「頑張れ」は逆効果かも? 相手を励ます“声がけフレーズ”8選
ananweb / 2022年10月2日 17時0分
ネガティブな感情を取り払うには肯定的な言葉の投げかけが効果的。周りの人、そして自分自身にも! 心に響き、気持ちを上向きにしてくれるフレーズを提案します。教えてくれたのは、心理カウンセラーの中島輝さんです。
相手を励ます、応援する“声がけフレーズ”
既に起きてしまったことに落ち込んでいる時。励ましの言葉は伝え方次第で負担になることも。心に寄り添う言葉を、肯定的な態度で表現しよう。
人を励ますのによく使われる「頑張れ」という言葉は、相手の状況によっては逆効果になり得ることも。
「既に頑張っている人に言ってしまうと“これ以上何を頑張ったらいいの?”と不快な気持ちにさせかねないし、他人事のように聞こえ、無責任に言っていると捉えられてしまう場合もあります。相手のことを想い、いつも見ているのだということが伝わる言葉が適切です」
また、声がけをする際はタイミングの見極めも大切。
「ショックなことがあった直後は、精神的ダメージから励ましの言葉が負担になりやすい。そんな時は耳を傾け、頷く、微笑むなど、肯定的な態度をとり“見守ってあげたい”という意思を示して。励ましや応援の言葉は、ある程度気持ちが落ち着いた段階でかけましょう」
仕事で失敗してしまった時
挑戦したことは、必ず次に生かせるはず。
相手は失敗してしまった、という結果に囚われている状態。そこに行き着くまでの過程に目を向けさせて。「失敗して落ち込んでいるということは、それだけ挑戦したという証しなんですよね。頑張ってきたことを肯定する言葉を伝えてあげて」
病気にかかって気持ちが落ちている時
ゆっくり休む時間が必要だよ。
病気になると仕事を休む罪悪感や「早く治さなければ」という焦りを抱えがち。「まずは“大丈夫?”と寄り添う気持ちを示すことが大切。そして回復を願う気持ちを伝え、相手が安心して養生しようと思える言葉をかけるといいでしょう」
理不尽な目に遭って傷ついている時
絶対他人にはしない! って学んだね。
他人に理不尽な目に遭わされると、悔しさや悲しさがつきまとう。負の感情を解放する手助けになるフレーズを。「ネガティブな感情を“こんなにも私は傷ついた。自分ならこんなことを人にはしない”という学びへと“転換”させてあげましょう」
入試や資格試験に落ちてしまった時
残念だったけど、新しい選択をするチャンスかも。
「残念だったね」という言葉でまずは相手の悲しみを受容するのがポイント。「すぐに『次があるよ』と言うのは相手にとっては負担になりかねない。“~かも”という柔らかいニュアンスで、違う道への可能性もあることを示唆して」
忙しくて疲れ果てている時
これが終わったら、やりたいことしようね!
疲弊している人に必要なのは、耳を傾けて話を聞き、そして支援すること。「忙しさは代わってあげられないもの。必ず幕は下りると思えるようになれば、頑張ろうという気になりやすい。忙しい時期が終わった後をイメージさせる言葉は励みに」
目標や夢に挫折した時
よく頑張ったね。人生の充電期間がきたんだよ。
まずはともあれねぎらいの言葉をかけよう。「『頑張ったね』という言葉がこういう時はやはり心に刺さります。努力する姿を見てくれていた人がいるのも嬉しいはず。次の目標が見つかるまで自分のペースでいてもいいんだよ、と休息を促してあげて」
過去のトラウマを引きずっている時
辛い過去は、未来へのギフトだよ。
心の傷のせいで前向きになれない人には、自分を許すことを促し、嫌な過去から解放してあげる声がけを意識して。「トラウマに囚われているより、それが未来への教訓=ギフトだと思えたほうが幸せに生きられます。視点を変えてあげましょう」
大切な人を失ってしまった時
無理しないで、心のままに落ち込んでいいんだよ。
喪失を経験した直後は、一緒になって悲しみ、相手のありのままの感情に寄り添ってあげよう。「我慢せず感情を出し切ることが大事。泣くのは心の回復にも繋がります。“今は落ち込んでいていいんだ”と思えることが、心が軽くなる手助けに」
なかしま・てる 心理カウンセラー、自己肯定感アカデミー代表、トリエ代表。『自己肯定感の教科書』(SBクリエイティブ)など、著書は累計販売58万部を突破。近著に『自分を取り戻すゆるい逃げ方』(学研プラス)が。
※『anan』2022年10月5日号より。イラスト・すやまゆうか 取材、文・間宮寧子
(by anan編集部)
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