長谷川京子「胸を大事にするということは、自分を大切に思うこと」
ananweb / 2021年9月28日 19時10分
20代、30代、40代…いつの年代も、それぞれの美しさを放ち、私たちに勇気や希望を与えてくれる。そんな長谷川京子さんの新たな気づきとは。
長谷川京子が語る、自愛と解放の気づき。
“自愛”をテーマに、日々の変化に敏感になっていきたい。
鍛えられた体幹にまとった、しなやかな筋肉が曲線美を描き、大きく開いた胸元からは潤った素肌が眩しさを放つ。歳を重ねるごとに魅力を更新しているように見える、長谷川京子さん。椅子に座っただけで、さまになってしまう。
「モデルの仕事がメインだった20代の頃は、時代的にも痩せていることが最優先でした。また、私はモデルとしては背も高くなかったし、ボリュームがある胸がコンプレックスだったりもして。30代は、仕事をしながら子育てに追われた毎日。なかなか自分の体に目を向ける余裕も時間もなかったですね。ステージが変わり、40代になった今、ようやく自分自身を愛おしむことができるようになりました」
誰でも平等に年齢を重ねる。「大事なのはあらゆる変化に対してその時どきにどう対応して、どう受け入れるかだと思う」と、長谷川さん。
「環境や体質、女性ホルモンのバランスが変化するのは当然。いろんな年代を経てそういうこともわかってきた今だから、睡眠や食生活など多方面から必要なアプローチができるようになったんです。パーンとハリのある体ではなくなったけれど、若い時の体だけがいいとも思っていなくて。変化を感じながら、今やれることはなんだろう…と日々考えているし、そんな折り合いをつけるのは嫌いじゃないんですよね。そもそも私は、引き算したあとに身につける色気や強さみたいなものが好きなタイプ。いらないものを削ぎ落として、そこから自分らしく構築していくことに魅力を感じます。若い頃はどんどん足せる無敵さもあるけど、トゥーマッチになりがち。年齢とともにいろんなことが自然と引き算されていく中で“もうちょっと体をこう変えたいのよね”なんて笑いながら頑張っている女性の方が好きです。そして、人生経験を積んで自分の体に向き合って生きているといろんな意見も聞けるようになり、人としての深みも生まれるんですよね」
今年、自身が手がける下着ブランド『ESS by』をローンチ。経験値から得たこだわりが詰まっている。
「下着は直接肌に触れるもの。とくにブラジャーはハートの上にくるものだからこそ、大事にしたい。というのも、心地いい下着を着けていると、それだけで自分の気分が変わるんです。心が解放されて、自由になれる気がするし、自分に自信が持てるようになる。そうなると表情や顔色までが変わり、見る人の印象までも変えられるんです。胸を大事にするということは、自分を大切に思うことでもあるのではないでしょうか。『ESS by』の下着もまた、飾り立てるのではなく引き算でシンプルにデザインしました。Tシャツ1枚をさらっと着た時でも当たりが出ず、パッドにエッジを利かせているので美しい形をキープできるところが、ファッション好きの私のこだわりかな。ちなみに、1か月半に一度ぐらいはサロンでバストケアをしています。背中をほぐし、流れがちな肉をバストに戻して整えることで、下着や服をまとった時のシルエットがきれいに見えるから」
現在、週に2回通っているジムでは、ヒップ作りに力を入れているそう。
「ヒップの筋肉を鍛えることは、すごく重要なことだと思っています。たとえば、年齢的にお腹がぽっこり出てきてしまっても、ヒップにボリュームがあって上がっていれば全身のバランスはいいし、メリハリがつく。また、この人はちゃんと体を鍛えているな、見えない部分のケアも行き届いている丁寧な人だな、など後ろ姿には人となりも出ると思っています。だからこそ、おろそかにはしたくないんですよね。理想を実現するために『モデルのキャンディス・スワンポールのお尻になりたい』など、トレーナーに画像を見せて具体的なオーダーも。こんな体にしたい! と思ったらキツいトレーニングもできちゃう。だって思い込まないととことん怠けちゃうから(笑)」
悩み多き今の時代において、自らポジティブなマインドを導き出した強さもまた、長谷川さんの大きな魅力といえるだろう。
「私には長年、他人の気持ちを汲んで空気を読んで、みんながいいところに落とし込みたいという癖がついていたし、そうすればみんながハッピーになれると思っていたんです。そのぶん、人目が気にならない海外に行くことで自分の素をさらけ出してリセットしていた。でもコロナ禍においてそれができなくなった今、もっと自分を優先しないと自分自身がハッピーになれないし、周りもハッピーになれないと思った。これからは“自分を愛すること”をテーマに、日々の変化にさらに敏感になっていきたい。目指すところは、自分のスタイルを持ち、必要に応じて柔軟に自分を変えられる人です」
長谷川さん自らモデルを務める、下着ブランド『ESS by』は、体への束縛を解き放ち“自分を一番愛する”がコンセプト。
はせがわ・きょうこ 1978年7月22日生まれ、千葉県出身。女優、モデルとして活躍。YouTubeチャンネルでは料理や私服、恋愛トークなど飾らない姿を見せて話題になっている。
ボディスーツ¥44,000 パンツ¥66,000(共にヘンネ/ヘンネ カスタマーサポート customer@haengnae.co.jp) オープントゥパンプス¥116,600(ジャンヴィト ロッシ/ジージーアール ジャパン TEL:03・3403・5564) ピアス¥44,000(ヴァガス/イセタンサローネ TEL:03・6434・7975) バングルは本人私物
※『anan』2021年9月29日号より。写真・五十嵐隆裕(SIGNO) スタイリスト・樋田直子(AGENCE HIRATA) ヘア・Dai Michishita(Sun and Soil) メイク・佐々木貞江 取材、文・若山あや 撮影協力・プロップスナウ
(by anan編集部)
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