結果を求められる世界選手権スタート! 日本柔道、注目の代表選手たち
ananweb / 2022年10月11日 19時0分
男女合わせて個人戦で史上最多となる計9個の金メダルを獲得、圧倒的な結果で日本柔道の誇りを示した東京五輪から1年余り。再び、世界一を競う舞台がやってきた。ウズベキスタン・タシケントで行われる世界選手権だ。
2年後の“パリ”を視野に、多彩な顔ぶれが世界一に挑む!
オリンピック翌年の世界選手権は、いつもなら新たなスタートを切る舞台という意味合いが強い。ただ今回は、東京五輪が1年延期になったことから、次のパリ五輪まであと2年、熾烈な国内の代表争いを見据えたときに、重要な位置を占める場となる。
結果を求められる大会へ向けて、日本代表はさまざまな横顔を持つ選手がそろった。
中心をなすのは、東京五輪で金メダルを手にした阿部一二三、詩の兄妹や、髙藤直寿、濵田尚里らだ。ここから円熟期に入ろうという阿部兄妹の戦いぶりと、今現在の世界での位置の再確認も楽しみだが、29歳とベテランの域に入った髙藤もパリを目指すことを明らかにしているだけに、どのような戦いを見せるか、注目だ。濵田は徐々に地力をつけ、東京五輪で30歳にして初めてオリンピックに出場した異色の経歴を持つ選手。東京五輪では圧倒的な強さで見事優勝を果たした。32歳で迎える今大会でも、これまでの概念を覆す力を見せてほしいところだ。
彼ら以上に重要な舞台となるのは、東京五輪出場を逃し、「次こそは」と誓う選手たちだ。同じ66kg級で阿部一二三と最後まで五輪代表を争った丸山城志郎は、阿部を上回る成績を残すことで、ライバルとの差を縮めることができる。
一方、若手の注目株の筆頭が斉藤立。オリンピック連覇を果たした故・斉藤仁氏を父に持ち、早くから期待を集めてきた。日本が名選手を輩出しプライドを持つ重量級だが、世界大会で勝てなくなってきているだけに、復権の担い手として活躍できるか、今後への試金石にもなる。
万全の地位を築こうという第一人者、ライバルを追う選手たち、若い世代とそろった日本代表選手がどのような成績を残せるのか。個人戦とあわせて開催される団体戦ともども、その戦いを楽しみにしたい。
日本代表選手
【男子】
斉藤立・飯田健太郎・増山香補・永瀬貴規・藤原崇太郎・橋本壮市・阿部一二三・丸山城志郎・髙藤直寿
【女子】
冨田若春・濵田尚里・田中志歩・新添左季・堀川恵・舟久保遥香・阿部詩・渡名喜風南・角田夏実
ほか、団体戦代表男子3名、女子2名
男子は同階級の日本勢のライバル争いも注目!
阿部一二三 男子66kg級
今春の全日本選抜体重別選手権や国際大会で優勝し、今年も好調を維持。豪快な投げ技は健在。
髙藤直寿 男子60kg級
’16年のリオ五輪で優勝できなかった悔しさを晴らした五輪大会を経て、3度目の大舞台を目指す。
斉藤 立 男子100kg超級
191cm、160kgの体格から繰り出す技は迫力満点。今春の全日本選手権で初優勝した期待の一人。©アフロスポーツ
女子の実力者たちは力を見せつけられるか!?
阿部 詩 女子52kg級
東京五輪のあと肩を手術。空白期間もあったが順調に回復、世界選手権で復活を示したい。
濵田尚里 女子78kg級
格闘技の一つ、サンボにも取り組むことで関節技のスペシャリストとなり、柔道でも台頭。
2022年世界柔道選手権 タシケント大会 日程:10/6~10/13 開催地:ウズベキスタン・タシケント 男女7階級の個人戦と国別団体戦が行われる。フジテレビ系列にて放送予定。
※『anan』2022年10月12日号より。写真・Getty Images 文・松原孝臣
(by anan編集部)
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