私なんか彼女にふさわしくない…「自己肯定感を高められる」簡単な方法
ananweb / 2021年3月25日 21時0分
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、スタートアップ企業に勤めバリバリ働く彼を持つ26歳女性。自分といるよりも会社仲間とのほうが楽しそうな彼のSNSを見て卑屈に感じてしまい…。三松先生が、自信が持てない人に解決策を伝授します!
「〇〇みたいな子のほうが好きなんじゃない?」他の女と比べて自信レス! 彼のSNSを見ては落ち込む玲奈(26歳)
【レスなひとびと】vol. 112
「ねえ、だいちゃんはやっぱり‟スタートアップでバリバリ働く女“みたいな女のほうが好きなんじゃない?」
ベッドで彼氏のだいちゃんに問いかける。玲奈は老舗メーカーで、生産管理の仕事をしている。派手な仕事じゃないけれど、ほどよくやりがいがあり、気に入っている。
いつも機嫌よくニコニコ、小柄で愛嬌たっぷりの玲奈は、今までずっと男性から大事にされてきた。が、しかし。彼氏であるだいちゃんからイマイチ愛情を感じられないでいる。
「バリバリ働く女? 別に好きじゃないよ」と答えるだいちゃん。マーケターとして、スタートアップ企業でバリバリ働く29歳。
玲奈とは付き合って1年。半年前から同棲。だいちゃんの帰宅は毎日深夜1時過ぎ。というか、帰ってくればいいほう。同世代の仲間と新しいものを生み出す毎日は、文化祭前夜のようで楽しそう。
だいちゃんのSNSには、毎日のように写真付きで #今日の〇〇社 のタグつきで楽しそうな会社の様子が投稿される。「急に筋トレを始めるCTO。 #今日の〇〇社」「ついにパジャマで出社するエンジニア瑠衣氏。 #今日の〇〇社」ってな具合。
ときに真面目な投稿。リンク付きで
「この記事めちゃくちゃ勉強になった!」
すぐさま、マーケター仲間の女からのリプライ。
「ね! 最近このあたり勉強せねばと思ってた…!」この”ゆり”とかいう女、しょっちゅう、だいちゃんにリプライしてる。ほんとやめてほしい。と思えばだいちゃんのほうも「主催の勉強会で、ゆり氏 @yuri_isof421 と会いました。お互いがんばっていこうね!」
…ふうん、夜遅くまで“勉強会”お疲れさま。今日も玲奈はひとりでさみしくテイクアウト夕食だ。
金曜日の夜、友達のリカに相談する。
「ねえ見てよ、この投稿とリプライ。もーやだ。だいちゃんは、どうして私と付き合ってるんだろ? こういう”ゆり氏”みたいな女のほうがだいちゃん、絶対気が合うし、好きじゃん」
「そう? だいちゃんも、玲奈の一緒にいてほっとするところとか、好きなんじゃないかな。仕事とプライベートって別だし」
確かにだいちゃんは、休日に玲奈との時間を必ずとる。忙しいなかで家事や料理もしてくれる。「ここ行きたい!」や「これ食べたい!」もちゃんと覚えていて、実現してくれる。誕生日や記念日には、玲奈の好きな花とスイーツとプレゼントを欠かさない。
でも、いつだって会社からの連絡を気にしている。
目の前の玲奈の「土曜日一緒にホットケーキ焼こ」よりも、”ゆり氏”や仕事仲間からの連絡のほうがうれしそうに見える。やっぱりだいちゃんには、だいちゃんと同じようにバリバリ働く女がいいんじゃないか。
そうしたら、いつでも一番大事な仕事の話ができるじゃん。それにそんなに仕事がおもしろかったら、私なんて要らなくない? 一緒にいて、卑屈になってしまう。玲奈もバリキャリ女になる以外、正解がないように思える。なんか最近、苦しい。
【三松さんからのコメント】玲奈さんは今の玲奈さんのこと、好きですか。彼の好み抜きでいったんよく考えてみて。みなさんも考えてみて!
「自分のことあまり好きじゃない」「自分のこんなとこ変えたい」と思うならば、すぐアクション。動いてみると、また‟自分好き力”が戻ってきます。自信につながりますね。
「どう動けばいい?」という質問も多いのですが、そこは個別に考えないといけません。
個性や好き嫌いがあるから。
玲奈さんの場合、SNSが苦手そうだから、SNS以外の場で新しい友だちを作るとか。大好きな職場に毎日お花を飾るとか。原宿のワンちゃんカフェにひとりで行ってみるとか。今までしなかったことをやってみようよということです。
脳の回路が切り替わると考え方も少し変わる。世界が違う景色に見えてくる。自信が戻れば人と比べて落ち込むことも減る。動いていると暇がないから、もやもや時間も減る。
「今の自分、なかなかいいぞ!」と思うなら、だいちゃんとの関係を一度考えて。
玲奈さんが今の玲奈さんのままでいいと思えて、のびのびいられる関係が他にあるはずです。でも、もうちょっと彼との関係を続けたいと思うなら。「彼の気持ちをこちらが勝手に決めない」これに限る。
相手が思っていることは、相手にしかわからないものです。彼がいつ「スタートアップでバリバリ働く女が好き」って言った? 言ってないはず。心の自家中毒です。自分で作った毒に、自分でまいってしまっている。彼の好みの女像を勝手に作って、当てはまらない自分を責めている。ナンセンス。
そんな暇や不安があるのなら、カラダと気持ちを動かしてみて。
「自信レス女子達よ、動いて動いて動きまくれ。自分で作った心の毒に汚染されるな。職場に花を飾る自分がスキ と思えたら勝ち。”自分好き力”最強!」
三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。
©urbazon/Gettyimages
文・三松真由美
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