【頭痛、めまい】炎天下や気圧の変化、スマホの見過ぎで急増!? 簡単な対処法 #121
ananweb / 2021年8月11日 19時0分
夏の強い日差しや気圧、ホルモンの変化、動画の見過ぎなどで、頭痛やめまいを感じる人が多いよう。そこで、漢方薬剤師の大久保愛先生が、これらの悩みを解消できる簡単な方法を教えてくれます!
頭痛やめまい、最近感じていませんか?
【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 121
最近、頭痛やめまいを感じることはありませんか? 私たちは直射日光に当たりすぎたり、気圧が変化したり、ホルモンの変化だったり、動画の見すぎだったり、ストレス過多だったり、寝不足だったり、お酒を飲みすぎだったりと、さまざまな影響により頭痛やめまいを感じることがあります。
今週は夏休み中の方が多いかもしれませんが、お休みでのんびりしたい日、ちょっとお出かけをしたい日、誰かと会う日などに頭が痛くなったり、めまいを感じてしまったら一気に楽しさが半減してしまいますよね。
今後、台風やゲリラ豪雨の頻度も増えていく季節になると思うので、こういった不調もそれに伴い増えていく可能性があります。そこで、楽しい夏の思い出を少しでも増やせるように、頭痛やめまい予防の食薬習慣を紹介します。
今週は、頭痛やめまい予防の食薬習慣
頭痛もちの人って意外と多いですよね。とくに生理周期や気候に左右される人が多いように感じます。漢方では女性の場合には、マグネシウムや鉄、ビタミンB群が不足する『血虚』による頭痛が多いとされています。また、雨の日など気候に左右されるような頭痛やめまいは、胃腸の働きをはじめとした水分代謝が悪い『痰湿』がたまりやすい人に多いとされています。
あとは、肩こりや眼精疲労、姿勢のゆがみなどによる血液やリンパの巡りが悪いことが原因の『瘀血』の人にも多いです。このように頭痛やめまいの原因は複数あり、複合的なケースがあります。そこで、『血』を補い『痰湿』を取り除き『血』の巡りを改善する多機能な食薬を紹介します。
今週食べるとよい食材・メニューは、【カツオと大根おろしのサラダ】です。
食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー:カツオと大根おろしのサラダ】
さっそく作り方を紹介します。ビニール袋にカツオのたたき又はカツオの刺身、多めのすりおろした生姜、みりんと醤油を1:1の比率になるようにして入れ、もみ込み、15分くらいおいておきます。そして、お皿にカツオを並べ、たっぷり大根おろしをのせて、醤油とたっぷりのレモン汁を絞り、刻んだブロッコリースプラウトまたはネギを乗せたら完成です。
【カツオ】
夏の味覚であるカツオには、タンパク質、ビタミンB群、ミネラルと『血』を補う栄養が豊富です。また、免疫をサポートするビタミンD、脳細胞を活性化するDHAも多く含まれています。そして、ヒスチジンやアンセリンを含むことで『瘀血』の改善にも役立ちます。
【大根おろし】
消化酵素が含まれるため胃腸の働きを助け『痰湿』の除去に役立ちます。さらに、イソチオシアネートを含むため血流を促し『瘀血』の改善にも役立ちます。イソチオシアネートには、抗酸化作用、抗炎症作用、抗糖化作用などもあるので紫外線によるダメージの軽減にも役立ちます。
今回ブロッコリースプラウトを仕上げに乗せますが、これにもイソチオシアネートが含まれています。この成分は香り成分なので香りが引き立つよう、生の状態で細かく刻んで食べるとより効果的です。大根はすりおろし、ブロッコリースプラウトはできるだけ細かく刻むか、よく噛んで食べるのがおすすめです。ほかにも体バテ改善レシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
※食薬とは…
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。
月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。
つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。
Information
大久保 愛 先生
漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。
公式LINEアカウント@aika
『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。
『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)
体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。
©courtneyk/Gettyimages
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文・大久保愛
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