King & Prince 5人のきらめきと想いがつまったの初の4大ドームツアーレポ
ananweb / 2022年5月3日 17時0分
待ちに待ったKing & Princeのドームツアー「King & Prince First DOME TOUR 2022 〜Mr.〜」。2022年4月16日の東京ドーム公演の様子をレポートします。
彼らのこれまで、今、そして未来を感じさせるパフォーマンス。
2018年のデビュー以来、常に勢いを増し、グループとしても個人としても活躍の場を広げているKing & Princeが、4月2日、初となる4大ドームツアー公演「King & Prince First DOME TOUR 2022 〜Mr.〜」をスタートさせた。CDデビュー記者会見で、リーダーである岸優太さんが「いつかドームでのコンサートをしたい」と語っていた夢がついに実現。また、ジャニーズとしてもコロナ後初となるドームツアーとなった。
福岡PayPayドーム、京セラドーム大阪を巡った彼らは、4月16日、東京ドームに降り立った。動員数は約5万5000人。広い会場には、ファンの熱く、温かな想いが満ち満ちている。照明が落ち、メンバーを紹介するムービーが流れた後、王子様のような白い衣装を纏い巨大な観覧車に乗った、まばゆい光を放つ5人が目の前に現れた。
直径約10mの観覧車は時計型をしていて、さらにムービングステージとして観客の方へと迫ってくる。演出を担当した神宮寺勇太さんが「タイムービング」と命名したもので、インパクトある華やかな演出が見る者を非日常的な空間へと誘う。また、観覧車といえば、アミューズメントパークのなかでも圧倒的な存在感を放つシンボリックな存在。それは、今のKing & Princeを象徴しているようにも感じられた。
今回のツアータイトルに掲げられた「Mr.」は、彼らのジャニーズJr.時代のグループ名である「Mr.King vs Mr.Prince」にちなんだもの。グループの原点から辿ってきた道を感じてもらい、好きになってほしいというメンバーの想いが込められている。「Mr.」のロゴは、髙橋海人さんがデザインしたものだ。
実際、大きな見どころの一つとなったのが、ジャニーズJr.時代からの人気曲を披露するコーナー。当時の衣装で登場した5人が次々に歌い踊り、会場をエモーショナルなムードに包み込む。懐かしいと感じる人もいれば、新鮮に思う人、「このパフォーマンスをライブで見られるなんて…」と感激する人、想いはさまざまであったに違いない。
もちろん、デビューからこれまで、そして今のKing & Princeも、しっかりと届けていく。デビュー曲であり、今やアイドルソングのアンセムとなった「シンデレラガール」は、フル尺でパフォーマンス。平野紫耀さんが歌い出すと会場の空気が一変。ハッと息を飲む一瞬の静けさの後、この日一番といっても過言ではない高揚感が生まれた。これまでリリースしてきた全シングル楽曲、コンサートでの人気曲、初めて披露する曲など、King & Princeの歴史が詰まったセットリストは、彼らからファンへの感謝の気持ちにほかならない。
それは演出にも見てとれる。トロッコに乗って会場の隅々まで駆け巡り、また、巨大クレーン「メカアーム」に乗り込んでドームの上の方にも、ちゃんと姿を見せに行く。時折、「みなさんの顔、見えてますよ」と声を掛ける場面もあり、誰のことも置いていかないという想いが感じられる。また、メンバーカラーの紙吹雪や、レーザーを使った演出、次々に打ち上げられる花火なども、ライブに彩りを添え、祝祭ムードを盛り上げた。
怒涛のパフォーマンスの合間には、5人の関係性の良さが伝わってくる微笑ましい場面も。顔を見合わせて笑い合う姿が印象的だったのは、平野さんと神宮寺さん。また、MCでは、岸さんがカッコいいと思うメンバーランキングを発表することに。永瀬廉さんを4位に選んだ後、自身の順位を3位と明かした岸さんに、永瀬さんが「ちょっと!」と詰め寄る姿には、会場が大いに沸いた。
岸さんと髙橋さん恒例のいじり合いも健在。岸さんは他にも、おふざけコーナーをプロデュースしたり、「わっしょい!」「そいや!」という掛け声をファンに投げかけるなど、たくさんの笑顔を作り出していた。
本編のラストに待っていたのは、怒涛のダンス曲ブロック。その一つには、平野さんと髙橋さんが振り付けを担当した楽曲もあり、豊かな表現力で魅せる難易度のパフォーマンスに思わず唸る。愛されるキャラクターだけでなく、努力をして着実に積み重ねてきた高いスキルをも持ち合わせた彼らを目の当たりにして、King & Princeの底知れない魅力と、アイドルとしての強さを実感した人も多かったのではないだろうか。
最後の挨拶では、「ジュニア時代から応援してくれてる方にも最近King & Princeのことが好きなってくれたという方にも、もっともっと好きになってくれたらいいなという思いで作りました」と話した神宮寺さん。髙橋さんは「みなさんから普段もらっている愛をちゃんと返せるようにメンバーみんなで臨んだステージで、本当にこの瞬間が幸せです」と思いを伝える。永瀬さんは、「こんなに幸せな空間をジャニーさんも見てくれているんだなって思うと、懐かしい気持ちにもなるし、『King & Princeはすごい』と思わせられるようなものを作っていかないといけないなって強く思いました」とジャニー喜多川さんに思いを馳せ、決意を新たに。岸さんは、「ずっと夢に見ていた東京ドーム公演。気持ち良かったなんてもんじゃないですね。そんな言葉じゃ正直、片付けられないです。ド気持ち良かったです」と、夢が叶った気持ちを口にした。
そして、平野さんは「デビューして、まだ4年でドームは早いんじゃないかなとか、会場の一番奥まで届くのかなとか、表現力が足りてるのかなとか思ったんですけど」と不安な気持ちを率直に伝え、「僕たちの想いが、心の奥までちゃんと届きましたか?」と問いかける。会場からの拍手を受け、「でも僕は、今日だけでは満足していません。こんなに素敵な景色があるなら、もっと素敵な景色があると思うんです。それをKing & Princeと、ティアラ(ファンの総称)のみんなで見にいきたい」「もっともっとカッコよくなって、みなさんが胸を張ってKing & Princeのファンだと言えるように頑張ります」と、野心と展望を強く語った。
ツアータイトル「Mr.」に込められた想いの通り、King & Princeというグループのこれまでと今を見せただけでなく希望が詰まった、楽しみでしかない“これから”をも感じさせた今回のライブ。途中、平野さんが「俺はティアラに恋煩い」と歌詞を変えて歌う場面があったが、ファンへの真摯な想い、感謝の気持ちが深く、強く伝わってくるものであった。今年、デビュー5年目に突入する彼ら。さらなる高みへと駆け上がっていくことを予感させる初のドームツアーは、5月15日、平野さんの出身地である愛知で幕を閉じる。
Infomation
『King & Prince First DOME TOUR 2022 〜Mr.〜』
福岡、大阪、東京、名古屋の全4か所を巡るグループ初のドームツアー。
取材・文 重信 綾
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