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フードロスは家庭内でも! 野菜をムダなく食べきる“6つの工夫”

ananweb / 2021年4月1日 21時10分

フードロスは家庭内でも! 野菜をムダなく食べきる“6つの工夫”

世界の食料問題に対して、日々台所でできる小さな一歩があります。ここでは、野菜を余すところなくおいしく食べきる工夫について、フードコーディネーターのこてらみやさんが教えてくれました。

工夫しておいしく気持ちよく使いきる。

「食の仕事をしていると、どうしても野菜の皮や切れ端が大量に出てしまって。それを見るたびに、何か有効な使い道はないかと考えるようになりました」

と話すのはフードコーディネーターの、こてらみやさん。普段から野菜を切るときは、硬い茎や根元に近い部分も細かく刻んで可食部分を増やし、生姜やレモンの皮は細かく切って干すなど、野菜を丸ごと食べきる工夫を心がけているそう。しかし、それでも皮やヘタ、根っこなど食べられない端材は出てしまうもの。そこで始めたのが水で煮出して作るベジタブルブロス。

「野菜でとった出汁はクセがなく、味噌汁やリゾットなど料理のジャンルを選ばず使えて便利です。ベジブロス作りが習慣化してからは、野菜の端材がたくさん出ても、これで作った出汁はどんな味になるかなと楽しみになりました。鍋で煮て、漉すだけだから、料理初心者でも挑戦しやすいと思います」

こうした日々の積み重ねで生ゴミの量はぐっと減ったという。

「目に見えてゴミが減ると達成感があります。“安いから”という理由で食材を大量に買って、結局使いきれずに廃棄してしまえば、それだけゴミ焼却のエネルギーをムダに使うことになる。全ては循環していることですよね。世界の問題を解決するには程遠いかもしれないけれど、自分の身近な問題についてはできる限りのことをしたい。残った食材で何を作ろう? と考えるクセがつくと、新しいレシピが生まれることもあります。工夫しておいしいものができる喜びも、ぜひ知ってほしいです」

“もったいない”をなくす野菜の活用方法は、次の“おいしい”を連れてくる。だから、無理なく、楽しく続けられる、とこてらさんは教えてくれた。

ベジタブルブロス(ベジブロス)とは…玉ねぎやにんじんの皮、しいたけの軸など調理の際に捨てがちな野菜の切れ端を集めて水で煮出した出汁のこと。肉や魚でとった出汁に比べて、野菜ならではの優しい甘みが染み出しているのが特徴で、和洋中問わず使えて万能。

家庭内のフードロスとは?



過剰除去…55%、食べ残し…27%、直接廃棄…18%

フードロスと聞くと、コンビニやスーパーでの食品廃棄と思いがちですが、家庭内でも少なからずロスが。なかでも食べられるところを捨ててしまう「過剰除去」が大きく割合を占めており、意識の変化が求められる。※出典:消費者庁

野菜を余すところなくおいしく食べきる工夫。

野菜のヘタや芯、皮など、まだまだおいしく食べられる部分を捨てているかも? おいしく食べられる調理法やアレンジ方法を知って、ムダなく食べきろう。



1、生姜やレモンの皮は干して料理・お茶に。

ゴツゴツしてむきにくい生姜の皮は厚めにむき、レモンの皮は薄くそぎ切りにして、風通しのいい場所に干す。「ストックしておき、料理の風味づけに使ったり、お茶に浮かべて香りを楽しみます」



2、キャベツの芯は刻めば食べきれる。
捨ててしまいがちな硬いキャベツの芯。「新鮮なものは細かく刻めば食べやすくなるので、葉と一緒にサラダにしてもおいしいです。刻んだ分、火の通りが良くなって味も染み込みやすいので炒め物にも」



3、残り野菜はピクルスに。

使いきれず、中途半端に残った野菜は茹で卵と一緒にピクルスに。キャベツは刻んで塩漬けにして保存期間を延ばす。「茹で卵とピクルスは刻んでマヨネーズと和え、サンドイッチにすると」



4、アスパラの筋はだし汁に。
そのまま調理すると口の中に繊維が残るグリーンアスパラガスの茎。「ピーラーでむいた茎の外側の筋張った部分と茎の硬い部分で出汁をとる。アスパラのリゾットを作るときにこの出汁を使います」



5、ピーマンは丸ごと焼き浸しに。

捨ててしまいがちなピーマンのヘタや種も新鮮なものなら、煮込めばおいしく食べられる。「この日は豚の黒酢煮の煮汁を再利用しました」。冷蔵保存でき、再加熱しても、冷えたまま食べてもOK。



6、ブロッコリーの茎は外側を削ればおいしい。
ブロッコリーは房部分だけ食べる人も多いが、茎も外側の硬い部分をむけばおいしく食べられる。「薄切りにして炒めてもいいし、ぬか床に漬けて食べるのもおすすめです」

こてらみやさん フードコーディネーター、料理家。京都府生まれ。旬の食材を使った保存食などに定評がある。著書に『おかずのもと アレンジ自在で毎日おいしい!』(翔泳社)ほか多数。

※『anan』2021年4月7日号より。写真・市原慶子 取材、文・浦本真梨子

(by anan編集部)

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