すぐ喉がイガイガする人へ…! 「免疫力を高めて風邪を予防する」意外な方法 #133
ananweb / 2021年11月8日 20時0分
風邪が流行るシーズンとなりました。毎年のように思う、「今年こそは風邪を引きたくない…」。それがようやく叶うかもしれません! 漢方薬剤師の大久保愛先生が風邪を予防する意外な方法を教えてくれます!
風邪を引いていませんか?
【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 133
秋らしい穏やかな気候が続きますが、なんだか調子が悪いと感じることはないでしょうか。ただ、今年の秋冬も風邪を引くと白い目で見られることになると思います。これから風邪シーズンに突入しますが、できれば一度も風邪を引かずに来年の春まで駆け抜けたいですよね。そのためには、体を作っている日々の食事や運動、睡眠の質が大事になってきます。
体を作っているのは、薬ではなく食事ですよね。毎年、秋冬は苦手だなと感じる人は、さっそく自分の生活習慣を見なおしてみましょう。とくに喉から始まる風邪は、長引きやすく、周囲を不快にさせてしまうので気をつけたいですね。そこで、今週は免疫力を高め風邪シーズンをのりきる食薬習慣を紹介します。
今週は、風邪シーズンをのりきる食薬習慣
喉がイガイガしたり、生理前になると風邪っぽくなったり、疲れやすくなったり…意外と今の時期の体調管理って大変ですよね。なかには、外出する機会が少しずつ増えることで食が乱れたり、寝る時間が遅くなったりと、急に人の動きが活発になったこともあり生活習慣の乱れやそれに伴うストレスまでも感じている人も多いのではないでしょうか。
また、秋には空気が乾燥することで、細菌やウイルス、ダニ、ホコリ、花粉などが飛散し不調を感じるタイミングが増えてしまいがちです。そこで、私たちは抵抗力をつけておくことが必要となります。それに必要なことの一つとして食薬習慣があります。
抵抗力をつけることを漢方では『補気』と呼びます。そこで、今週は自粛が少しずつ緩和されて元の生活に近づこうとしている今、生活習慣が急に乱れ免疫力が低下しがちな人のために『補気』することができる食薬習慣を紹介します。食べるとよい食材・メニューは、【らっきょうの玉子焼き】です。
食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー:らっきょうの玉子焼き】
作り方は、らっきょうをみじん切りにして、玉子焼きの具材として使用するだけです。カレーなどで余ったらっきょうを健康的なおかずにリメイクできますよ。
【らっきょう】
らっきょうには、抗菌作用や抗酸化作用の高いジアリルスルフィドやアリシンが含まれているという特徴があります。そのため、身のまわりで風邪を引いている人がいてうつされたくない時には最適ですね。
また、食物繊維の量もゴボウと比べてもダントツに多く、整腸作用や脂肪の吸収の抑制のためなどに効果的です。ただ、胃腸が弱っている時、食物繊維をとりすぎると負担になることがあるので状態にあわせて食べましょう。
【玉子】
体のベースとなるタンパク質やビタミンB群やミネラルの栄養素をバランスよく含み、体づくりに役立ちます。そして、バリア機能を高めるビタミンAやビタミンDも含んでいます。
玉子焼きには、ネギやタラコ、チーズ、山椒、じゃこ、シソなど皆さんお好きなものを入れて焼いていると思います。その中のバリエーションの一つにらっきょうも入れてみてはいかがでしょうか。ほかにも免疫を高めるレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
※食薬とは…
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。
月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。
つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。
Information
大久保 愛 先生
漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。
公式LINEアカウント@aika
『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。
『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)
体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。
©Eric Audras/Gettyimages
©Cavan Images/Gettyimages
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文・大久保愛
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