久々にかく汗は臭いやすい…! 「イヤな体臭を防ぐ」簡単な方法 #108
ananweb / 2021年5月14日 18時30分
最近は夏日となる地域も出始めました。久しぶりに汗をかくと、体臭が気になりませんか。漢方薬剤師の大久保愛先生によると、汗をかきなれていない人はニオイが強い傾向なのだそう。そこで、愛先生が体臭予防にいい簡単な方法を教えてくれました!
気温が高くなり、体臭が気になりませんか
【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 108
最近体動かしていますか? これからの季節気になることと言えば体型とニオイではないでしょうか。体型に関しては、運動が必要だと直結して考えることができますが、ニオイに関してはどうでしょうか? 生乾きの洋服を着てニオイを発することもあるかもしれませんが、実は運動不足が体臭を悪化させる原因にもなっていることがあります。
ただ、体を動かすことの多くは何人かで集まり、楽しく行うケースが多く、いまはどうしても自粛してしまいますよね。そこで、今週は体の中にたまった毒素や老廃物の排泄を促し、ニオイの元凶をクリーンアップする食薬習慣を紹介します。
今週は、体臭予防のための食薬習慣
じんわり汗ばむ気候になってきましたね。脇、背、足元からいつもよりも強めの体臭を感じ始めた人もいるのではないでしょうか。実は久しぶりにかく汗はニオイやすいのです。運動習慣や入浴習慣などなく汗をかく習慣がない人は、汗をかいた直後に雑菌が繁殖しやすくニオイが強くなることがあります。さらに、クッキーやチョコレート、クロワッサン、唐揚げなど油や糖質が多いものを食べ過ぎてしまい便秘傾向の人もニオイが強くなりがちです。
食事により腸内で悪玉菌が増えることでアンモニアなどの有害物質が発生し、それを肝臓が無毒化しますが、その処理が追い付かないと血流にのって全身を巡り体臭の原因となります。これを漢方では、『痰湿・湿熱』がたまっている状態と考えます。
そこで、今週は臭い有害物質を消臭する食薬習慣を紹介します。食べるとよい食材・メニューは、痰湿と湿熱をとりのぞく【リンゴとグレープフルーツのフルーツサラダ】です。
食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー:リンゴとグレープフルーツのフルーツサラダ】
リンゴとグレープフルーツ、セロリやパプリカ、トマトなどでカラフルなサラダを作ってはいかがでしょうか。味の濃い食材ばかりなのでドレッシングは、オリーブオイルと塩胡椒でシンプルにしても美味しいです。
リンゴ
リンゴに含まれるペクチン、ポリフェノールには腸内環境を整え、体臭や口臭を抑える働きが期待できます。また、リンゴの皮にペクチンが多く含まれているので、皮ごと食べるのがおすすめです。他にも、悪玉コレステロール値を下げたり、血糖値の急上昇を抑えたりする働きもあります。痰湿・湿熱をとりのぞく優秀な食材です。
グレープフルーツ
グレープフルーツには、解毒の臓器である肝臓の働きを支えるイノシトールが含まれています。また、グレープフルーツの香り成分であるヌートカトンには内臓脂肪の蓄積を抑える作用があり、ナリンギンには食欲を抑える働きがあり、リモネンにはリラックス作用があります。食べ癖がついてしまっている時のリセット食材としてもおすすめです。
自分のニオイが気になり始めた人は、フルーツサラダで美味しく、腸も肝臓も食欲も正常に整えデトックス食薬習慣を始めましょうね。ほかにもデトックスのためのレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
※食薬とは…
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。
月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。
つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。
Information
大久保 愛 先生
漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。
公式LINEアカウント@aika
『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。
『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)
体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。
©Westend61/Gettyimages
©RyanKing999/Gettyimages
©mediaphotos/Gettyimages
文・大久保愛
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