ミルクボーイ、ミキが大興奮?! お笑いと狂言師・野村太一郎の珍コラボ
ananweb / 2021年2月2日 20時30分
銀座の能楽堂で開かれた『狂宴御芸 ~狂言お笑い共宴~』にミルクボーイや中川家、ミキが登場! さらに落語界のレジェンド桂文珍師匠とイケメン狂言師の野村太一郎さんも共演。異色で超ゴージャスな舞台の様子をレポートします!
お笑いと狂言がコラボ!
1月30日に開催された吉本興業の公演『狂宴御芸 ~狂言お笑い共宴~』では、狂言、落語、漫才というジャンルを越えた3つの話芸が集結。会場はGINZA SIXの二十五世観世左近記念観世能楽堂です。
出演者も超豪華。お笑い界からは落語家の桂文珍師匠をはじめ、中川家、ミルクボーイ、ミキ、そして狂言界からは野村太一郎さん、高野和憲さん、岡聡史さん、内藤連さん、野村裕基さんが出演されます。
しかも、オープニングや随所で京都フィルハーモニー室内合奏団の演奏まで入ります!
今回の公演は、吉本興業が狂言師 野村太一郎さんのサポートを行うことになった記念に開かれたお披露目イベント。650年の歴史をもつ日本最古の伝統芸能である狂言と現代のお笑いがどんなふうにコラボするのか、楽しみです!
ミルクボーイが興奮…!
トップバッターは、M-1第15代王者のミルクボーイ。まず登場シーンからおもしろいです。能舞台特有の長い廊下(橋がかり)をパタパタと歩き、中央の本舞台までやってきます。普段のステージとは違う現れ方で、しかも白足袋姿。
お二人とも最初からテンションが上がり、ネタ前のトークから会場の笑いをとっています。披露されたのは、人気の湿布ネタ。たくさん笑わせてもらいました!
二番手は上方漫才協会大賞で大賞をとったミキ。彼らも能楽堂の舞台に興奮している様子。舞台背景に描かれている松などをネタに混ぜながら、スピード感のあるトークと誕生日プレゼントのネタで会場が大いに盛り上がりました。
漫才界のラストを飾るのはM-1初代王者の中川家。さすがベテラン、能楽堂でも堂々と落ち着いた振る舞いをされています。時事的なトークから、お笑い界のちょっと記事化しづらい裏話、食レポのネタなど笑いのツボを何度も押されました。
狂言界のプリンス登場!
続いての演目は、狂言『佐渡狐』。主役を演じるのは、野村太一郎さんです! 彼は、加賀藩前田家のお抱えだった名門、野村万蔵家の直系長男として生まれた正真正銘のプリンス。とても品格のあるイケメンさんです。
『佐渡狐』とは、佐渡と越後の百姓が、「佐渡に狐はいるか」をめぐって口論となり、帯刀を賭けて争うというストーリー。実際、佐渡に狐はおらず、本物の狐を見たことがない佐渡の百姓が、奏者(役人)に賄賂を渡して味方につけながら、越後の百姓とやりとりする場面などが楽しい見どころです。
漫才のあとに狂言を見る体験ははじめてでしたが、なかなかおもしろいです。能と狂言をセットで見るときには、ちょっとかしこまって伝統芸能を見せていただく、という気分になりますが、漫才を見てリラックスした状態から狂言に入ると、今まで気づかなかった細やかな芸の楽しさも発見できました。
続いて、桂文珍師匠が落語『商社殺油地獄』を披露。中東で働く日本人商社マンが国王に天才バカボンの狂言を見せる、という演目です。大御所の熟練話芸で再び大笑いしたあと、最後に野村太一郎さんの狂言『蝸牛』で終了となりました。
文珍師匠「吉本はウエルカム」
公演後、桂文珍師匠と野村太一郎さんの取材会が行われました。
吉本興業のサポートについて、野村さんは「日本の伝統文化がさらなるエンタメとして展開していくことを期待し、狂言が新しいお客さまにも既存のお客さまにも楽しめる芸能としてさらに確立していくよう精進したい」と抱負を語りました。
文珍師匠は「古典はよくできたものが残っているが、同じ時代を生きる人におもしろいと思ってもらえるのも大切。新作をつくりつつ古典を継承していくスタンスを若い人にやってほしい」とアドバイス。さらに「あらゆる世界に向かって吉本の扉は開いていますからウエルカムです。出ていく者もあります(笑)」と締めて、取材会が終了しました。
オンライン視聴もできます!
今回の公演『狂宴御芸 ~狂言お笑い共宴~』はオンラインでも視聴できます。購入期限は2月6日(土)10:00まで。お笑いと伝統芸能の狂言を一緒に楽しむことができるまたとないチャンスです。ぜひご覧になってみてください。
以上、『狂宴御芸 ~狂言お笑い共宴~』観劇レポートでした!
©吉本興業
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