やっぱりすごい! カラダがポカポカに…今すぐ試したい昔ながらの温活3選
ananweb / 2022年1月19日 20時0分
厳しい冬の寒さは、今に始まったことではありません。現在のような暖房器具がなかった頃は、どのようにしてカラダを温めていたのでしょうか? 白湯など、昔ながらの温活方法を詳しく解説します。
いいことだらけ! 明日からはじめたい朝“白湯(さゆ)”
冷えには白湯が良いと聞いたことがある人も多いのではないでしょうか? とはいっても、なぜ良いのか、どんな良いことがあるのか、ということは分からないかたが多いと思います。ここでは、明日の朝からさっそく実践したくなる白湯の魅力を「コンフィアンサ せき鍼灸院」セラピスト・市野さおりさんに紹介していただきます。
市野さおりさん 寝起きのカラダは、一日のうちでもっとも体温が低く、乾いた状態です。そこで試してもらいたいのが、“1杯の白湯を飲む”という習慣。やかんで沸かしたお湯=白湯には、寒さで滞った血流を促進させ、血液を浄化してくれる作用が。胃腸への負担も少ないので、朝に摂る水分としては理想的です。作り方のポイントは、コンロを使うこと。火にかけて沸騰させると“火”のパワーを取り入れられるというのが漢方の考え方。効果もより期待できます。蒸気で水の中の不純物が飛ばされるので、味も驚くほどおいしくなります。
白湯のおいしい作り方
1:水道水をやかんに入れる。
蒸気で不純物を飛ばすので、水道水でOK。気になる人は、浄水器を通した水を使って。
2:火にかけて沸騰させる。
やかんを強火にかけ、沸騰したら少しだけ火を弱める。そのまま沸かし続け、15分後に火を止める。
3:マグカップに注ぎ、少し冷ましてから飲む。
カラダに浸透しやすい温度は、体温+20°Cくらい。熱いまま飲みたい人は、空気を混ぜるように、すすって飲むと。
温活生活Q&A
Q:飲むと効果があるタイミングは?
A:起きてすぐ、空腹の状態がベスト。
市野さおりさん 朝起きた直後、胃腸に何も入っていない状態で白湯を飲むと、胃腸のリンパや血液の流れが良くなり、カラダ全体に目覚めのスイッチが入ります。ゆっくりでいいので、コップ1杯分、200~250mlほどを朝食前に飲むようにしましょう。湯気を顔に軽くあてながら冷ますのもオススメ。食前に水分を摂ると、血糖値の上昇も防げます。
Q:やかんがない! 電気ケトルではだめ?
A:3回沸かすと、味もおいしく。
市野さおりさん おいしい白湯を作るためには、沸騰させることでなるべくたくさん蒸気を飛ばし、カルキ成分などの不純物を取り除くのがポイント。やむを得ず電気ケトルを使う場合は、最低3回は沸騰させてください。実際に飲み比べてみればわかると思いますが、1回沸かすのと3回沸かすのでは、驚くほど味に違いが出て飲みやすくなります。
Q:お湯を沸かせない時は、どうやって飲めばいいの?
A:スパイスをプラスすればOK。
市野さおりさん 白湯の効果を高めるには、火のパワーを取り込むことがポイント。でも、オフィスにいる時など、どうしてもお湯を沸かせないこともあるはず。そんな時は、電気ポットやウォーターサーバーのお湯にスパイスをプラスする“スパイス白湯”がおすすめです。作り方は、月桂樹や七味、ブラックペッパーなどのスパイスを、お好みでお湯に入れるだけ。それぞれに血流促進効果や胃腸を整える効果が。あたたまりもより長く実感できます。
市野さおりさん 「コンフィアンサ せき鍼灸院」セラピスト。『足裏分析リフレクソロジー』(BABジャパン)、『カラダの不調を整える スパイス白湯』(宝島社)など著書多数。
※『anan』2018年12月19日号より。写真・中島慶子 取材、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
※ 2018年12月14日配信
冬をあったかく過ごす、昔ながらの温活
例えば寒くて風邪をひきそう、という時、「しょうが入り葛湯が良い」「お風呂にゆずを」、そんなアドバイスを耳にしたことが一度はあるはず。鍼灸師の田中友也さんに昔ながらのこうした伝承を聞きました。
田中友也さん 物質的に豊かではなかった時代から、人々は身近にできる工夫で体を温め、風邪などの不調を防いできました。経験の積み重ねから生まれた温活法は、現代の生活でも大いに役立つはず。
真っ黒焼きみかんで風邪予防。
田中友也さん 果物の多くは漢方では冷やす“涼性”なのですが、焼くとその性質が緩和されて、体が温まるおやつに。あつあつのうちに食べると体がぽかぽかしてきます。ビタミンCも多いので、美容や疲労回復にもいいですよ。
作り方はいたって簡単。
田中友也さん みかんをトースターで焼くだけ。10分くらいじっくり焼いて、皮が真っ黒になったら出来上がりです。
漢方の養生法に基づいた温活
中医学をもとに日本で古くから発展してきた「漢方」の「養生法」。漢方家の櫻井大典さんに聞きました。
櫻井大典さん 中医学は、自然と調和して健やかに暮らすことを目指した伝統医療。次の季節を元気に過ごすために、今の時期に心がけておきたい備えを指南するのが養生法です。冬は首や手首、足首を冷やさない、温める力のある旬のものを食べるなど、すぐにできることばかり。ぜひ取り入れてくださいね。
足が冷たい時は、靴下に唐辛子。
強い辛みを持ち、食べれば即時に体が温まる唐辛子。聞くところによれば、昔は雪山を登る人が油紙に包んで登山靴に入れ、足先を温めるのに使ったとか。
櫻井大典さん カプサイシンが含まれているので、確かに発熱作用はあるでしょう。靴下に入れれば、多少の温かさは感じられるはず。
漢方の世界では、外用薬として使われることもあるそう。
櫻井大典さん 試す場合は唐辛子が肌に直接触れないよう、必ずガーゼなどに包んでください。水を介すと刺激が和らぐので、お湯に1~2個入れて足湯をするのもよいでしょう。
田中友也さん 鍼灸師、国際中医専門員。兵庫県神戸市の「CoCo美漢方」で健康相談に乗る傍ら、鍼灸の施術を行い、養生法をTwitterで発信する。著書に『こころと体がラクになるツボ押し養生』(学研プラス)など多数。
櫻井大典さん 漢方家、国際中医専門員。“ゆる漢方”をテーマに季節ごとの養生法を分かりやすく伝えるTwitterで人気に。『大人女子のゆるっと漢方生活』(主婦の友社)、『漢方生活を楽しむ教科書』(ナツメ社)など著書多数。
※『anan』2021年12月22日号より。イラスト・松尾モノ 取材、文・新田草子(by anan編集部)
※ 2021年12月19日配信
自分にあった温活を見つけよう
温活とよばれる方法は多々あります。その中で、自分に合ったものが見つけ、かつ続けていきたいですね。カラダから冷えを取り、ポカポカと元気にすごしましょう。
まとめ構成・小田原みみ
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