熱中症予防にトマトジュース!…「より効果的に飲む方法」を医師が伝授
ananweb / 2020年8月4日 19時50分
マスクを着用することで、熱中症のリスクが高まっています。水分補給ももちろん大切ですが、トマトジュースで美味しく予防することもできます。池谷医院院長の池谷敏郎先生にお話を伺いました。簡単で美味しい熱中症予防ドリンクレシピも教えていただきました!
■ この夏熱中症リスクが高まる理由
この夏は熱中症に気をつけたほうが良いといわれていますが、その大きな理由は2つ。外出自粛期間の運動不足と、マスク着用です。
脳が暑いと判断すると、自律神経を介して皮膚血流量や発汗量が増加し、体の中の熱が放散されます。この反応は、加齢とともに衰えていきますが、運動不足も衰えの一因に。暑さに対応した皮膚血流量と発汗量の増加が遅れるので、体に熱がたまりやすくなるのです。
また、マスクをすることで、高温多湿の呼気を顔周辺にとどめることに。さらに、顔表面の暖かい空気が運び去られにくくなるので、体温調節の弊害となるのです。さらに、マスクをしていると、水分摂取の機会が減ってしまう可能性も。思わぬ脱水症状を招くリスクもあります。
夏の熱中症予防では、喉の渇きを感じる前のタイミングで水分補給するのが大切。自分がいる環境や状況を客観的に捉えながら、1、2時間ごとに水を飲むようにして。少なくとも1日1.5〜2リットルの水分摂取量をキープできるようにしましょう。
■ 熱中症予防にトマトジュースを飲もう
カゴメの調査でも「トマトなどに含まれるリコピンには、善玉コレステロールを増やす働きがあり、運動不足による血の巡りの悪化を改善してくれるので、熱中症の予防にも効果的」との結果が出ています。
池谷先生によると、トマトそのものを食べるよりも、トマトジュースを飲むほうがオススメとのこと。一般的に、日本人は食事からも1日約1リットルの水分を得ています。ですから、朝食を抜いたり昼食が遅れたりすると、脱水や熱中症リスクが高まります。
トマトジュースを飲むことは、夏の発汗などで失われやすい水分とミネラルを補給するのに役立ちます。どうしても食事を摂れない朝や昼は、代わりにトマトジュースを飲んでも良いでしょう。栄養素と同時に水分を摂取できます。
■ 美味しく熱中症予防できるドリンクレシピ
簡単に作れる、オススメのドリンクレシピをご紹介します。
【材料】
トマトジュース
ヨーグルト(食べるタイプでも飲むタイプでも可能)
梅干し
はちみつ
【作り方】
1. ヨーグルトとトマトジュースを1:1の割合でグラスに入れ、よくかき混ぜます。
2. 梅干しをちぎって、1に入れます。さらに、甘さの好みに応じて、はちみつを入れましょう。
多量の発汗によって、水分だけではなくナトリウムやクロール、カリウムなどのミネラルが失われますが、トマトジュースで水分とカリウムを、梅干しでナトリウムとクロール(塩分)を補給できます。
さらに、水分を血管内に保つには、塩分だけでなくタンパク質も必要。ヨーグルトには良質なタンパク質が含まれているので、一緒に摂取することができるのです。
1日1杯でも大丈夫ですが、朝昼晩と飲むようにすれば、より良いでしょう。
ちなみに、冷凍庫で2、3時間凍らせると、フローズンになります。スイーツとしても、ぜひ。お家で美味しく熱中症予防をしてみませんか。
■ 例年とは違った夏を乗り切ろう
熱中症リスクが高まっているこの夏、ぜひトマトジュースも活用して予防してみましょう。
トマトに含まれるビタミンACEやリコピンには、抗酸化作用があります。日焼けによる肌トラブルにも役立つ可能性があるのです。熱中症予防と同時に、日焼け対策もできて一石二鳥。
今回取材した池谷先生は、毎日トマトジュースを飲んでいるそうですが、趣味のゴルフラウンドの際には売店でトマトジュースを買い、多めに飲んで”飲む日焼け対策”をしているそうですよ。
暑くてしんどい毎日ですが、美味しく予防しながら、乗り切りましょう。
取材監修者
『池谷医院』 院長 池谷敏郎先生
1962年、東京都生まれ。1988年、東京医科大学医学部卒業後同大学病院第二内科に入局。1997年、池谷医院理事長兼院長に就任。臨床の現場に立つ傍ら、内科、循環器科のエキスパートとして、各種メディアへの出演・寄稿に加え講演を行うなど多方面で活躍中。わかりやすく歯切れのよい医学解説が好評を博す。
協力
カゴメ株式会社
©Biserka Stojanovic/Gettyimages
©Eric Audras/Gettyimages
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