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家飲みでつぶれない!…医師が教える「二日酔い予防の簡単なコツ」

ananweb / 2021年3月23日 19時0分

家飲みでつぶれない!…医師が教える「二日酔い予防の簡単なコツ」

おうち時間の楽しみのひとつ、お酒タイム。明日への活力にしたいものですよね。でも、つい飲み過ぎて二日酔い…なんてことが多いなら、飲んでいる最中から賢く対策を。カギは「水分」にありました。医師が解説します。

コロナ禍で続く自粛生活。夜や休日のお酒タイムを楽しんで、心身共に充電しているという人も多いのでは? でも、どういうわけだか二日酔いに悩まされるときも。賢く対策して快適に過ごしたいですよね。

そこで今回は、教えて!「かくれ脱水」委員会委員で、『雪の聖母会聖マリア病院』の医師、靍 知光(つる ともみつ)先生に、二日酔い予防のコツをうかがいました。

二日酔い予防のカギは「脱水」を避けること

靍先生によると、「二日酔いを予防するには、飲酒による脱水状態を避けることです」とのこと。その理由は、二日酔いの原因と関係があるようです。



靍先生 二日酔いの原因は、肝臓でアルコールを分解する際に発生する有害物質「アセトアルデヒド」と考えられています。これが顔面紅潮や吐き気、動悸、眠気、頭痛などや、二日酔いを生じさせるといわれています。

体が水分不足、つまり脱水状態だと、アセトアルデヒドを体内で分解できず、二日酔いの症状が重くなったり、長く続いたりします。ですので、脱水状態を防ぐために、水分を意識的に摂取することが二日酔い予防の基本です。

お酒を飲む前にコップ1杯の水を飲む



靍先生 水分摂取は、お酒を飲み始める前から行うのがおすすめです。食事やおつまみで塩分や糖分をほどよく摂れるならば、真水をコップ1杯飲むくらいでよいでしょう。塩分や糖分を適度にを摂ることで、水分の吸収が良くなります。

ですが、飲みながらや飲んだ後に、ラーメンなど塩分の多いものを食べた場合は、塩分の過剰摂取になる恐れがあるので、水分は意識してより多めに摂りましょう。飲み方、食べ方を意識して調整してください。

また、健康上推奨されることではないですが、つまみなしでお酒だけを飲むという方は、意識してチェイサーをとることをおすすめします。チェイサーは、水などを飲酒の合間や直後に追うように飲むものです。

経口補水液を飲む



靍先生 飲酒による脱水を起こし始めている時や、お酒を飲み終わりつつあるシメのタイミングでおすすめなのが、OS-1などで知られる経口補水液です。経口補水液とは、水分と塩分や糖分を素早く補給でき、初期の脱水状態からの回復に役立つ飲料です。

極端に喉が渇いているような場合は、その状態が落ち着くまで、例えばペットボトル1本分に相当する500ml以上は飲んでしまっても大丈夫です。その時点で脱水状態を改善できていれば、循環血漿量が回復して、寝ている間に効率的に代謝が進み、翌朝、爽快に感じるかもしれません。

経口補水液は市販されていますが、下記の材料を混ぜて自分で作ることもできます。作った簡易経口補水液は、遅くともその日のうちに飲みきってください。

経口補水液を家庭で作るときの材料

砂糖(上白糖)  40g(大さじ4と1/2)
塩        3g(小さじ1/2)
水        1リットル(1リットルが多い場合は500mlがおすすめ)
レモン・グレープフルーツなど    適宜
参考:かくれ脱水JOURNAL「経口補水液の作り方」

おつまみは水分が多めのものを選ぶ



靍先生 おつまみには水分が多めのきゅうり、トマト、ナスなどの野菜を選んだり、デザートにはフルーツを選んだりして、食べ物からも水分を摂るようにするといいですね。食事も焼肉よりしゃぶしゃぶ、焼きそばよりうどんなど、なるべく水分を摂れるものがおすすめです。

「シメにラーメンが食べたい!」は脱水傾向にある証拠

ーーところで、シメのラーメンが好きという人も多いでしょう。実は、それは脱水の兆候のひとつなのだそう! そこで靍先生に、脱水の兆候について教えていただきました。

塩分の多いものが食べたくなったら脱水傾向にある証拠



靍先生 シメのラーメンなど、塩分の多いものが食べたくなるのは、脱水傾向にある証拠。そんなときは水分摂取を。どうしてもしょっぱいものが食べたくなったら、夜中に炭水化物を摂りすぎるのはよくありませんから、味噌汁や春雨などでお腹を満たしてみてはいかがでしょうか。

ちなみに、夕飯から寝るまでに摂取すべき塩分量は2、3g程度。醤油なしの鮨でも1人前の塩分は2、3gになります。おつまみの漬物や加工食品等も塩分過剰になるので、摂りすぎには要注意です。

吐き気・嘔吐・頭痛・めまいは脱水症状の兆候でもある



靍先生 「塩分がほしい」は、直接的ではなく間接的に水分を欲している状態なので軽度です。しかし本来の脱水状態になると「吐き気・嘔吐」など、まさに酔っ払いのときと変わらない症状が出てきます。ついでに「頭痛・めまい」も脱水症状の兆候です。ちなみに「喉カラカラ」は意外と翌朝しか感じません。

ーー水分や塩分を意識しながら、賢く二日酔い対策をして、宅飲みを楽しみましょう。

Information

靍 知光(つる ともみつ)先生 教えて!「かくれ脱水」委員会 委員。『雪の聖母会聖マリア病院』臨床・教育・研究本部長。

©freemixer/Gettyimages

文・椎原茜

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