会社員と偽り出会い系アプリに登録…23歳ホストに下った「エグすぎる天罰」
ananweb / 2022年8月11日 20時0分
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、ノルマを達成できず苦悩する23歳歌舞伎町ホスト。考えた末、会社員と偽り、マッチングアプリで女性と会い…。三松先生がマッチングアプリの実態を教えてくれます!
尚彦(23歳)名前レスなら何しても平気っしょ! と思っていたら、仕事レスに
【レスなひとびと】vol. 172
尚彦は歌舞伎町のホストだ。コロナ真っ最中のときはマジやばかったが、最近は持ち直してきたところ。
「やっべ、これじゃ売り掛けぶん回収できないじゃん」
お客さんのカナからの「来月まで支払い待って」のLINEを見て、焦った声でつぶやく。
「来月はバースデーイベントあるし。集客ノルマ、守れなきゃ罰金じゃんよ。新規も呼ばなきゃやばいって」
何時間も頭をひねって考えた末、いいことを思いつく。
まず会社員を装い、マッチングアプリに登録。マッチした女性とデート。仲良くなったところで、「実はちょっと家族が病気でお金なくて。副業でホストしてるんだよね」とホストクラブに誘う。
一見手間がかかりそうだけど、マッチングアプリで女性を探す時に、ハマってくれそうな人に絞ると案外イケる。ちょっと寂しがりっぽかったり、アイドル好きだったりで、趣味にガンガンお金を使うタイプが狙い目だ。
源氏名は“夕暮ナギサ”。本名は尚彦だから、LINEの登録名はN。マッチングアプリでは直人と名乗って、数名の女の子を狙う。プロフィールなんて「一緒に楽しい時間を過ごしたいです」と書いておけばOK。職業柄、飲みものがなくなる前に注文を聞いたり、ドアをあけてあげたり、女の子がいなくなるまでしっかり見送ったりを当たりまえにするから、簡単にモテた。楽勝楽勝。
店にお客さんは増え、これならしばらくは安心して過ごせる。ある日、先輩から変なツイートを見せられた。
「このNって奴、ナギサじゃね?」と。
見てみると、アプリからホストクラブに誘導した女性のうちのひとり、*Mika*とのLINEのトーク履歴が晒されている。
<マッチアプリにいる、このNって男には要注意。会社員のふりして近づいてくるけど、実はナギサって名前でホストしてる。仲良くなると、頻繁に店に誘ってくる。女を金づるとしか思っていない最悪クソ男>
「うっ。まあ、もうミカは切るんで、大丈夫です」
と先輩には言ったものの。
ツイートはバズり、やがてこんなリプライが。
<え! この直人って人、アタシも会いました! めっちゃ美形だし、おしぼり三角に折り出すし、なんか怪しいとは思ってたんですけど。笑 〇〇って店の、夕暮ナギサですよね?>
やば、店名まで書かれてる。宣材写真やアプリ、LINEのアイコンまで晒されてるし。
「ナギサ、ちょっといい?」
翌日の閉店後、店長に呼ばれる。
「こういうこと書かれちゃうと、お店のイメージも下がるし迷惑なんだよ。マナー違反だろ。罰金わかってるな。お客さんが来てモメはじめたら困るし、今週木曜で辞めて、別の店に移ってくれ」
せっかくいい方法思いついたと思ってたのに、罰金&退店なんて。マジかよ。
【三松さんからのコメント】
マッチングアプリにホストがいるケース、増えているらしいんです。アプリはまりの女性達からたくさん聞いてます。もともとホスト好きで「仲良くなりたい」「付き合いたい」と思っているのならよいのですが。普通の一般人彼氏が欲しいかたは要注意。
職業が「エンタメ系」で、「だいたい新宿にいます」と話していて、夜型の生活をしていたら、疑ってみるべし。一度仲良くなってしまうと、どうしても恋愛発展を期待してしまうものですが、冷静さを忘れないで。
そして尚彦さん、名前が仮名であれば、何をしたっていいわけではないぞ。もちろん、仕事では多少の“オトナ嘘”も必要かもしれません。ただ、アプリには真剣に恋人探しをしている人もいます。
いずれ修羅場になることは避けられない。呼んだ女性がたまたま一緒のタイミングで店に来てしまったり、真剣交際を迫られごまかしきれなくなったりと。
その場を乗り切ってボトル入れてもらっても、神様はお見通し。尚彦さんもお客さんも隠し事なく笑顔でいるほうが、長期的に見て信頼で稼げるはず。飲食接待のお仕事もSDGsを意識しなくちゃ!
「アプリでまじめに彼氏探しをする女性達をバカにすんなよ。周囲からの信頼レスで、一生クソ男のレッテル貼られるぜ」
三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。
©PeopleImages/Gettyimages
文・三松真由美
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