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“唾液”は年齢とともに減少…“唾液の量”をUPする4つの方法

ananweb / 2021年1月29日 20時10分

“唾液”は年齢とともに減少…“唾液の量”をUPする4つの方法

今日から始める、唾液力UP術。カラダを守ってくれる“唾液の量”をバランスよく高められる方法を紹介します。

嚥下体操で舌の筋肉を鍛える。

1日約1000ml出るはずの唾液は、年齢とともに徐々に減っていく。その原因は舌の周辺の筋肉の老化や唾液腺の働きが低下してしまうこと。そこで取り入れたいのが左のような“嚥下体操”。

本来の目的は食べ物を飲み込む機能の衰えを防ぐことだけれど、続けて行うと唾液中の抗酸化成分が活性化する可能性があるという。

「嚥下体操のなかでもとくに大切なのは、舌の体操。舌の下部の唾液腺が刺激されるからです」

1日2~3回行えば筋肉の老化や唾液腺の機能低下の予防につながり、唾液量を維持できるはず。

椅子に深く腰かけ、リラックスした姿勢で行う。舌を「べー」と思い切り出したり喉の奥の方へ引っ込める。これを交互に数回繰り返す。 舌を突き出し、できるだけ大きく左右に動かす。左右に動かしたとき口の両端を舌で交互になめるようにする。ゆっくりと数回繰り返す。 舌を突き出して大きく上下に動かす。上に動かすときは鼻の下、下に動かすときはあごの先を舌で触れるようなイメージで。数回繰り返す。

緑茶を積極的に飲む。

唾液の量を増やすには水分をこまめに補給することも、また大事。理想は1日に1000〜1500mlの水分を摂ること。

「唾液によるPCR検査で、40代以降の人はこんなに唾液が出ないものかというほど苦労する傾向が。そんな場合は、事前にしっかり水分を摂ってから臨むといいかもしれません」

水分は水だけでなく、カテキンを含むぬるめのお茶などもおすすめ。それは、カテキンには唾液中のIgAの量を調整する作用が期待できるから。唾液の量だけでなく質のアップにも貢献してくれる。

唾液のツボを押す。

東洋医学でいうエネルギーの出入り口、ツボの中には唾液の分泌を促してくれるものもある。手のひらと中指の境にある「口内点」と呼ばれるツボがそれ。

疲労やストレスが原因の口内炎に対処するツボで、唾液の分泌を促す効果が期待できる。そもそも口内炎の原因のひとつは唾液不足で口の中の殺菌作用が低下しているから。よって唾液を増やすことが対策に。やり方は親指でツボをぐっと押し込んで刺激するだけ。

手のひらの中指の付け根にある「口内点」を親指でぐっと押し、5秒ほどキープする。左右ともにそれぞれ10回程度繰り返す。

食材は大きめに切る。

食べ物をよく噛むとその刺激が脳に伝わり、唾液をはじめとする消化液が十分に出る。食事の際は噛むことが大事とされる理由のひとつがこれ。

そこで、自炊するときは食材を大きめに切ることを意識する。よく噛まなければ飲み込めないので自然と咀嚼回数が増え、唾液の分泌が促されるはず。噛み応えのあるたくあんなど、硬い食材を取り入れるのもおすすめ。

唾液腺をマッサージする。

唾液や唾液の中に含まれるさまざまな成分を分泌する唾液腺は3つの部位に分かれていて、それぞれ異なる唾液を作っている。

耳たぶの前にある耳下腺からはサラサラ唾液、舌の下部にある舌下腺からはネバネバ唾液、そしてあごの下にある顎下腺からはサラサラとネバネバの両方がミックスされた唾液が分泌されている。唾液の量が少ないときは、これらの唾液腺へのマッサージが効果的。

「とくに有効なのは耳下腺マッサージ。唾液のサラサラ感が増し、カラダの緊張がほぐれます」



舌下腺
舌の下部にある舌下腺からはムチンが多く含まれているネバネバ唾液が分泌される。間接的なマッサージで刺激したい。



舌下腺マッサージ
親指を立ててあごの下から舌を優しく押す。マッサージ中に舌を動かすと舌下腺の働きが活発になり、さらに効果が。これを7~10回繰り返す。



顎下腺
サラサラとネバネバ、バランスのいい唾液を分泌するのがあごの深部にある顎下腺。耳下腺とともにマッサージを。



顎下腺マッサージ
両手で握りこぶしを作り、あごの左右にはめ込むように当てる。あごの下から手前に向けてこぶしを動かす。10回以上繰り返す。



耳下腺
サラサラ唾液を分泌する耳下腺。3つの唾液腺のなかでマッサージ効果が最も出やすい。会議やプレゼンなどの前に刺激を。



耳下腺マッサージ
耳の下の少し前の部分に人さし指、中指、薬指の3本を当て、円を描くように回す。強く押さずにゆっくり回すのがコツ。2分以内で10回以上回す。

つきのき・けいいち 神奈川歯科大学副学長・大学院歯学研究科長、環境病理学教授。専門分野は口腔病理診断学・唾液腺健康医学・環境病理学。『唾液サラネバ健康法』(主婦と生活社)などの著書がある。

※『anan』2020年2月3日号より。イラスト・山中玲奈 取材、文・石飛カノ

(by anan編集部)

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