幾田りら「年齢や性別関係なく自分を見てほしい」 ステージでパンツスタイルが多い理由とは
ananweb / 2023年4月2日 21時0分
YOASOBIのボーカルikuraとしてSDGs教育番組の主題歌を担当したこともある幾田りらさん。物心ついた頃から、SDGsには馴染みがあったという。
「家族がユニセフを通じて、成長して着られなくなってしまったお洋服を段ボールに詰めて、アフリカの子供たちに送るという支援をやっていて。生ゴミを肥料に変えられるコンポストもおうちにありました。“SDGs”って、最初はちょっと遠く感じちゃうのかなと思うんですけど、自分の行動を振り返って『意外と地球に優しいことを心がけてやっていたかもしれない』と気付けると、入っていきやすいんじゃないかなと思っています」
普段のファッションは、ジャンルを問わずその時どきの気分で楽しんでいる。最近は、ボーイッシュなパンツスタイルが多いそう。
「顔立ちだったり、身長がそれほど大きくないことだったり、客観的に見ると自分が思ってる以上に女性的に捉えられることが多くて。アーティストとして、もう少し中性的に見られたいという思いがあるので、ステージではパンツスタイルが多いですね。幾田りらとしては、中学生の頃から活動しているんですけど、『年齢や性別関係なく自分を見てほしい』という気持ちがあって。だから、自分の気持ちが落ち着くお洋服を選んでました」
ソロとしては、中学時代から経験を積んできた。今回満を持しての1stアルバムを発表。
「高校生の頃は、オーディションにたくさん落ちたり、月に5~6本ライブをやっても、なかなか芽が出ない日々を過ごしていたり。大学生になって、YOASOBIというプロジェクトが始まりましたが、自分の軸としては“自分で作った音楽”というものがずっとあって。だから今は、ソロとしてもやっとスタート地点に立てたという心境ですね」
下積み時代の思いは、リード曲「サークル」にも反映されている。
「ソロとしてもがいていた日々は、光の見えない長いトンネルをずーっと走っているような、すごく長い時間に感じていました。その頃から比べたら、実際に歌手として夢を叶えているし、刺激的な毎日を過ごしているけど、楽曲制作で自分と向き合ってる時間は、やっぱり昔から変わらず孤独なんですよね。『いつになったら、ここから抜け出せるんだろう』とか。そういうふうに、環境が変わっても永遠に続くように感じる時間って、変わらずあるなあと思って。でも、人生ってずっとそうなんだろうなとも思うんです。同じ円をずっと回ってるように感じるけれども、気付かないうちに少しずつ景色が変わって、螺旋を上っていけるんじゃないかなって。『サークル』にはそんな希望を込めました」
そんな幾田さんが、未来に紡いでいきたい歌とはなんだろう?
「聴いてくれてる人が日常生活で辛いことがあったり、大変なことがあったりした時に、“お守り”としてそばに置いておきたいような、そんな音楽でありたいなというのはずっと思ってます。そのためには、やっぱり自分自身のことをちゃんとさらけ出して、人の心に触れられる楽曲を作り続けたい。聴けば元気が出て、背中を押せる歌を紡いでいきたいです」
音楽活動で忙しい日々を送りながらも、今年大学卒業を迎えた幾田さん。これからの目標は?
「学業と音楽活動の両立をずっと続けてきましたが、その両立がクリエイティブに活きてきたと実感していて。大学を卒業したら学生生活は終わりますけど、学びはやめたくないなと思っています。今の目標は、英語をしっかり学ぶこと。YOASOBIとして海外公演に行った時に、自分の言葉で喋れないことがすごくもどかしくって……! いま英語を学んでおけば、いつか英語で歌詞を書けたりするかもしれないし、プラスでしかないんですよね。『自分の唯一の取り柄は、努力をすることだ』ぐらいに思ってて。ストイックに自分を追い込むことが好きなんだと思います(笑)」
いくた・りら 2000年9月25日生まれ、東京都出身のシンガーソングライター。YOASOBIのボーカルikuraとしても活動。ソロとしての1stアルバム『Sketch』が発売中。
再生ポリエステル100%のニットワンピースは、裁断を必要としない3Dコンピューターニッティングで作られており、ゴミもほとんど出ない。心地よいストレッチ性もうれしい。ワンピース¥66,000(シーエフシーエル/CFCL Inc. support@cfcl.jp) ネックレス¥57,200(オール ブルース/エドストローム オフィス TEL:03・6427・5901) シューズ¥35,200(グラウンズ/FOOLS Inc. customer@fools-inc.com)
※『anan』2023年4月5日号より。写真・大野隼男(えるマネジメント) スタイリスト・稲垣友斗(TRON) ヘア&メイク・YOUCA 取材、文・石橋果奈
(by anan編集部)
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