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東京なのに畑は歩いて数分! 農園レストランで旬野菜をいただく

ananweb / 2021年5月19日 19時40分

東京なのに畑は歩いて数分! 農園レストランで旬野菜をいただく

フードライター・平野紗季子さんの「MY STANDARD GOURMET」。今回は都市型農園レストラ『PLANT』の旬野菜料理です。

今日食べたものはどこから来たんだろう。その問いに正確に答えるって難しい。でも、板橋区・蓮根の『PLANT』で登場する食材の出自は明確だ。なんせ店から歩いて数分の「THE HASUNEFARM」の有機農法で育てた野菜たちがテーブルにのぼるから。「うちは江戸時代から農家の家系ですが、5年前に父が他界したとき農園の存続も危ぶまれて。でも私は都市農業に魅力を感じて、続ける決意をしたんです」と、オーナーの川口真由美さん。パートナーの冨永悠さんと共に3年前から農園を運営してきた。「直売や収穫体験を行ううち、畑から生まれるコミュニティの面白さに気づいて」。もっと地域に畑の価値を還元したい。そんな思いの先に浮かんだのがレストランだった。

今年4月にオープンした『PLANT』は、農と食の実験の場。フリーランスのシェフが週替わりでキッチンに立ち、毎日畑と相談しながらメニューを作る。採れたて野菜のおいしさは格別だ。「畑直結なので市場に出回らない花や根っこも使えるし、生ごみは裏で堆肥にします」。余すことなく食材を使い、循環型の社会をミニマムな単位で実践する。「子どもの頃はうちに畑があるのが恥ずかしかったんです。でも今は……誇らしいかな」と川口さん。生産と消費を結び直し、農と食の循環を実感できる場所。これ以上地球に負荷をかけられない時代にあって、彼女たちの取り組みは可能性の種そのものだ。

「自分で収穫することで調理法も新鮮にイメージできる。畑から発想が生まれます」と、この日の料理を担当する白石貴之シェフ。おまかせコース(平日ランチ¥3,300、土・日・祝日ランチ、ディナー¥11,000)は、たとえば甘くて瑞々しいサラダラティーナに自家製のリコッタに蕪の葉のオイル、ルッコラの花を添えて(写真左)。春の輝き。

PLANT 東京都板橋区蓮根1-14-22 ランチ11:30~/13:30~の2回制(土・日・祝日12:00~の1回制)、ディナー18:00~の1回制 月曜休、不定休 完全予約制 

ひらの・さきこ 1991年生まれ。フードエッセイスト。著書にエッセイ集『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)。

※『anan』2021年5月26日号より。写真・清水奈緒 取材、文・平野紗季子

(by anan編集部)

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