体が冷え切ったままお風呂に入るより、入浴前に筋トレや温かい飲み物で内側から体を温めて、体温を上げてから浸かったほうが、汗がたくさん出ます。水分補給しておくことで、入浴中の脱水の予防にもなります」
また就寝90分前に入浴を済ませておくと寝つきが良くなるので、逆算して入浴準備を始めると○。
「スクワット」で筋肉を温める
「全身の約7割の筋肉が下半身に集中しているため、太ももの大きな筋肉を動かすと、全身の筋肉量がアップしやすく、基礎代謝も上がります」。肩幅ほどに足を開き、腰を落とし、1~2秒キープして戻る。30回を目安に。
「ショウガ入り紅茶」で内臓を温める
「ショウガ、紅茶どちらも体を温める陽性食品なので、体を芯から温め、発汗作用が高まります」。温かい紅茶に、すりおろしたショウガ(チューブでも可)を適量入れるだけ。余分な水分を排出でき、むくみ解消にも。
石原新菜先生 イシハラクリニック副院長。漢方医学を中心とした治療を行う。著書に『やせる、不調が消える 読む冷えとり』(主婦の友社)など多数。
『anan』2019年8月28日号より。イラスト・沼田光太郎 取材、文・鈴木恵美
※2019.8.27作成
汗をかくことって想像以上に大切なことなんですね。夏バテを予防するためにも、いい汗をかく習慣を身につけましょう!
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