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一貫80円から楽しめる! 昔ながらの“町寿司”が話題に

ananweb / 2021年6月23日 20時10分

一貫80円から楽しめる! 昔ながらの“町寿司”が話題に

レストランジャーナリスト・犬養裕美子さんの「今日、どこで何、食べる?」。今回ご紹介するのは『すし光琳(こうりん)』の町寿司です。

安くて自由に注文できる回転寿司から、つまみと握りをおまかせで楽しむ高級寿司まで。寿司は様々な工夫が凝らされながら進化を遂げてきた。しかし、いま求められているのはごくフツーの店、いわば「町寿司」ではないだろうか。4月1日、渋谷と代々木公園の間にひっそりとオープンした『すし光琳』に行ってそんな思いを確信させられた。

ここは「町寿司」の魅力に溢れている。壁にはその日のおすすめ料理や握りの値段が張り出され、つまみの毛ガニは3000円を超えるけど(それでもその価値がわかる人には激安)、ほとんどが1000円前後。握りは一貫80円から680円(税抜き)。安心して好きに注文すればいいのだ。思う存分食べて飲んで1万円でお釣りがくる。この満足感には感謝の気持ちさえ湧いてくる。

店主の新田真治さんが修業したのは、杉並の寿司店。40席あり、子供も大人も歓迎の町寿司。そこで5年基礎を身につけ、あとはフグ、日本料理など幅広く学んだという。そして2016年には28歳で最初の店『すし宗達』を初台にオープン。昔ながらの「お好み」スタイルにした。これがかえって新鮮で。あっという間に人気店になり、2年後に『寿司おでん 芦舟』、そして3店目がここと驚くほどの速さで店舗数が増えている。「目標は30店舗!」、令和の町寿司は、大きな志に満ちている!

手前・握り。赤酢、白酢を混ぜたすし飯は色は濃いが味わいはスッキリ。どんなネタにも合う。左から、那智勝浦の大トロ¥638、江戸前のキスの昆布締め¥418、大分の赤貝¥528、静岡のシメサバ¥418、対馬の穴子¥418。奥右・タコの唐揚げ¥638。丁寧に吸盤をカットして衣をつけて唐揚げに。ビールに合うおつまみ。奥左・ニタリクジラの刺し身¥1,078。珍しいクジラの刺し身は、意外なほど癖がなくキレイな後味。

すし光琳(こうりん) 東京都渋谷区神山町11-10 梅澤ビルB1 TEL:03・6407・9516 17:00~24:00(23:00LO) 無休 ※営業時間は変更の可能性があるため要確認。

いぬかい・ゆみこ レストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。

※『anan』2021年6月30日号より。写真・清水奈緒 取材、文・犬養裕美子

(by anan編集部)

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