おうち時間で便秘が増加!?…すぐできる「お腹ぺったんこ簡単習慣」 #73
ananweb / 2020年9月10日 18時0分
2020年は運動不足の年と言っても過言ではないでしょう。おうち時間に食べるだけ食べて便秘ぎみになったり、下腹部がポッコリ出てしまったり。そんなみなさんに向けて、漢方薬剤師の大久保愛先生が、お腹がスッキリする簡単習慣を教えてくれました!
文・大久保愛
【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 73
■ 下腹がポッコリ、出ていませんか?
今年の夏は、アクティブにレジャーを楽しむのではなく、家の中でできることを探してインドアを楽しむことが増えた人が多いと思います。リモートワークやデリバリーサービスを使って、家にいながらもいろいろなことができるようになり、意外とステイホームも悪くないと考える人も多いのではないでしょうか。
ただ、自粛前と比べると単なる怠けた生活とも言えますよね。こういった生活が続くと運動不足にカロリーオーバーが重なり、どんどんお腹の周りにポヨポヨしたお肉がついていくと思います。この状態に便秘や膨満感が重なるとお腹周りはさらに立派に成長します。あなたのお腹は大丈夫ですか? ということで、今週は下腹がポッコリでてきた人のための食薬(※)習慣を紹介します。
■ 今週は、下腹がポッコリしている人のための食薬習慣
暑い日が続きますが、今年は海に出かけたり、暑い炎天下の中さまざまな夏のイベントに出かける機会がめっきり減ったのではないでしょうか。薄着になる機会も減り、外に出るためにおしゃれをする回数も減り、油断しがちな人も多かったと思います。
人の体は、普通に生活していると年々代謝が落ちて体のラインがくずれていきます。そのため、今年1年の間にだらしない体になってしまった場合、元に戻すのにかなり時間がかかってしまいます。そうならないように、中長期化しているステイホーム中に悪習慣を身に着けるのではなく、移動時間削減で時間にゆとりができるぶん、こころと体を整える習慣をつけていきましょう。
さて、運動不足のうえに、好きな食べ物を好きなだけ食べると引き起こるのが腸の動きの停滞と腸内での悪玉菌の増加です。つまり便秘です。ただでさえ2020年は太りやすい年なのに、それに加え便秘になって体に毒素を貯めこんだ下腹がポッコリと育ってしまっていては見た目にも身体にもよくありません。
漢方では、「腸胃燥熱」と言います。特にこの「燥熱」の部分は、秋の乾燥した季節に陥りやすくなっています。そのため、秋はもともと腸活がより必要な時期でもあります。今週は、「腸胃」を潤す食薬がポイントです。食べると良いのは、【りんごのきな粉まぶし】です。
■ 今週食べるとよい食材・メニュー:りんごのきな粉まぶし
今週は、無駄に毒素をためてお腹周りがだらしなくならないように腸をスッキリさせましょう。
■ 食べるとよい食材:りんご
腸に良い環境を整えるために非常に有効なフルーツです。りんごに含まれるペクチンオリゴ糖が腸内の毒素を排泄したり、善玉菌の餌となり腸内環境を整えたりすることで、便秘だけではなく下痢にも効果的です。
■ 食べるとよい食材:きな粉
食物繊維、ビタミンB群、タンパク質、マグネシウム、亜鉛、鉄、カルシウムなどミネラル、イソフラボンを含みます。栄養が豊富で腸内環境を整えることに役立ちますが、酸化して変色しやすいりんごにまぶして食べるとりんごの保存もきき、便秘にも効果的なのでおすすめです。
※食薬とは…
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 1か月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。
月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。
つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。
■ information
大久保 愛 先生
漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、近著に『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』がある。
公式LINEアカウント@aika
『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。
最新刊『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)
体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。
©John Slater/Gettyimages
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