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ZETA DIVISION「日本のチームでいちばん練習を積んだ自負があった」 世界大会を振り返る

ananweb / 2022年7月5日 18時30分

ZETA DIVISION「日本のチームでいちばん練習を積んだ自負があった」 世界大会を振り返る

国際大会で3位に輝くという偉業を成し遂げた日本のe‐sportsチーム「ZETA DIVISION」。プロゲーマーになるまで、そして最前線で活躍する秘訣を5人に直撃。

初のブートキャンプで、より結束が固くなった。



――4月にアイスランドで開催された世界大会を改めて振り返ってみて、いかがですか?

Laz:行く前から楽しみで仕方なかったです。開催地のアイスランドに行く前に、予行演習でホテルを取ってもらったんです。「ブートキャンプ」っていう、いわゆる合宿ですね。そこで、みんなの人となりがよりわかって。



SugarZ3ro:現地では動画で見た海外チームと対戦できて楽しかったです。思ったより自分たちが通用するってわかったし。



TENNN:確かに、思った以上にいけるなと感じた。それまでは実感が全然なかったし、大丈夫かな、ボコされないかなって感じだったけど。



crow:僕は前のチームで世界大会を経験していたので、前々から「このチームで通用しないわけがないな」と感じてたんです。練習どおり、普段どおりの実力を出せれば勝てるなと。



Laz:アイスランドに着いて1週間ほど現地で練習できる余裕があったんです。その間に何が通用して何が通用しないかを確認して、敵チームを調べて戦略を立てることができました。



Dep:練習中、海外選手が身近にいたのもいい経験でした。オランダの「Team Liquid」と練習試合した夜に、ホテルで所属選手のScreaMとバッタリ会ったんです。そこで「お前ら強かったじゃん」って言ってくれて。



――世界大会出場の反響は?

crow:注目度が違いましたね。僕たちの試合時間は日本では朝方だったのに、試合後のパブリックビューイングに大勢の観客の方々がいたんです。驚きました。



Laz:大会前から盛り上がっていましたけど、1段階上の熱量がありましたね。いまだにTwitter世界トレンド1位とか意味がわからないですもん。ゲーマーしかTwitterやってないんじゃないかなって(笑)。



TENNN:フォロワー何百万みたいな人から「見ました!」ってフォローがきてびっくりした。



SugarZ3ro:話したこともない人から連絡が来たり。めっちゃ有名だなって。



――名声を得て結束も高まったと思うんですが、現チームになった当初はどんな雰囲気だったんでしょうか。

crow:最初の1か月くらいは探り探りみたいな(笑)。



Dep:名前は知ってたけど会ったことはなくて。ゲーム用語で、チームの雰囲気を壊すヤバいプレイヤーを「トキシック」って言うんですけど、そういう人はいなそうで、ホッとしました。



crow:反省会やミーティングで思ったことを言ううちに、徐々にお互いの考えを理解していった気がします。



Laz:休みの日に出かけるとかはないけど、こういうインタビューの後にみんなでごはん食べに行ったりね。



crow:確かDepが「今日から呼び捨てでいいですか?」って言ってきたことがあったよね。



TENNN:あった(笑)。



Dep:ゲーム中に、いちいち「さん」をつけるの面倒くさいなと思って。



SugarZ3ro:戦ってる時に敬語だと面倒っていうのはある。



Laz:宣言しなくてもいいのに(笑)。

ゲームをしながら、関係を築いていく。



――5人5様の個性があるのが「ZETA DIVISION」の魅力だなと思うんですが、各自チームメイトをどうご覧になっていますか?

Dep:Lazさんは人一倍みんなに気を遣ってくれてますね。察して声かけてくれるから、ありがたいです。



Laz:リーダーだからね。SugarZ3roは真面目で、頭のキレる選手だなと思う。



Dep:19歳って感じがしないし、めっちゃかわいい。俺の口癖がうつったりしてるの見ると、もう弟って感じ。



SugarZ3ro:恥ずかしい(笑)。Depは、オラオラタイプかと思いきや実はめちゃくちゃ器用っていう。



crow:Depって練習を真面目にやらないんじゃないかって思われがちですけど、でも……営業妨害になっちゃうかもしれないけど(笑)、実はコソ練頑張ってる。そういうのを見ると、ちゃんと強い理由があるんだなって。



Dep:crowさんとはよく話しますよね。ふざけ合ってます。真面目な人だと思ってたけど、実はチョケてる。



crow:そういうのよくないぞ。



TENNN:僕は逆に怖かったですね。



crow:絶対怖くないでしょ。



TENNN:違うチームの時、会場でcrowさんに睨まれたことが……。



crow:いやいや、絶対してない!



Laz:それは勘違いだと思うけど(笑)。でもなんか、FPSゲームで強い選手って真面目でストイックな人が多いから、全体的に怖い印象があるんだよね。



Dep:TENNNさんはヘラヘラしてるように見えるけど、実は熱がすごい。前に世界大会の練習をしてた時、いつもなら真面目にやるのに、俺がふざけて見える行動を取っちゃったんですよ。そしたらTENNNさんが「ふざけてるの?」って。結構ガチだったから、こんな一面もあるんだなって。ちゃんと話し合って仲直りしました。

日本のチームが世界で活躍するには。



――今は世界で戦うフェイズですが、今後日本のe‐sportsチームが皆さんの後に続いて世界に羽ばたくためには、何が必要だと思いますか?

Laz:大前提として、国内でのゲームの盛り上がりが最重要だと思っています。ゲーム人口を増やして、フルタイムで練習できる環境と、成長するための土台を整えていく。そうすればおのずと才能豊かな選手が増えて、日本のゲーム全体のレベルが底上げされるはず。個人的な部分では、海外で活躍する強いチーム、強い選手がどう戦っているのかをちゃんと見ておくこと。強い地域の戦い方を吸収しよう、という姿勢が大事かなと思います。



TENNN:メンタリティ的な話になっちゃうんですけど、日本人って基本弱腰だと思っていて。海外選手って自信に溢れてるんですよ。だからまずは勝つ気持ちでぶつかること。負けたとしても、そこで得た経験を自分のものにしていかないと。



SugarZ3ro:できることをやり続ける、ということですね。世界大会に出て、僕たちは日本のチームでいちばん練習を積んだ自負があったんですけど、あれだけやっても足りなかった。逆に言えば課題は見えているので、それさえやれば勝てるなとも思うんです。練習あるのみですね。



crow:まずは場慣れすることが重要かなと思います。世界大会に初めて出たとして、いきなり活躍できるってすごく珍しいことで。特にプレッシャーがものすごいので、まずは慣れて、実力が出せるようにすることが大事。



Dep:日本ではオンラインで練習するチームが多いんですけど、海外では対面で練習することが多いんです。僕たちも今回のブートキャンプで、チーム全員が同じ場所で練習する大切さがわかった。一緒にいる時間が長ければ長いほど、お互いのことを知ることができる。トップレベルの真似をするのも大事だと思いました。



――最後に、皆さんの今後の目標について聞かせてください。

Laz:チームとしては間違いなく世界大会で1位をとること、優勝です。個人では自分に振り分けられた役割をうまくやっていきたいですね。リーダーとして、プレイヤー5人全員が本当にやりやすい環境を作っていきたい。



crow:世界大会優勝はもちろんで、個人としては『VALORANT』という変化の激しいゲームに、常に対応できるようになっておきたいですね。アップデートでこれまで通用してたことが通用しなくなることがあるので、いち早く適応できるよう備えたいです。



SugarZ3ro:世界大会で優勝して、その状態を継続していきたい。常に世界を狙っていけるポジションにいたい。今それが叶いつつあるので、今後に繋げていきたいと思っています。



Dep:優勝は狙っていきます。それ以上に、準決勝で北米の「OpTic Gaming」に負けたのが悔しかった。とにかくリベンジしたいですね。



TENNN:個人面ではうまくいってる時にサボりがちなので、気を抜かずにプレイしていきたいです。チームの目標は、みんなは世界一って言ってますけど、僕は宇宙一! 世界一だとすぐ抜かれると思ってるんで、チームで宇宙一になりたいと思います。

写真右から時計まわりに、
Dep 2000年12月4日生まれ、東京都出身。『Overwatch』や『PUBG』など、様々な大会で日本代表を務める。’21年12月、エースとして活躍していた「REJECT」から「ZETA DIVISION」に移籍加入。
レザーベスト¥9,900(アイバー/シアン PR TEL:03・6662・5525) パンツ¥47,080(アウケンリエヴ/ワイヤレス TEL:090・3001・0480) ネックレス¥27,500 ブレスレット¥41,800(共にバフ TEL:0154・38・2600) シャツ、ソックス、シューズはスタイリスト私物

Laz 1995年11月26日生まれ、神奈川県出身。『カウンターストライク:グローバルオフェンシブ』(CS:GO)の大会で実績を重ね、プロゲーマーに。日本のVALORANTシーンを牽引してきた孤高の天才。
シャツ¥28,600(シャリーフ/シアン PR) ネックレス¥46,200(バフ) ブレスレット¥29,700(トゥエンティーエイティー/HEMT PR TEL:03・6721・0882) ジャケット、パンツ、ベルト、シューズはスタイリスト私物

crow 1997年11月28日生まれ、神奈川県出身。2015年にプロゲーミングチーム「Absolute」に加入。以降「SCARZ Absolute」など様々なチームで経験を積む。自身のYouTubeチャンネル「crowfps」で行うコーチング企画も人気。
ベスト¥30,800(ヌンク/HEMT PR) ネックレス¥5,500 ブレスレット¥4,950(共にエルエイチエムイー/シアン PR) カットソー、パンツ、シューズはスタイリスト私物

TENNN 2001年10月19日生まれ、静岡県出身。2019年に「Green Leaves」の『Overwatch』部門に所属。「DetonatioN Gaming」で『VALORANT』の選手となり、’21年12月に「ZETA DIVISION」に加入。
ジャケット¥55,000 シャツ¥29,700(共にネフォロジスト) ブレスレット¥27,500(トゥエンティーエイティー/HEMT PR) パンツ、ソックス、シューズはスタイリスト私物

SugarZ3ro 2003年3月18日生まれ、千葉県出身。『VALORANT』の核となる高難易度キャラクター「アストラ」の日本No.1プレイヤー。’21年12月、「NORTHEPTION」から「ZETA DIVISION」に移籍加入。鉄壁の守備力を誇る。
ジャケット¥12,980 パンツ¥6,930(共にキャスパージョン) シャツ¥18,150(エバース) ネックレス¥4,400(エルエイチエムイー) 以上シアン PR ブレスレット¥19,800(トゥエンティーエイティー/HEMT PR) ブーツはスタイリスト私物

ZETA DIVISION(ゼータ ディビジョン) 日本発のゲーミングライフスタイルブランド。ゲーム選手からクリエイターまで様々なメンバーが在籍。選手たちの圧倒的な強さ、クリエイターたちが作る最先端の世界観で注目を集める。

※『anan』2022年7月6日号より。写真・内田紘倫(The VOICE) スタイリスト・鹿野巧真 ヘア&メイク・KOKI NOGUCHI(TRON) 取材、文・飯田ネオ 鈴木恵美 撮影協力・PROPS NOW

(by anan編集部)

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